チャージャースに7点差で破れて1勝3敗となったレイダースですが、アメリカの反応は酷く厳しいものがあります。全17ゲームのうちたった4ゲームが終わった時点で、シーズン終了の勢いの論調が多く見られます。このあたりは多少のんびりした感のある日本のファンとは違った感覚があります。
1 | 2 | 3 | 4 | OT | ||
Raiders | 7 | 0 | 3 | 7 | 0 | 17 |
Chargers | 7 | 17 | 0 | 0 | 0 | 24 |
それもこれもここ数年レイダースはシーズン負け越しが続いており、首脳陣の入れ替えをするたびに、選手が大幅に入れかわり、同じことの繰り返しを見ているような感覚にファンが飽きてきたのでしょう。
Raiders | Chargers | |
264 | Total Yards | 305 |
9 | Total Penalties | 4 |
80 | Penalty Yards | 34 |
32:51 | Time of Possession | 27:09 |
スター選手揃いのレイダース
レイダースのスキルポジションは、素晴らしい選手が揃っています。RBのジョシュ・ジェイコブズは昨年のリーディングラッシャー。WRダバンテ・アダムズは現役最高のWRの一人と言っていいでしょう。他にも優れたレシーバーが揃っており、QBを除けばスキルポジションは万全と言っていいと思います。
オフェンスラインもそこそこの選手を揃えており、それは昨年RBジェイコブズが証明していると言ってもいいでしょう。
そして問題のQBは、HCマクダニエルの思い通りの選択を昨年オフにしています。長年フランチャイズQBだった、デレク・カーを放出してQBジミー・ガロポロを選択したのは、ある程度既定路線であったかもしれません。しかし、ドラフトでは有望な新人を取りに行かず、1巡指名候補だったQBウイル・レビスをスルーしています。その後に4巡で指名したのが今日先発したQBエイドリアン・オコネルなのですが、十分な準備がされていたのか疑わしい所が見えてしまいました。
QBガロポロは怪我に弱いことは、既に証明されていたことで、シーズン序盤にQBオコネルが出場することは、十分に予想されていたことでした。
Player | CP/ATT | YDS | TD | INT | SACKS | QBR |
Aidan O’Connell | 24/39 | 238 | 0 | 1 | 7-50 | 8.2 |
Justin Herbert | 13/24 | 167 | 1 | 1 | 2-17 | 35.8 |
準備が足りないレイダースオフェンス
今日のチャージャースはDEジョーイ・ボサを欠いており、パスラッシュは飛車落ちの状態でした。にも拘わらずEDGEのカリル・マックに6サックを浴びてしまったのは、どういうことなのでしょう。いくら新人QBとはいえ、あまりに簡単にやられてしまうのは、理由が一つではないからだと思います。
【投資の達人になる投資講座】1対1で勝てないところをどの様にカバーすれば良いのかは、OCの考えるべきところで、餌食となってしまうようなプレーコールは、QBオコネルにはとてもかわいそうな状況でした。あれだけ優秀なレシーバーが揃っているのですから、スロットレシーバーのWRハンター・レンフローやTEへのタイミングパスをもっとコールすればいいと思うのですが、準備不足としか考えられない単調なプレーコールだったと思います。
REC | YDS | AVG | TD | LONG | TGTS | |
Josh Jacobs | 8 | 81 | 10.1 | 0 | 21 | 11 |
Davante Adams | 8 | 75 | 9.4 | 0 | 19 | 13 |
Jakobi Meyers | 2 | 33 | 16.5 | 0 | 25 | 4 |
Ameer Abdullah | 2 | 14 | 7 | 0 | 10 | 2 |
Jakob Johnson | 1 | 12 | 12 | 0 | 12 | 2 |
Hunter Renfrow | 2 | 12 | 6 | 0 | 12 | 4 |
Austin Hooper | 1 | 11 | 11 | 0 | 11 | 2 |
相変わらず弱いディフェンス
ドラフト時からディフェンスの弱さを指摘され、多くの指名がディフェンスに費やされると思っていたのですが、今年もあまりディフェンスは強化されず、DCには気の毒な状況です。スーパーボウルに進むにはディフェンスの強化がマストだと思うのですが、HCマクダニエルはオフェンスマインドが強すぎるようで、多くの資金をオフェンスに注ぎ込んでいる状況です。ペイトリオッツでビル・ベリチックと成功したことが忘れられないのだと思いますが、類まれな選手であったQBトム・ブレイディを持たずして同じような成功を望むのは難しいでしょう。QBブレイディを失った後のペイトリオッツが勝てないのは、今のレイダースとある意味相似形と言っていいでしょう。ベリチックもマクダニエルもQBブレイディがいなくても勝つことで自らの能力を証明したいのだと思いますが、それは叶わないようです。
早くも再建期?
ここからはオーナーである、マーク・ディビスの決断が問題となるでしょう。
今からタンキングなどは当然考えたくはないと思いますが、三顧の礼で優秀なHCを引っ張ってこなければ将来はありません。幸い来年のドラフトでは優秀なQBが目白押しと言われています。ここは早く来シーズンの首脳陣を固めて、優秀なQBを出血覚悟で取りに行くべきだと思います。ただ、このままでもかなり高位のドラフト指名権を獲得できそうなのは、NFLの面白いところかもしれません。
ある意味ベアーズとブロンコスとの指名巡争いが早くも注目されてしまうのは、なんとも寂しい限りです。しかし、こんな状況でもファンを引き付ける要素があるところに、NFLの素晴らしさが詰まっているのでしょう。
スポーツエンターテイメントとして、アメリカで抜けた存在であることは、現在も証明され続けています。
私も来週も文句をブツブツ言いながら、レイダースの試合を見るのだと思います。
今日のような負け試合でも、DEマックス・クロスビーがサックを決めると、涙が出そうなぐらい興奮するのですから・・・・・
ファンはまだまだ諦めていません。
ただ、選手と首脳陣のこれ以上の不協和音だけは、避けてほしいと思います。ひたむきに頑張って欲しい