2024年NFLドラフト終了 QB争奪戦で得をしたのはどこか?

2024年のNFLドラフトが終了しました。今年も大盛り上がりで、日本のプロスポーツも何故これだけ盛り上がるのかを、勉強する必要があると思います。経済規模が違うからと言い訳をしてしまっては、無能の証明にしかならないことを真摯に考えるべきです。

QB争奪戦が盛り上がった

今年はQBが豊作と言われ、コロナの影響もあって若い才能が今年のドラフトに集中してしまいました。上位12人のうち6人がQBという指名は、ドラフトの難しさを象徴したと思います。全体12位でブロンコスがオレゴン大学のボー・ニクスを指名してから、7人目のQB指名は5巡の15番目までなかったことを考えると、QB争奪が加熱してしまい、想定よりも早く指名がされてしまったことは間違いないでしょう。

加熱させたのはファルコンズ

この争奪戦を加熱させたのは間違いなくファルコンズでしょう。FAでバイキングスからQBカズンズを大型契約で獲得したのにもかかわらず、全体8位でQBマイケル・ペニックス Jr. を指名したので、他のチームは大きく予定が狂ってしまったと言っていいでしょう。QBペニックス自体も8位はリーチ気味の指名ですので、その後のチームに大きく影響したと言えます。

後がなくなったブロンコス

この争奪戦で一番困ったのはブロンコスではないでしょうか。ブロンコスはオフにQBラッセル・ウイルソンを放出しており、QBの指名が必要な状況で、2巡でも獲得できた可能性があったQBニックスを1巡12位という極めて高い順位で取らざるを得ませんでした。2巡まで待たなくても、全体12位をトレードダウンして指名を増やす事ができればよかったのですが、全体13位のレイダースもQBニクスの指名の可能性があったので、全体12位で指名せざるを得ませんでした。QBニクスはHCショーン・ペイトンのお気に入りのようですので、大事を取って取ることは間違いではないと思いますが、レイダースはQBペニックスに行く可能性が高かったので、間接的にブロンコスが一番影響が大きかったと思います。

レイダースはQBトム・ブレイディが復活?

QBの指名が有力視されていたレイダースは、結局その他のQBに興味を示さず、QBを指名しませんでした。UDFAでかつてのDCガス・ブラッドリーの息子(?)のカーター・ブラッドリーと契約しましたが、十分な補強とは考えられません。そこで噂されているのが、G.O.A.T.トム・ブレイディの復活です。信憑性に問題はありますが、49ersのQBブロック・パーディが昨年のオフにトム・ブレイディが獲得できた場合は先発ではないことがHCから伝えられていたと言う情報もありますので、全く可能性がない事では無いでしょう。スペシャルなTEブロック・バウワーズを1位で指名して、その後OLを強化したところはQBトム・ブレイディ復活のためとも取れるのは考えすぎでしょうか(笑)。

このままQBガードナー・ミンシューでスーパーボウルまで勝ち上がるのは、エリートQBが絶対条件の最近のNFLでは可能性が低いことは、GMテレスコは良くわかっているはずで、次の一手をどのように考えているのでしょうか?

ただ、争奪戦に参加してリーチを犯さなかったところはさすがの判断で、その後にQBの指名がなかったことも好感が持てました。もしかしたら来年は勝負する算段に、既になっているのかもしれません。

QB争奪戦のおかげでQBペニックスを獲得できませんでしたが、TEバウワーズを取れたのはとても大きいと思います。エリートQBの成長過程には必ずと言っていいほど、スペシャルなTEが存在しました。QBマホームズのTEケルシー、QBブレイディのTEグロンコウスキーなど例を上げればきりがない程だと思います。

49ersのQBパーディーはスキルポジションの豊富さに支えられており、レイダースのスキルポジションもそれに匹敵する陣容になってきたと考えて良いと思います。

日本のメディアの未熟さ

毎年思うことですが、NFLのエンターテイメントにかける姿勢は日本のプロスポーツも見習わなければならないと思います。リーグとメディアが一体となって、リーグを盛り上げようという姿勢は日本のメデイアには全く感じられず、ただただコンテンツを消費するだけの日本のメディアがいかに経営能力がないかが良くわかります。プロスポーツの放映権を地元の地上波が大切にしないことで、大切なコンテンツを劣化させてしまい、どの局もお笑い芸人がバスに乗ったり、B級グルメを食べたりする様子を垂れ流す事で貴重な地上波の枠を埋めていることが、残念でなりません。予算と視聴率しか頭にないのか、コンテンツを育てようという気があまりないのかもしれません。

球団の幹部も親会社からの出向ばかりで、権限が与えられていない事が懸念されます。本気で改革ができる人材が見当たらないのは、非常に残念です。

さて、今回のドラフトの勝者は間違いなくNFLでしょう。事前の盛り上げ方からして、エンターテイメントの精神は日本も見習うべきだと思います。

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