来季のジャイアンツの首脳陣 シーズン途中に動き出した理由

首位ヤクルトが既に遠くなった巨人です。こうなると来季の人事についての話題が多くなってしまいます。大本営のスポーツ報知ではその様な記事は見当たりませんが、他のメディアでは巨人OBによる原監督への退陣勧告とも取れる記事が、出てきています。

その様な環境下で、巨人の慣例を破る動きがまた一つ出てきました。

高橋尚成さん臨時コーチ就任

かつて左のエースとして一時代を支え、メジャー移籍の経験もある高橋尚成さんが、ジャイアンツの臨時コーチに就任すると、一報がありました。

ジャイアンツOBの中では数少ないメジャー経験者で、十分に実績があります。177cmと体格には恵まれていませんが、コントロールが素晴らしく左の技巧派として活躍しました。しかし球速が出ないわけではなく、148kmを記録したと言われています。ストッパーとしても一定期間活躍をして、15セーブを挙げていることから、決して球威がなかったとはいえないと思います。メジャーでも4年間で5チームを渡り歩いており、14勝10セーブ13ホールドを記録しています。なんでもできる貴重な左腕として、存在価値がありました。

若手の左投手が、ファームで伸び悩んでいるジャイアンツが、小さな体でメジャーで活躍した高橋尚成さんに期待するところはとても大きいと思います。臨時コーチということですが、今は通信環境も整っており、臨時期間が終わってもアドヴァイスぐらいはできると思うので、効果は十分に期待できるのではないでしょうか。

ジャイアンツからのFA流出は呼び戻されなかった

高橋尚成さんはメジャーから復帰の際は、巨人から声がかからなかったと推測され、DeNAでNPBに復帰しています。メジャー移籍の際には当時の原監督に相談しているようで、原監督とのわだかまりなどは無いと推測され、今回の復帰につながったのではないでしょうか。

かつては巨人から出ていった者は、呼び戻さないという厳しい制限があったようですが、少しずつその制限は緩くなってきているようです。MLBでの活躍が目覚ましかった松井秀喜さんの、臨時打撃コーチ就任が一つの転機だったのかと思われます。今年もFAで巨人から移籍した駒田徳広さんが、3軍監督に招聘され、その傾向を強めたと思います。今回の高橋尚成さん臨時コーチ就任により、上原浩治さん復帰も可能性が出てきたのではないでしょうか。

コーチとしての経験不足

今のジャイアンツには、コーチ陣にFA入団に際して付帯事項とされていたかのように、FA移籍選手あがりのコーチが多くなっています。そういった選手のうち殆どの選手が、現役から即コーチに就任しており、コーチとしての適性が十分に見極められているか、評価が難しいところです。中にはコーチとしての適性を、自分でも疑っているコーチもいるのではないでしょうか。選手からの信頼も勝ち取れているか、判断がつきにくいと思います。今回の期中での高橋尚成さん臨時コーチ就任は、現体制に満足できていない原監督の意向が、色濃く出ていると言えるのではないでしょうか。

人間同士の関係性を築くことが難しい

今のコーチ陣が育った頃のコーチと選手の関係性は、今とは大きく違っています。いくら理論が正しくても、その指導が稚拙であれば、結果には結びつきません。コーチの言うことが絶対的だった世代のコーチ陣が、今のスポーツ界のやり方に戸惑ったとしても何の不思議もありません。厳しい時代の高校野球や大学野球で育ってきたコーチは、今の時代の高校野球や大学野球の指導法から勉強し直さなければ、選手の気持ちや、選手に対する接し方が、上手くできるとは思えません。特に社会人野球やMLBなど、違った環境で揉まれていないコーチは、必然的に社会経験の幅が狭くなりがちです。

今成功している高津臣吾監督や吉井理人コーチの経歴を見ると、いろいろな経験をされて対人対応力に磨きがかかっていると、普通の社会人であれば十分に理解ができると思います。また、二人の経歴を見れば、若い選手に対しての説得力も必然的に上がると思います。

ハスキー
ハスキー

二岡智宏二軍監督や駒田徳広三軍監督には、様々な経験があります。今回の高橋尚成さん臨時コーチ就任も、同じ様な流れではないでしょうか。とても期待しています。

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