終盤の失速で一部のファンの気持ちと、球団の方針の乖離が見られている。
前回は中5日のローテーションについて考察したが、今回は球団のファンへの情報提供について考えてみたい。
巨人とジャイアンツファンの乖離について 何故弱い?でも応援する?
巨人とジャイアンツファンの乖離その② 中5日特攻ローテ 弱い原因
新聞・TVの凋落
4K放送スタート!大迫力の映像サービス!【J:COM(ジェイコム)】以前は新聞やTVでの情報が、ファンに与えられる情報の全てだった。
マスコミは世論を形成することができ、以前は秘匿された政治家の情報や、ゴシップなどを暴くことで大衆を引き付けていたし、ある程度世論を形成することも出来た。
街角のインタビューなどでも賛否両論ある事柄でも、一方の意見を主流派のごとく取り上げることで世論を形成できていた。今もオールドメディアしか情報を取れない人々は、マインドコントロールされる可能性がある。
しかし、現在のマスコミを取り巻く状況は大きく変わってきた。
若い世代を中心にネットから情報を得ることができる人たちは、オールドメディア以外のソースから情報を得ることができる。そしてニュースのコメント欄で自らの意見を、発信もできるのである。そして、そこで世論は醸成される。
最近ではコロナの報道に関して、オールドメディアの情報提供のやり方に異を唱えるメディアは存在し、若い世代はオールドメディアを盲信しない。
自民党の総裁選ではオールドメディアが泡沫候補として扱っていた高市早苗議員が、ネット上では早くから人気を上げて、最終的にはオールドメディアが一時本命視していた河野太郎議員の得票を上回った。
都合の悪い情報の扱い
巨人は良くも悪くも、オールドメディアを親会社に持つ球団だ。巨人の全国的人気はメディアによる露出によって、長い時間を掛けて作り上げたものだ。その全国的人気はネットの成長とフランチャイズ制の徹底によって、相対的に衰えつつある。
ここでも大衆をコントロールすることが、難しくなっている。
そして一番の問題は、いまだオールドメディアが都合の悪い情報を報道しないことを、ファンの間では認識されてしまっていることだ。
打撃不振の選手の打率
読売系の放送で顕著だったのが、打率が2割に届かない野手の打率をスーパーで出さなかった事だ。他の野手の場合は必ず当日の打撃成績と、シーズンの通算打率を表示したが、特定の不振の選手の打率を出さなかった。出すか出さないかは報道番組ではないので、BPOの方針に抵触することは無いのだろうが、あまり見ている方は気持ちがいいものではない。こういった形で見えないところで情報操作がされていて、自分もコントロールされているのではないかと疑ってしまうからだ。もしその様な意図がないのであれば、必ず表示されるように注意して放送する必要があると思う。
中田翔選手に対する報道
中田選手にたいする報道も、美談に仕立て上げようとする球団と一部マスコミの報道のやり方がよろしく無いという反感が、アンチジャイアンツのファンの間で盛り上がってしまった。この事に一番心を痛めたのは、他ならぬジャイアンツファンだろう。ジャイアンツファンは応援する球団が他球団のファンから非難されるようなことは、やってほしくないのである。一部のファンは嫌気が差してファンをやめてしまうかもしれない。
長嶋終身名誉監督を担ぎ出したり、著名なオールドファンの肯定的なコメントを事更に取り上げたりしたが、逆にネット上では炎上してしまった。
打てば許されるという状況ではない
悪いことをした人間に対して、相応の罰を与えることを大衆は望む。様々な芸能人が相応の罰を受けずに復帰しようとして、大衆の反感を買ってしまった。大衆の気持ちを読み間違えて、メインストリームでの復帰の道を閉ざされてしまった人は少なくない。
中田翔選手はある意味、犠牲者だろう。球団の言われるままにトレードされ、球団にいわれるままに一軍登録されて出場した。中田選手が起こしてしまった暴力事件の真相は不明だが、開示しないのであれば一定期間の謹慎は必要だと判断する大衆は、当然の反応だろう。
しかし球団は読み間違えてしまった。中田選手のメンタルは非常につらい状況だ。
選手たちの気持ち
今の選手達はネットの情報を受け入れている。プロ野球OBのYou Tubeは数多く有るし、その他のネット情報も入ってくるはずだ。今の球団のやり方とアンチや、ジャイアンツファンの間の反応を知らないはずがない。球団がどの様に情報を選手たちに落とし込んだのかはわからないが、やり方が非難されている球団に所属する選手たちの気持ちもつらいだろう。
球団はファンと選手、選手の家族を、もう少し思いやってもらいたいと思ってしまいます。自分が賛同できないことを球団が行い、それを世間に避難されたときに、明るい顔をベンチでする事は難しいかもしれないですね。
ルールに抵触しなければ何をやってもいいという時代では有りません。
原監督は常々、正々堂々ととおっしゃっているので、ポリシーを貫いてほしいです。