巨人の若手はこのオフが大切 キャンプイン時が勝負 阿部監督の目

阿部新監督になって秋季練習が終わり、ジャイアンツは本格的なオフに入りました。

若手の有望株がファームにひしめいた状態で、即戦力候補ルーキーの入団が大量に決まっているこのオフは、若手選手にとって本当に大切な時期だと思います。

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秋広優人選手も1軍確約なし

阿部監督はスポーツ報知に掲載された掛布雅之さんとの対談の中で、秋広優人選手のキャンプ2軍スタートについて言及しました。秋広選手といえば高卒3年目の今シーズンに、一時はクリンナップも務めるほどの成長を見せ、外野を争う若手のホープです。アジアチャンピオンシップでは、侍ジャパンにも選抜された素材ですが、阿部監督の目は厳しいようです。秋広優人選手は中田翔選手との師弟関係が有名で、オフには自主トレをともにしてきました。その中で体重を増やすべく食トレに挑んでいるという報道が何度となくされていました。しかし入団時に100kg弱だった体重は、今も101Kgと結果が出ていません。103Kgあたりまで今シーズン前は増量したと報道されていたと記憶していますが、結局は101Kgまで戻ってしまった様です。若いので代謝が多いという事や、2mの体格を維持するため増量が難しいなどと言い訳は有るようですが、大型選手でも体を作っている選手は結果を出しています。今オフは110Kgを目指すようですが、結果は出るのでしょうか。110kgでどの程度体の力がつくのか、阿部監督が指摘するスイングスピードの鈍さは改善されるのか、このオフは課題が山積みと言えるでしょう。

体が出来ずにスイングスピードが上がらなければ2軍?

今シーズン秋広選手は、詰まりながらもレフト前に落ちる打球が特徴的でした。しかしこれはスイングスピードが足りないことから、ポイントが中に入ってしまったことによる結果だと思います。秋広選手の場合は身長が高いため、投手が投げる高めの球を上から打つことが、自然にできます。投手も秋広選手の肩の高さまで狙って投げる経験をしていないはずで、結果的に自然と上から叩けるので、詰まりながらもレフト前に飛んでいったのだと思います。逆に言えば手が長いためバットの先端のスピードは出ていますが、体幹や下半身が弱いので体の軸の回転スピードが遅くなり、タイミングが遅れてしまうので、センターから右に強い打球を飛ばすことが出来ないのではと推察します。

体を作ってスイングスピードを上げることはオフの間にも十分できることで、数値で簡単に確認できます。それらの数値目標が秋広選手に渡されているかはわかりませんが、キャンプスタート時に目に見える改善がなければ、2軍スタートがあり得ることを阿部監督は秋広選手に伝えたかったのだと思います。

まだまだ課題山積みの秋広選手が、侍ジャパン選出で気が緩んで成長曲線が鈍化しないようにという、阿部監督の親心のコメントだと思って良いのではないでしょうか。

逆に言えば、入団時から秋広選手を見ている阿部監督は、このオフに手を抜きかねない秋広選手の性格をよく知っているために、名指しでコメントしたのだと思います。期待の裏返しであることは間違いないですね。

その他の全選手へのコメント

秋広選手は名指しでコメントされましたが、このコメントは入団が決まったルーキーを含む若手全選手に対するコメントだともとれます。特に高校生などは大会後の引退で練習不足になりやすく、出遅れや故障をするケースは少なくありません。3年が目処の育成選手などは、練習不足で怪我でもしてしまえば、命取りになりかねません。また、大学生や社会人も大きな大会が終わってしまえば、気が抜けてしまう選手も少なくないでしょう。1年目に即活躍できる選手と、結果を出せない選手はオフの間の準備に大きく左右されることは間違いないでしょう。

キャンプの初日から全力でプレーできる、怪我をしない体を作ることは最低限です。今年ドラフトされた即戦力候補たちは、さらなるレベルアップをしてキャンプインしなければ、早々に出遅れてしまうでしょう。

ジャイアンツは3軍も含めてプロスペクトが沢山います。そんな中でオフの過ごし方を間違えてしまえば、キャンプスタートで大きく出遅れになることを、阿部監督は秋広選手へのコメントによって、全選手に伝えたかったのだと思います。

阿部監督より前の世代は、オフは体を動かしませんでした。しかし、今はオフにはオフにしかできない課題があります。体づくりはその最たるものでしょう。体の出来ていない若手は、一冬で大きく体が変わります。そしてその結果は、各種データによって裏付けされます。来年稼働するラボではその辺りの数字が、詳細に出るはずで、阿部監督が注目しない筈はありません。

本当に実のあるオフを過ごすことができる若手は、誰なんでしょうか?

結果は2月1日にすぐ出るはずです。

来年は新体制になって、本当の意味での横一線だと思います。

自分に厳しく練習できる選手は、きっと大成するはずです。

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