ジャイアンツ若手成長株のフェニックスリーグでの活躍

宮崎で若手を中心にフェニックスリーグが開催されている。本来は若手のためのリーグと思われる。しかし、1軍では登録されていないベテランのための、CSなどの出場機会をにらみながらの調整の場ともなっている。

2軍の公式戦ではあまり目立たなかった選手が、フェニックスでその存在をアピールしているので、とても楽しみなリーグだ。

対象的なドラフト1位

この日の巨人の先発はドラフト1位の平内龍太投手でヤクルトもドラフト1位の木沢尚文投手だった、平内投手は3回2失点、木沢投手は7回5失点とあまり振るわなかった。

心配な平内投手

球速は常時140Kmの後半で十分であり、変化球も多彩だ。コントロールもある程度まとまっており、これといった欠点は見当たらない。しかしストレートで空振りが取れない。今風の小さなテイクバックから150Km近い速球を連発するが、肘の位置が低くて腕が縮こまっているためなのか、相手打者は軽々と弾き返す。そのためか変化球も甘くなったところを痛打されることが多くなっている。春先からドラフト1位ということで期待が高かったが、その時からあまり代わり映えのしない内容だ。大学4年時に好成績を残しており、その時の感覚さえ戻れば活躍できるという感触が本人にあるかもしれないが、果たしてどうなのだろうか。ある程度投球内容もまとまっており、球速も出ているので大きな改造に踏み切る勇気が本人や首脳陣にはまだ無いかもしれない。やり方によってはメカニズムが壊れてしまう可能性もあるので、今の中途半端な成績は判断を遅らせそうだ。

本人の納得感がなければ大きな欠点の修正は難しいだろう。このままの形でやるならば、コントロールの向上が欠かせないだろう。球威と変化球のキレで抑える投球は難しそうだ。

ボールの回転　～江川投手のストレート～

トミー・ジョン手術明けの堀田賢慎投手

平内投手と堀田投手は対象的だ。堀田投手は肘の位置が高いオーバーハンドで、ストレートの威力が素晴らしい。球速はこの日はMAX150Kmだったようだが、相手バッターは空振りをすることが多く、前に飛ばすことも難しい状況だった。2回無失点4奪三振は見ていて気持ちのいいものだった。変化球は110Km近いカーブと125Km近いスライダーを数球投げていたようだが、殆どはストレートだった。ストレートは少し高めに浮くが、空振りを取れているので2軍レベルでは十分な威力だ。課題は変化球とクイックとなるだろうが、手術明けでのあのストレートの威力は魅力的だ。リハビリに失敗しなければ、間違いなく来年の戦力になるのではないか。

直江大輔投手と似たようなタイプですけど、球威は堀田投手のほうが上ですね。

2人ともこのオフの成長が鍵ですね。

山﨑伊織投手の続報が無いのが、少し気がかりですね。

打撃が覚醒した？増田陸選手

1年目を怪我で棒に振った増田選手は、今年も2軍では打率.236と振るわなかった。

しかしこのフェニックスリーグで大活躍している。出場8試合のすべての試合で安打を記録し、25打数12安打を放っている。この日は木沢投手の147kmのインコースより低めのストレートを、レフトスタンドに豪快に叩き込んだ。本来はショートやセカンドを守ることの多い増田選手だが、フェニックスリーグでは打撃を買われてかファーストやDHでの出場をしている。守備力もある程度ある増田選手の打撃が覚醒したとなると、来季は非常に楽しみな存在だ。

たまには巨人の明るい希望の話　ついに5連敗

打つだけの選手は1軍で登録されにくいが、守備力も備われば守備固めから打席をもらえることも多くなり、経験値を積むことができる。この秋は打撃とともに、守備力の強化も頑張ってほしい。