3月4日に2021年の女子プロゴルフが、開幕した。
ダイキンオーキッドレディス(琉球ゴルフ倶楽部)が、その舞台である。
賞金女王レースは昨年と合算で決まるらしいが、久しぶりのギャラリーを入れた4日間の開催である。沖縄ということで半袖姿の選手は、ゴルフシーズンの到来を実感させてくれた。
最近では女子の人気が高く、男子を置いていってしまっている感がある。
我々アマチュアおじさんゴルファーには、女子ゴルフの華やかさが好物であり、若手が次々と出てくる女子ゴルフは目の離せないコンテンツとなっている。レギュラーツアーだけではなく、下部ツアーの放送もあるくらいだし。ゴルフサバイバルなんていう番組も、なかなか楽しめる。
更に言うと我々にとって女子ゴルフは、自らのプレーに近いものを感じ取ることができるのも大きなメリットである。ドライバーの飛距離を比べてみても、アイアンの番手を比べてみても大差ないので、とてもプレーや道具選びの参考になるのである。(本当はこちらの要素のほうが重要である事を、世のおじさんゴルファーを代表して強く主張しておきたい。)
これが男子プロとなるとそういうわけにいかない。特に今はいつでもPGAのプレーを見ることができるので、その超人的なプレーは驚きを持って観戦することはできるが、自分のプレーと重ね合わせることは難しい。
「ダスティン・ジョンソンが433ヤードの第1打を、ピン側10センチにつけました!」
なんていう世界である。(それはそれで観戦することは楽しいのだが・・・)
超人的なプレーを観て楽しむならPGA、自分のゴルフの参考にするなら女子プロゴルフと、日本の男子ツアーはその意味では、間に挟まれ微妙な立場に追い込まれていると感じる。
さて、そんな女子のレギュラーツアーが開幕した。
ケーブルテレビなどを見れば、今は4日間を見ることができるし、長時間の中継を楽しむことができる。地上波は視聴率の関係などもあり、一部の人気選手の推しが強すぎる部分があるが、ご愛嬌である。解説陣も充実しており、なかなか面白い解説をしてくれる。
今日は平瀬さんがある選手のフォーム改造について、
「私には理解できません。」
と、一刀両断。正直な解説で大変好感が持てた。
また、アメリカでのキャディーさん選びについても、
「距離さえ通じれば、英語なんてどうにでもなる。」
とのご主張で、仰せのとおりと手を叩いてしまった。
女子ツアーの楽しみがまた1つ増えたことになる。
結果は黄金世代の実力者、小祝さくら選手が最終ホールで1mのバーディーパットを難なく決めて(メンタル強すぎでしょ)優勝した。この選手のショットの精度は今日の優勝争いの中では抜けている感があった。
その小祝選手と最後まで優勝争いをした19歳の西郷選手は、負けず劣らずのショット力で今後の活躍も期待される選手であった。ジャンボ尾崎さんの愛弟子ということで、原さんや笹生さん同様飛距離が出る。師匠と同じようにきっと小技も上手なのだろうと思ってみていたが、17番でアプローチをミスして負けてしまった。実況によるとその日初めてのアプローチだったようで、ショットの安定が土壇場で逆目に出て、不運だったようだ。
女子ツアーは次々と新しいスター候補が出てきて、フレッシュでとても楽しい。また、上田桃子選手や菊池絵理香選手らのベテラン勢の頑張りも、我々おじさんにはゴルファーには嬉しい限りだ。(菊池選手の見る機会の少ないアプローチなどは、その技術の高さ故どんな打ち方をするのか興味津々である。)
応援したい選手がどんどんストックされていく。
来週はどの選手が優勝争いをするのか。
どんな新星が現れるのか。
それってさ、毎週贔屓の選手が優勝争いをしていくってことでしょ?
暫くは目が話せない女子ツアーなのである。