ジャイアンツ終盤戦の不安要素 若手の台頭

阪神との首位攻防戦を2敗1分という成績で終えた巨人。3連戦すべてに先制しながら、そのすべての試合でリードを守りきれなかった。それぞれの試合で敗因はあるのだが、外部にはわからないチーム事情もあり、ギリギリの対応だったのではないかと予想する。しかしこれからペナントレースを制覇、そして、クライマックス、日本シリーズを目指すチームとしては問題点がかなり残っていると思われる。

リリーフ陣の崩壊

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昨年は鉄壁を誇っていたリリーフ陣が、総崩れの危機に瀕している。

中継ぎ陣は殆どの投手が防御率を昨年より悪化させている。

 昨年今年
高梨雄平1.933.21
大江竜聖1.143.00
中川皓太1.002.87
鍵谷陽平2.893.34
デラロサ2.563.97

これは非常事態だ。

原因は色々考えられる。マシンガン継投の歪。加齢による衰え。他球団の研究が進み、攻略されてしまったこと。

マシンガン継投は危険がいっぱい

これらはある程度見込まなければならないことで、それを見越した対策が打てていないのが原因だろう。

対策1 リリーフの入れ替え

必要だった対策の一つ目はファームとのリリーフの入れ替えができていないところだろう。昨年はこのメンバーの他に、大竹寛投手や高木京介投手が入れ替えに登用された。ある程度疲れが溜まった投手をファームで、調整させる余裕があった。今年は野上亮磨投手などの故障など不運な面もあったが、危機管理ができていなかったと言えるだろう。

対策2 新戦力の投入

もう一つは新戦力がいないということだ。どのチームも投手陣や打撃陣に、新人選手やファームから上がってきた新戦力が活躍している。しかし巨人は今年のドラフトで指名された投手は、2軍暮らしが続いている。また、今年初めて1軍に登録された投手は、今1軍にはいない。この部分が劣っているのは歴然で、これはファームのコーチ陣も含めた首脳陣、スカウト陣の連携不足、能力不足を疑われる事態ではないだろうか。

野手陣にも新戦力なし

こちらも新人選手の台頭はみられない。今年のドラフトは高校生中心で今年の戦力化は期待されていなかったと思う。しかし3年目から5年目の今年のニューフェースは、見当たらない。松原聖弥選手や吉川尚輝選手は5年目だが大卒であり、最早若手とは呼べないだろう。いつまでたっても一番打者が定着しないのは、FAに頼る戦略に遠因が有ると思う。

32歳の丸佳浩選手を1番で使うのは少し無理が有る。機動力が使えない1番打者は、四球で出したとしても、怖くない。機動力を求めれば、32歳の丸選手は疲れから打撃が落ちてくるだろう。

阪神戦連敗の原因 リリーフ陣の不調か打線の不調か

坂本勇人選手の疲労

欠かすことのできない選手であることは、昨日の敗戦で再確認された。打撃面はもとより、守備面での貢献が大きく、ピンチでの精神的支柱の側面もある。東京オリンピックにおける疲労や、ショートを守り続けることの疲労は、既に指摘されている。これから坂本選手の疲労を上手に取り除くことが首脳陣の大きな役割だと考える。原監督も非常に困っているのが現状だろう。

坂本勇人選手離脱の影響~余りにも大きいその存在~ 

ジャイアンツ終盤戦の鍵を握る選手たちと佐藤輝明選手

セ・リーグのレベル

日本シリーズの2年連続の4連敗によって、両リーグのレベルの差が指摘されている。現在阪神、巨人、ヤクルトが首位を争っているが、少し物足りない。昨日までの3試合を見ていても阪神、巨人ともにミスが多すぎる。セ・リーグは元来きめ細かい野球、隙きのない野球が特徴だったはずだが、今はパ・リーグと比べて優位性はないだろう。DH制をひいてパワーに勝るパ・リーグが、大味な試合をするところを、セ・リーグが細かい野球で対抗する構図が今は描けない。今のままの野球ではまたパワーで押し切られてしまうのではないだろうか。DH制を推奨し、セ・リーグを代表する原監督が、そこのところを放棄していたとしたら、セ・リーグ上位3チームの質も上がってこない。また今年もセ・リーグは危ないと心配になる。

隙だらけの野球ではパ・リーグに勝てないのではないかと、心配になってしまいます。

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