プロ野球選手の不祥事 残念だった中田翔選手

日本ハムの中田選手は、統一選手契約書第17条(模範行為)違反による出場停止処分を科された。報道によると、4日に同チームの選手に対して暴力行為があったとのこと。発表に時間がかかったのは、被害者、周辺で見ていた選手やスタッフに詳細な調査を行ったためと発表しているが、被害届も出ていないことからオリンピック期間中の発表を控えたことが遅延の原因の一つかもしれない。

現役プロ野球選手の不祥事

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言い方は悪いが、それほど珍しいことではない。過去には暴力事件以外にも様々な不祥事が起こっている。青少年に夢を与える職業ということから、厳しい見方をされるが、プロ野球選手も人間であり、罪を犯すときもある。だからといって今回の事件を軽視して良いわけではなく、厳しく対処しなければならないのは当然のことだ。

球団の責任

中田選手の場合は高卒で入団したため、日本ハム球団は未成年の中田選手に対する教育に問題がなかったか改めて問われることになると思う。最近は学校でも体罰を禁じられ、教育現場は難しい対応を迫られている。日本ハムでも未成年で入団してきた選手に対して、寮生活などを通じて教育する機会はあったはずだが、結果的にそれが不十分であった事となる。入団以前の高校や家庭での教育にも不備があったかもしれないが、十分に調査の上入団させ、教育可能であると判断して指名し入団させたのであるから、日本ハムの責任は確かに存在すると思う。

しかし、これからも選手の教育は難しい問題として残ると思う。けっして日本ハムだけの問題ではないと考える。各球団改めて自らを見直してほしいものだ。

FA後の選手

中田選手は入団後12年を過ぎた日本ハムの看板選手だ。FA権も取得した選手で、球団と対等の立場に近く、球団の選手間ではリーダー的な存在のはずだ。こうなると球団は教育を行える立場ではなくなる。大阪桐蔭卒の先輩スター選手でも在籍していれば、中田選手の暴走を止め、教育を行うこともできたかもしれず残念だ。

中田選手は不調時の自分の感情のコントロールなどができずに、小さな問題を継続的に起こしてきたのであろうか。中心選手でありスター選手の中田選手は、精神的に追い詰められていたのかもしれない。だとすれば、球団も問題の発生を手をこまねいていたと言われても仕方がない。メンタルのケアーを十分にしてあげることはできなかったのだろうか。

SNS時代の情報コントロール

SNSの発達がなければこの様な問題は、大きく報道されなかったかもしれない。噂レベルでしか無いが、過去にこの様な暴力による問題は、まったくなかったわけではない。コーチによる体罰は過去常習化していたことは、多くの選手が発信している。それ以外の問題も各球団発生していたことは間違いないが、警察沙汰にならないかぎり大きな報道はしなかったと思う。しかし現在は情報のコントロールができない。選手でもファンでも大きく広く発信できる現状では、情報のコントロールは極めて難しい。選手も生身の人間であり、溢れる情報から選手を守り、情報のコントロールをすることが以前より必要となるのだろう。

日本の教育とアメリカの教育

日本の教育現場は矛盾だらけだ。教師は放課後の行動にも責任をもたされ、教師による繁華街の見回りなどがされているようだ。家庭の教育が行き届いていないのに、学校の教育の不十分さが問題となるケースもあるようだ。

アメリカの教師は一歩学校を出てしまったら、生徒には関わらないケースが多い。生徒の躾は教師の仕事ではない。とても合理的で割り切れている。

今回の中田選手のケースも、アメリカならば球団は首を切って終わりだろう。

日本ハムの今後の対応

日本ハムはドラスティックで、新しい方向を目指す球団だと思っていた。大谷選手を指名した時も他球団が指名回避する中で、強行指名に踏み切り入団させた。また、自チームのFA選手にもドラスティックな対応を続けてきた印象がある。球団の方針なので問題はないが、今回の件に関しての善後策はどの様にするのか大変興味深い。

自チームの方針と矛盾のない対応を続けるのか、それとも方針の見直しが図られるのか。

今後日本ハムに入団することになる選手に対して、いろいろな意味で安心できる対応をしていただきたい。 

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