レイダースがプレーオフへ 映画化されても可笑しくない 苦難の1年

ラス・ベガス・レイダースが、オーバータイムの末チャージャーズを突き放して、2016年以来のプレーオフへ進出した。

 1234OT 
Chargers014015332
Raiders10739635
スカパー!基本プラン

劇的な1年を乗り越えたチーム

10年契約で迎えたHCグルーデンの衝撃的な辞任で、チームは落ち込んだ。暫定HCビサッチアの指揮下で必死にチームがもがいていたところで、今度は2020年のドラフト1位のWRラグスⅢが、交通事故のため逮捕され解雇となる。ディープスレッドとして漸く実力を発揮し始めたところでの中心選手の事件は、チームを更にどん底に引きずり込んだ。更に苦難は続く。今度は同じ年のもう一人のドラフト1位のCBアーネットが、事件を起こして解雇となった。ここまででもうチームは空中分解しても良さそうなところだが、HCビサッチアの人柄なのか、チームは結束する。最終戦前には今年のルーキーで活躍していたDBのネイト・ホッブスまでも、ハイウェイで警察沙汰を起こしたことが報道されて、最終戦の出場が危ぶまれた。ここまで悪いことが続くのは、米国の映画やTVドラマでもあり得ないほどの悲劇の連続ではないだろうか。

しかし、米国映画のお決まりの展開のように、逆境に晒されたチームは結束していく。さほど期待されていなかったHCビサッチアの指揮下で、実力を発揮しきれなかった若手や、峠を過ぎたと思われていたベテランが想像以上の成績を叩き出す。

そして最終戦は、稀に見る激戦。引き分けなら両チームともプレーオフ進出なんていう、奇跡のようなシナリオが現実味を帯びていく。最後は今年燻っていたRBジェイコブズと、OLコーチのケーブルの元で成長したOLが、前半戦から我慢していたランプレイでチャージャーズを突き放した。ケーブルは自身も暫定でHCをレイダースで経験しており、HCビサッチアの支えになってくれたのではないだろうか。

最後まで精神的な支柱となったQBデレク・カー

ChargersVSRaiders
440Total Net Yards346
10Total Penalties4
108Penalty Yards38
31:19Time of Possession38:41

QBカーのパス獲得ヤードは186ヤードで、ゲームを支配できなかったが、ランプレイを中心にしたオフェンスを慎重にドライブした。インターセプトが無かったのはもちろん、本拠地で有利であった事を割り引いても、フォルススタートが私の見たところでは無く、カーがオフェンスチームを引っ張っていってくれた。相変わらずロールアウトからのスローバックや、ロングパスの精度が悪く、パスを決めきれない場面はあったが、ここまでオフェンスチームを立て直すことが出来たのは、カーのリーダーシップに起因するのではないだろうか。2016年はシーズン最終盤で骨折したためにプレーオフの出場は今回が初めてとなるが、ここまで逆境を跳ね返してきたカーならば、ポストシーズンもやってくれそうな気がする。

PlayerCP/ATTYDSTDINT
J. Herbert34/6436331
D.Carr26/3618620
M. Mariota1/1400

来シーズンも手強そうなQBハーバート

ドラフト時は判断力に疑問符がついていた情報が多かったように記憶しているが、既にNFLを代表するQBに成ってしまったかもしれない。同じ地区にマホームズ、ハーバートという若く優秀なQBが存在して、来シーズンもレイダースは厳しい戦いが続きそうだ。しかし同じ地区で切磋琢磨できれば、地区外のゲームで勝率が上がり、今年のような展開になるかもしれない。いずれにしても2年目でこのパフォーマンスは、マホームズに迫る存在となるだろう。

シーズン後半に威力を増してきたランプレイ

 CARYDSAVGTDLONG
Josh Jacobs261325.1128
Jalen Richard22412023
Marcus Mariota4235.8015
Derek Carr1-1-10-1
Hunter Renfrow1-4-40-4

主力選手に大きな怪我がなく、RBジェイコブズの肋骨さえ万全であれば、ゴリゴリのランプレイで次のゲームも行けるのではないだろうか。なんと行っても極寒の中では、ランプレイが頼りだ。QBカーはポケットパサーであり、OLの出来に大きく成績が左右される傾向にある。シーズン終盤に安定感を増してきたOLは、怪我人もなく頼りになるだろう。スクリーンは相変わらず上手く出来ないようだが、プレイアクションはもう少し決まるようになるのではないだろうか。寒い中でのQBカーのパスタッチが少し不安ではあるので、ランプレイをなんとか出してもらいたい。

WRレンフローがまたもや活躍

 RECYDSAVGTDLONGTGTS
Bryan Edwards46315.80305
Foster Moreau250250442
Zay Jones5275.40118
Darren Waller222110189
Hunter Renfrow4133.32125
Josh Jacobs2126082
Jalen Richard231.5082

WRレンフローはダブルマークが続く中で、2TDキャッチは流石といえよう。レッドゾーンであと一人長身のWRがいればと思うのだが、なかなか上手くいかない。TEウォーラーも来週は本領を発揮できるかもしれないが、その他のWRにもう少し注目が集まらないと、ダブルマークが厳しいので来週もパスプレイは苦戦しそうだ。

DLが本当に頑張った

 TOTSOLOSACKSTFLPDQB HTSTD
Denzel Perryman9800000
Brandon Facyson7701200
Nate Hobbs7501100
Maxx Crosby6623340
Divine Deablo6300000
K.J. Wright5400000
Desmond Trufant4400400
Darius Philon4301100
Tre’von Moehrig4300000
Casey Hayward Jr.3300300
Dallin Leavitt3100000
Quinton Jefferson200.50030
Derek Carrier1100000
Tyron Johnson1100000
Johnathan Hankins1000000
Will Compton1000000
Clelin Ferrell100.50030
Roderic Teamer1000100
Malcolm Koonce1000000

DEクロスビーが、本当に献身的なプレーで相手QBハーバートを苦しめた。OTでは流石に体力が切れたのかもしれないが、終始相手ROTを圧倒していた。ブリッツを入れること無く、4人でプレッシャーを掛け続けることが出来たのは、DEクロスビーとDEガクウェイのコンビネーションが良かったのだろう。3年目で初のプロボウラーとなったクロスビーの、本領発揮のゲームだった。DBディアブロとLBホッブスのルーキーも、徐々に実力をつけてきたようだ。復活したLBペリマンの活躍も感動的で、今年の耐えるディフェンスを象徴する一戦だった。

ルーキーFSメリングのおかげで、ロングゲインを許してTDを奪われることが少なかったのも、シーズンを通してチームを支えたのではないだろうか。

次は難敵QBジョー・バロウ率いるベンガルズです。ハーバートと同じ2年目で、レイティングはハーバートを上回ります。ブラウンズのQBメイフィールドのように、弱小チームをあっという間にプレーオフまで導きました。

ベテランの域に入りつつある、QBカーの意地が見たい試合ですね。

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