プロ野球人気復活の秘策 スーパースターが不在の理由を考える

プロ野球に限ったことではないですけれど、世の中にスーパースターが存在しなくなってきています。これは芸能界でも同じで、昭和の時代のようなスーパースターがいなくなってしまいました。それぞれの世界にとってスーパースターは貴重な存在であり、一人のスーパースターがそのスポーツを盛り上げることは少なくありません。

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昭和の時代のスーパースター

野球界ではミスタープロ野球長嶋茂雄さんが、唯一無二の存在でしょう。その威光は衰えること無く、生きる伝説です。それまで人気面では大学野球などに負けていたプロ野球が、一気に盛り上がったのは長嶋さんの人気によるものでしょう。

芸能界では美空ひばりさんや石原裕次郎さんがスーパースターでした。黎明期であった芸能界を盛り上げた二人の功績は、我々の世代では計り知れないものがあります。

同じ様に色々な世界でスーパースターが出現し、その世界を盛り上げました。

NBAならば、マイケル・ジョーダン。F1ならばプロストとセナ。サッカーならばマラドーナなど、神がかったプレイと実績が、そのスポーツを盛り上げていきました。

しかし、黎明期のスーパースターにあとから続くスターたちは、その輝きはで勝てなくなります。

長嶋茂雄さんを超える記録を残した選手は数多く出現しましたが、長嶋茂雄さんを超える興奮をファンに与えた選手はいないでしょう。長嶋さんの凄いところは、チームスポーツでありながらV9を達成するなど、勝ち続けたことです。

マイケル・ジョーダンも勝ち続けた人でした。チーム数の多いNBAで三連覇した後、野球に挑戦した後に、NBAに復帰して三連覇するなんて、神がかっています。しかも、チームスポーツのバスケットボールです。

日本時間の真夜中に、キャリア全盛で亡くなったアイルトン・セナも、スーパースターでした。プロストとセナの名勝負は、マクラーレン・ホンダという日本人には思い入れ有る最強マシンで紡がれていたことも、日本人には特別な思いがあったでしょう。

スーパースターが引退したあとは、数々のスターが誕生しますが、スーパースターにはなり切れません。

身近になってしまったスターたち

長嶋茂雄さん、石原裕次郎さん、美空ひばりさんたちは良くも悪くもミステリアスな部分が残されていました。私生活について晒すようなことはあまり無く、マスコミも不用意に報道しない姿勢でした。そのため普通の人とは違う特別感が、ファンの間には有ったと思います。犯罪でも起こさない限りは、現在のように私生活で叩かれるようなことは無かったと言っていいと思います。

しかし、徐々にスポーツ界も芸能界もスターの私生活を暴かれるようになります。芸能界に至っては積極的に私生活を晒し、身近なスターとして人気を得る手法が取られるようになりました。

会いに行けるアイドル、AKB48はその究極系と言って良いのではないでしょうか。握手会なるものに代表されるように、ファンとアイドルとの垣根を一気に下げてしまいました。総選挙なるもので、チームのフォーメーションを変えるなどの手法は、ビジネスとしては大成功でした。しかし、アイドルは皆小粒となり、スーパーアイドルはもう存在しません。

スポーツ界もその流れに乗ってしまっています。選手の私生活は球団の広報によって積極的に公開されています。

好きな食べ物や、休日の過ごし方などスポーツ選手としてはどうでもいいことを、TV番組が垂れ流し、選手もSNSなどで積極的に報じているようです。

普通の人になってしまったスターの扱い

私生活を晒すことによって人気を得た芸能人は、一般人と同じ様な扱いを受けるようになります。物事の善悪は別として、不倫をしただけで今の芸能人は職を失います。昭和の時代の芸能人では考えられないことでしょう。

スポーツ界も同様に私生活に対して、監視の目が厳しくなりました。普通の生活を晒すことによって、スターから普通のスポーツ選手に降りてきてしまっているので、一般人と同じ様な倫理性を求められるようになりました。

以前であれば、銀座で豪遊することは普通だった選手たちが、今では人の目を気にするようになります。報道のプロでもない人たちが同じ店にいたスポーツ選手や芸能人の酔って暴れる姿を、ネットで制限付きではありますが投稿できる現在は、銀座さえも安全な遊び場として成立させなくしました。

こうして特別視されなくなってしまった芸能人やスポーツ選手には、スーパースターが出現しにくい状況になってしまいました。

異性とのトラブルは、致命的に取り上げられ、有名人である芸能人やスポーツ選手は代償が大きすぎる世の中になってしまいました。

批判を恐れずに言えば、不倫なんて何処の職場でも良くあることで、周りの人も見て見ぬ振りをすることがほとんどです。自分は絶対に不倫しないと言い切れる人は、どれほどいるのでしょうか。

にも関わらず、世の中は不倫した芸能人やスポーツ選手を徹底的にたたきます。テレビ局内では絶対に不倫はないのでしょうか?コメントしている芸能人は、不倫をしたことが無いと言い切れる人たちばかりでしょうか?これから将来にわたって絶対に不倫しないと言いきれるのでしょうか?

そもそも他人の不倫ネタを面白おかしく放送して、そんな事で視聴率を取る番組のスポンサーって・・・・・

スーパースターが生まれなければ

現在のスーパースターは大谷翔平選手でしょう。しかし、彼は今は野球一筋で、他に時間を割くヒマがないようですが、いずれは地上に降りてきます。結婚もするでしょうし、子供もできるでしょう。夫婦の仲がうまくいかなくなる可能性だって、この先出てくる可能性はあります。その時に他のスターたちと同じ様に、私生活を晒すようなことはしてほしくありません。ずっとミステリアスな存在でいて欲しいと思います。オフの過ごし方なんて晒す必要なんてありません。今の延長線上で野球しかしていませんで通してほしいものです。

松井秀喜さんは今もスーパースター

松井秀喜さんはあまり私生活を晒しません。これは長嶋茂雄さんの教えかもしれませんし、お父上の教えかもしれません。とにかく私生活を利用すること無く、その存在を保っています。そしてその姿勢によって、松井秀喜さんのスターとしての価値は相対的に上がってきているのではないでしょうか。もし、私生活を安易にさらしているようであれば、国民栄誉賞の受賞は無かったのではないかと思います。

スポーツ選手が私生活を晒す必要がありますか?

少なくとも色々な面において、アスリートは一般人の想像を超えています。食べる量やお酒を飲む量も、一般人とは比較になりません。その他の面においても、一般人と同じ定規で測るべき人たちではないのです。アスリートをリスペクトするという言葉をよく耳にしますが、本当の意味でアスリートの事をリスペクトできているのでしょうか。彼らの肉体は、一般人とは桁違いで、一般人の想像の域を超えています。

同じ目線で彼らのすべてを測るのは、間違いだと思います。

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