FAで評価されるかキャッチャーの価値 中村悠平捕手 MVPの余波

ヤクルトの日本一で終わった今シーズン。日本シリーズMVPは、中村悠平捕手に決まった。シリーズの打率.318で打撃面の評価もあったが、MVPの決め手になったのは守備面での貢献だろう。6試合フルイニングでマスクを被り、チーム防御率2.08は評価の対象となるだろう。甲斐拓也捕手が2018年にMVPを獲得したときは打率.143で打点0と、完全に守備面での評価だけで受賞したと言える。

中村捕手のプロフィール

ポジション捕手
投打右投右打
身長/体重176cm/83kg
生年月日1990年6月17日
経歴福井商
ドラフト2008年ドラフト3位
年度試合打席打数得点安打二塁打三塁打本塁打塁打打点盗塁盗塁刺犠打犠飛四球死球三振併殺打打率長打率出塁率
2009554100000000000100000.2
20103661210031000000400.3330.50.333
201113661200020000000000.3330.3330.333
20129124920919535016115118228231100.2540.2920.344
20138428623917565247724111223033780.2340.3220.325
20149936532526979151234100732645180.2980.3780.355
201513650244236102140212233321424048090.2310.2760.299
2016106378321246014038337201463164790.1870.2590.266
20171274864194210214441363421114421065140.2430.3250.324
201812340134132729159826202223153970.2110.2870.285
20191264503724210024251433614132531064110.2690.3840.373
202029928010142001630121901420.1750.20.256
2021123445377471052402135360314446466100.2790.3580.36
通算106536713141298765121103199928612131172833649498880.2440.3180.324

2008年のドラフト3位で入団した中村捕手は、4年目から1軍出場機会を増やした31歳で、今季その存在がクローズアップされてきている。通算打率は.244で捕手としては好成績で、今年は特に.279と好調だった。捕手は寿命の長いポジションなので、まだまだこれからの選手だ。

1大城 卓三(巨)0.4471甲斐 拓也(ソ)0.452
2木下 拓哉(中)0.4262伏見 寅威(オ)0.415
3梅野 隆太郎(神)0.2883太田 光(楽)0.379
4中村 悠平(ヤ)0.2554森 友哉(西)0.274
5清水 優心(日)0.203
盗塁阻止率2021年

盗塁阻止率は.255と好成績ではないが、平均的な成績ではないかと思われる。今年は主戦捕手として存在感を示し、ヤクルトを優勝に導いたと言えるだろう。

捕手の評価の難しさ

捕手の評価はリード面や配球などと数字では表せない部分が多く、勝つことによって評価される事が多い。打てる捕手に目が行きがちだが、勝てない捕手は価値が低い。特に投手や監督からの信頼を勝ち取ることは、捕手の大きな目標だ。今年中村捕手はペナントを勝ち、日本シリーズを制したことは中村捕手の今後の評価には大きく影響するだろう。

日本シリーズでの中村捕手の貢献

初戦に痛い逆転負けを喫した後に、逆転優勝を遂げた要因に中村捕手の存在は大きかっただろう。以前は日本シリーズの2戦目を取ることは、とても大切だと言われていた。移動日があるので、勝って気分良く休息したいという事もあるだろう。しかし初戦でコントロールの良い奥川恭伸投手を立て、相手バッターのデーターを収集行い、第2戦に活かして勝つことができれば、その後のシリーズの展開が楽になることが、第2戦を重視する考え方に繋がっているのではないだろうか。特にヤクルトの場合はシリーズを通して不動の中村捕手が攻め方を考えていけるので、短期決戦の中では大きなアドバンテージになっていたといえる。吉田正尚選手や杉本裕太郎選手の事前のデーターと第1戦の実際のデーターの答え合わせをして、中村捕手が第2戦以降に使えることができたと推察できる。データーの少ないオリックスの若手についても、短期決戦の間に対応策を立てることができるのは、中村捕手の存在ゆえと推測できる。シリーズ防御率2.08は投手力による事もさることながら、中村捕手の貢献は大きい。ベテランの石川雅規投手の投球が称賛された第4戦も、中村捕手のリードは効いているはずだ。

ストレートで押すことを信じた髙橋優貴投手~横川投手のストレートの質~

FA市場に対する影響

推定年俸
1會澤翼180,000,000
2甲斐拓也165,000,000
3森友哉160,000,000
4炭谷銀仁朗150,000,000
5梅野龍太投110,000,000
6伊藤光110,000,000
7小林誠司100,000,000
8大野奨太100,000,000
9中村悠平90,000,000
10田村龍弘70,000,000
(単位:円)
2021年捕手推定年俸

中村捕手はFAの権利を持っている。優勝後のインタビューなどから残留することが大前提とされているが、やはり条件面は譲れない部分があるだろう。現状の9千万円は明らかに少なく、複数年と合わせての提示になると予測される。昨年山田哲人選手などを高待遇で引き留めたヤクルトだけに、心配はないと思うが、中村捕手の評価は捕手全体の評価のメルクマールになる可能性が大きい。

球界ナンバーワンの捕手の評価が2億に満たないとは、あまりに低いのではないかと思っています。

阪神の梅野隆太郎捕手もFA権を所持しており、中村捕手の評価を見ながらの動きになるかもしれない。どちらが先に動きを見せるかも今後注目される。

阪神 梅野隆太郎捕手にFA流出の可能性  キャッチャーの評価 

キャッチャーの評価について 本当のことを言わない解説者

中村捕手には捕手全体の守備力の金銭での評価を、勝ち取ってもらいたいですね。

あ姉さま
あ姉さま

村上宗隆選手は捕手で入団していますが、捕手を続けていたら現在の推定一億円には届いていないでしょう。

西武の森友哉捕手についても守備面での評価が低いことが、問題となっているのではないでしょうか?

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