デッドボールが問題に 投手だけの責任? ストライクゾーンの問題

最近デッドボールが非常に話題になっています。投手はインコースを攻めなければやられてしまう球威の投手が殆で、アウトコース一辺倒では、打たれてしまうのが常識です。投手コーチも捕手も球威の足りない投手に対しては、インコースに投げることを要求します。しかしどんなにコントロールが良い投手であっても、人間ですので投げ損ないはあります。打者に怪我をさせるのは本意ではないでしょうから、投手も精神的に追い込まれるでしょう。

踏み込んでくる最近の打者

インコースのボールは誰でも恐怖感があります。その恐怖感を利用して外角の球を遠くに見せるのが、古くからの投球術です。このセオリーは今も変わりなく、外角一辺倒で抑えられるほどの球威の投手は、各チームに数人だと思います。

昭和の時代と変わったのは、打者のプロテクターが軽く頑丈になったことです。肘や脚をカバーするプロテクターを殆の打者は着用しています。そのため肘へのデッドボールを避けない打者も散見され、投手受難の時代だと思います。自打球についても、相当な部分がカバーされているので、怖がる打者が少なくなっています。最近、フォークとストレートという縦の変化で組み立てる投手が多いのは、インコース攻めが効果的な、横の揺さぶりの投手が通用しなくなってきたからでしょう。特にシュートを武器にする投手が減ってしまったのは、遠慮なく踏み込んでくる打者が増えたからではないでしょうか。

打席のホームベース寄りに立つ打者

球を怖がらずに打席のホームベース寄りに立ち、踏み込む打者には好打者が多く存在します。近本光司選手もその一人で、後ろ足はラインぎりぎりで更に踏み込むのでインコースのボールを避けきれないことがあります。広島の秋山翔吾選手は更に踏み込むので、前足がラインを跨いでしまっている時がありました。ルール上は完全に超えていなければOKなのでしょうが、投手からすれば踏み込まれすぎです。こういったときにはインコースにボール球を投げる必要があるのですが、打者がアウトコースに的を絞っているので、少々のボールでも避けきれなくなります。

今の世の中の風潮では、当てた投手が全て悪いように言われていますが、昭和の時代の投手ならば”少し遠慮してほしい”というのが本音になるのではないでしょうか。

MLBで復活した藤浪晋太郎投手

デッドボールによる恐れから、日本では全く戦力にならなかった藤浪投手が、見事にアメリカで復活しました。これはアメリカのストライクゾーンが、大きく影響していると思います。周知の通り、MLBのストライクゾーンはアウトゾーンが広く、インコースが狭いと言われています。そのためインコースにはそれほど厳しい攻めをしなくても、外角中心である程度ピッチングが組み立てられます。インコースにストレートが抜けてしまうことで、自信を失っていた藤浪投手が復活できたのは、ストレートを外角に思い切り投げ込めば、抑えることができる球威を持っていたからだと思います。

この事は日本のプロ野球も見習わなければならないと思います。なんでもアメリカのマネをすればいいという訳ではありませんが、良いところは見習うべきだと思います。

アメリカで通用しなかった秋山翔吾選手

逆に言えば、秋山翔吾選手がMLBで活躍できなかったのは、ストライクゾーンにあるのではないでしょうか。日本では打席のラインを踏み越えるほど前に立って、外角球を打つことがある秋山選手ですが、MLBではそれでも打てなかったのでしょう。日本に帰ってきたらあっという間に自分の打撃を取り戻したのは、ストライクゾーンが大きく関わっているはずです。

争い事を避ける意味でもストライクゾーンを変えるべき

大きなルール改正ではなく、運用の問題なのでゾーンは来シーズンにでも変えればいいと思います。それにより投手や打者に大きな影響はあると思いますが、このままでは無用な争いごとが増えかねません。また、極端にラインをまたぐなどの打者については、注意などしてもらうことも重要だと思います。投手も遠慮なく踏み込んで切る打者にインコースに投げなければならず、ベルトより下のデッドボールについてまで、過剰に反応する必要はないと思います。多少のボール球によるデッドボールは帽子も取る必要はないのではと、古い時代の人間は思ってしまいます。それほどプロテクターによる打者の守られ方は、投手にとっては大きな問題だと思います。

頭部への危険球は厳罰を

頭部への危険球は即退場ですが、それ以外は投手を過度に責めるのは考えものだと思います。藤浪投手のような逸材が、ストライクゾーンの運用のために流出してしまったのは、プロ野球ファンとしては残念でなりません。頭部への四球を恐れるあまり、藤浪投手が萎縮してしまったのは明らかです。

是非ストライクゾーンの運用を考えてほしいと思います。何度も言いますが、どのチームにも平等なルール改正ですので、争いごとを避け、選手を物理的にも精神的にも助けることは間違いないと思います。

タイトルとURLをコピーしました