岡本和真選手の4番としての課題 中田翔選手獲得の副反応の効果

中田選手の巨人への電撃移籍は、野球ファンの間では大きな衝撃になっている。今回の中田選手の行動は論じる必要はないが、巨人の取った対応は賛否両論となっている。今回はその移籍自体ではなく、その事がジャイアンツというチームに与える影響について考えてみたい。

原監督が岡本選手に思うこと

スカパー!プロ野球セット

原監督は岡本選手を名実ともに、巨人の4番に成長させなければならないと思っている。岡本選手を4番に抜擢したのは高橋由伸前監督だが、2014年のドラフト1位で指名したのは、原監督時代だ。それだけに岡本選手の巨人の4番としての一本立ちに、原監督が非常に苦心していることは覗える。

巨人の4番としての品格

原監督は巨人の4番に特別な思いを抱いている。それは戦後生まれで1000試合以上4番を務めた、長嶋茂雄-王貞治-原辰徳-松井秀喜(松井選手はヤンキース移籍のため470試合)と続く系譜の中で、原監督がその責任の重さを人一倍感じているからだろう。選手時代の実績は他の3人には敵わない。現役時代は4番としてのチャンスでの弱さを、指摘されることも多かった。

十分に活躍してもONと比較され、きつかったともうなぁ

そして他の3人は紛れもないスーパースターで、3人は国民栄誉賞の受賞者でもある。選手としての実績、人気、そして人としての品格も認められた3人で、現役時代はチームの精神的支柱でもあった。

原監督は当然、岡本選手にかかる、厳しい重圧を理解している。

そして同じ様に岡本選手にはプレー以外の部分でも、求めるものが大きくなる。

ビッグベイビー

4番を務める岡本選手をビッグベイビーというニックネームを命名したのは、原監督だ。その時はまだ4番としても選手としても、未熟な部分が多かった。まだ1軍に定着して2年目の選手に、巨人の勝敗を背負う4番を担わせることを、原監督は心配していたのではないだろうか。4番を一時的に外したのも、いろいろな意味があったと推測される。

若大将へ

その後、原監督は唐突に岡本選手を若大将と命名した。自身の代名詞といえる若大将を岡本選手に与えるということは、どれだけ期待をしていたのかが伺える。しかし、岡本選手と若大将と呼ばれていた原監督はかなりイメージに差があり、根付かなかった。

ニックネームはファンから根付かないと難しいですよね。

長嶋監督も高橋由伸選手をウルフと命名したけれど、根付きませんでした。

侍ジャパン落選

今年になって岡本選手は、東京五輪の代表から落選した。

落選の理由は色々有るだろう。しかし巨人の4番が五輪代表から漏れたことは、原監督にとっては、ある意味許されないことだったのではないか。

原監督には落選の理由は十分にわかっているはずだ。もしかしたら稲葉監督に直接説明を受けているかもしれない。

短期決戦であるオリンピックと日本シリーズは、求められるものが似ていると思う。岡本選手が4番に座った過去2回の日本シリーズで、ソフトバンクにスイープされてしまったことを常に課題としている原監督にとって、侍ジャパンから落選した現実はそのまま今年の短期決戦にも当てはまる。岡本選手の打撃技術以外の部分での成長曲線が、原監督の理想としているものと乖離してしまっていることに、原監督は次の一手の必要性を認識させたのではないか。

ワッショイベースボール

優等生ばかりに見えるベンチの中で、岡本選手は一際大人しい。本来であれば中心選手で一番若いのだからベンチや守備位置で一番声を出して、チームを鼓舞しなければいけない立場だ。ライバルの村上宗隆選手との違いが明確となる中で、原監督が打った手がワッショイベースボールなのだろう。 村上宗隆にチームリーダーの資質~令和の3冠王はこの人~ 

村上宗隆選手はやっぱり男だ 侍ジャパン選出の理由

岡本選手にもうワンランク上の選手になってもらいたいために、劣勢で沈みがちなチームを鼓舞するためのワッショイベースボールだが、その意味合いが選手にどの様に伝わっているのだろうか。

岡本選手のインタビュー

とぼけた感じのインタビューは岡本選手の特徴で、それなりに笑いを取って好感を持つ人は多いだろう。しかし巨人の4番としての品格を兼ね備えたインタビューとは言い難い。東京ドームに押しかける熱心なファンは、たまには岡本選手の熱いメッセージを聞きたいのではないだろうか?ファンの期待を一身に背負った経験のある原監督だから、ファンの気持を大切にするがために、岡本選手の成長をその言動にも求めていても不思議ではない。

中田選手という劇薬

今回原監督の行動は。これからの中田選手の行動によって評価される。中田選手は絶対に裏切ってはならないと、考えているはずだ。そういう人間だと信じているから、稲葉さんや栗山さん等が動いたのだろう。

その中田選手は感情を表に出すタイプであり、今のジャイアンツには無いタイプの選手だ。

原監督はその中田選手加入の効果を、期待している。

そしてその影響が一番大きいのは、若くして4番に座る岡本選手ではないか。

岡本選手の言動や、チーム内での立ち位置がどの様に変わるか注目される。

あ姉さま
あ姉さま

岡本選手を心から応援しています。

巨人ファンの期待が大きいけれど、重圧に負けないでください!

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