巨人の秋季練習 課題は練習不足? コーチへの原監督の期待と現実

クライマックスシリーズが盛り上がる中で、ジャイアンツの秋季練習が始まりました。

個人練習が充実できる秋季練習ですが、シーズン前の春季キャンプに比べて故障のリスクをあまり気にせずに、激しい練習を行える時間です。果たして苦しい練習を自らに課すことを、ジャイアンツのメンバーはできるのでしょうか?

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アマチュアより楽なプロの練習

全体練習だけをしていれば、高校や大学のアマチュア野球の方が、かつては厳しい練習をしていました。亜細亜大学や横浜高校などかつてはそういった厳しい練習を課していたと複数のOBはコメントしていますが、そのような指導者は今は少なくなっているようです。

最近ではかつてのように長時間に渡る全体練習は、アマチュアはもちろんプロでも少なくなっている様です。

そのため個人練習の占める割合が多くなり、個人差が大きくなる傾向にあります。

やらされる練習から、自発的にやる練習に変わっているようで、それは全体的には良い傾向にあるのではないでしょうか。

最近の個人練習の傾向は、ウェートトレーニングなどを多く取り入れているようで、パワー系の基礎体力は向上していると思われます。投手の球速が上がったり、打者のスイングスピードが上がっているのは、トラックマンなどの計測器や動作解析マシーンの発達の影響が大きいようです。数値による解析などが選手の向上意識を刺激しているため、ウェートトレーニングなどパワー系の練習に熱心に取り組む動機づけになっているのではないでしょうか。

アマチュアとプロの違い

アマチュアの場合はプロと違い、年間の試合数が少なくなります。連戦などの疲れなども一時的なもので、ある程度の休息期間を定期的に取ることができます。

しかし、プロ野球の場合はオープン戦からペナントレース、ポストシーズンと連戦が続きます。かつてのように厳しい全体練習をアマチュア時代に経験していない選手たちは、パワー系の能力は上がっていても、持久的な能力はかつてよりも上がっていることはないでしょう。そのため、特に若い選手たちは長いペナントレースで疲労がたまり、調子を落としたり、故障をしたりしてしまうことが、増えてしまうでしょう。

ウェートトレーニングなどで筋肉の出力は上がっているのに、持久力がなければ長いシーズンは乗り切れません。

投げ込み、走り込み、振り込みの不足

かつてはスプリングキャンプで200球を超える投げ込みなどが、時々報道されていましたが、最近は投げ込みなどは殆どないようです。

走り込みについてもあまり報道されることはなく、若い選手のコメントなどもウェートなどのパワー系のトレーニングなどについてばかりです。

走り込みなどは数値で効果が測れないので、モチベーションが上がらないのかもしれません。しかし、走り込みの重要さは、一世代前の投手たちは殆どが指摘しています。

ジャイアンツのシーズン後半の失速

走り込みの習慣などが無くなってきていることで、長いイニングを投げることができなくなったり、長いシーズンで調子を維持できなくなったりしていることが、数値で実証されているわけではありません。

しかし、ジャイアンツは毎年シーズン後半に、チームが失速しています。そのあたりの原因の分析が科学的にできていないと、来シーズンも同じことが起こるはずです。

特にジャイアンツのレギュラーはベテランが多く、疲労による失速や故障が1年毎に増えていくでしょう。

原監督が望む選手は、上手い選手よりも強い選手です。連戦が続くからといって失速してしまうようでは、強い選手とはいえません。原監督のペナントレースにおける戦略の中で、今の選手の体力が予想外に低いので、シーズン後半に選手が失速してしまっているのではないでしょうか。パワーは上がったけど調子が持続できない選手は、練習において欠けているものがあるはずです。球団はそこを分析して、選手に課題を与えないと同じような失速が続くと思います。

若手投手が今年台頭したといいますが、調子がが長く続きません。打者も少し若手が出てきても、疲労で調子を落としてしまっています。もしかしたら岡本和真選手の好不調の波が大きいのも、練習のあり方にメスを入れる必要があるのではないでしょうか。

秋季練習ではシーズンの低成績の影響か、殆どのレギュラー選手が参加するようです。

坂本勇人選手や丸佳浩選手は、長年レギュラーを張り続けており、長いペナントレースでコンディションを整える練習ができているはずです。秋季練習はそのあたりを若手選手にきちんと伝授する、いい機会ではないかと思います。

筋肉を大きくすることも必要ですが、疲れない体を作ることも同時に行わなければ、143試合を戦うペナントレースでは、持久力で負けてしまうでしょう。

ここまで弱体化が続くのは、複数の原因があるはずです。それが何であるのかを徹底的に分析しないと、他チームに置いていかれます。各チーム最新の技術と情報で、チームを強化しています。ジャイアンツも伝統的な戦略を磨くことも大切ですが、練習内容の変化などもきちんと捉えて、足りない部分を炙り出し、練習メニューに加えていかなければなりません。各チーム親会社が変わるなどして、球団改革は進んでいます。

ジャイアンツも負けずに、革新していく必要があります。

石井琢朗コーチの存在

石井コーチは各チームで実績を残し続けています。ヤクルトの連覇に石井コーチの功績は間違いなくあるはずです。今年2位になったDeNAも打線は強化されています。しかし、ジャイアンツでは中島宏之選手の復活以外では、大きな功績がなかったように見えます。とにかく練習量を求める石井コーチの方針に、選手がついていけなかったのでしょうか。

ジャイアンツのコーチ陣

長島監督政権下での伊東キャンプを例に出すまでもなく、以前のジャイアンツは猛練習で知られていました。しかし今では練習量は広島などのチームより少ないようです。

今のコーチ陣で猛練習で知られた選手はだれでしょうか?

むしろ練習嫌いの選手時代が、噂されていたコーチもいます。

走り込み、投げ込み、振り込みなどの基本の辛い練習量を、愚直に選手に課せる事のできるコーチは今はいるのでしょうか。

新しいコーチが数人加わるようですが、厳しい練習料を今の選手に課すことのできるコーチが、今のジャイアンツには必要です。

今の選手に昔のような練習を課す事は無理だとする意見が、古い世代のOBがコメントすることを見ることがあります。しかし、今の選手にも様々なアプローチで、練習量を飽きることなく課していたのが石井コーチであると言う意見があります。

フロントの責任

原監督の人選はどの様な基準で行われたのか?

フロントは人選に関与できていたのか?

ただただ、原監督が独自の基準で選んでいるだけであれば、球団フロントは強化されません。いつまで経っても原監督頼りでは、常勝球団を作り上げることは難しいと思います。

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