2023年の巨人ドラフトが楽しみな理由 球団改革の成果が出始める

いよいよ2023年のドラフトが迫ってきました。今年は即戦力投手の候補が多く、豊作と言われています。また、佐々木麟太郎選手が米国を目指すようで、野手には即戦力と言われる候補が少なく、各球団の指名が注目されます。

そんな状況下で阿部新監督の体制になったジャイアンツの指名が、とても注目されます。原監督から阿部監督になり、吉村禎章さんが編成のトップとなったところで、どういった方針がでてくるのか、非常に楽しみです。

水野スカウト部長の相馬眼が頼り

ジャイアンツは2020年6月にOBスカウト制度を導入しており、2021年10月に水野スカウト部長体制になってから、明らかにドラフトでの成果が変わってきました。それまではドラフト1位が故障続きで、失態を繰り返していたとも言える内容でしたが、2021年辺りから様相が変わり、2022年のドラフトは、大当たりと言っていいのではと思います。

今年も水野スカウト部長体制で臨むこととなり、競馬好きの水野スカウト部長の相馬眼は頼りになりそうです。

米国ではスカウトにもデータがしっかり作られており、このあたりにも取り込んでいるのであれば、期待が持てます。

1位はくじ運もあるのですが、今年セ・リーグ4位だったジャイアンツは2位の指名順も早いので、1位と2位で左右の即戦力投手を指名できれば、その後はかなり自由度が高いドラフトになるのではないでしょうか。

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ドラフト中位以下にも大注目

昨年は3位以下で、田中千春投手、門脇誠選手、船迫大雅投手と好指名を連発しており、今年も中位や下位での指名選手に、どの様な選手を用意しているかが注目されます。特に野手の指名は非常に注目されます。門脇選手の出現によって、内野は鉄壁の布陣になりましたが、岡本和真選手のMLB挑戦、坂本勇人選手の怪我、吉川尚輝選手の不安定さなど、不確定要素が強すぎます。高校生内野手の有望株を取っておくことは、絶対に必要になると思います。

更に、高校生の捕手もチームの構成上必ず必要なはずで、どの様な指名を準備しているのか楽しみであります。当日の駆け引きも、とても注目されますね。

育成ドラフトも中身が良くなってきた

昨年辺りから、育成ドラフトの選手も指名の内容が充実してきたように見えます。以前は3軍体制を取るために、中身の伴わない選手が残念ながら多かった気がしますが、人数が揃い3軍戦も活発になってきたところで、良い選手が育成でも指名できるようになってきたと思います。これには育成でも、十分な質の選手が指名できるような、情報量が集まってきているのではないかと推測できます。支配下枠の問題もあると思いますが、昨年支配下のドラフトでは5位までしか指名しなかったのが、情報量に自信があったことの現れではないかと推測しています。

育成プログラムが整ってきたジャイアンツ

昨年辺りから育成指名の投手に対する育成プログラムが、明確に見えてくるようになりました。まずは体つくりを徹底してやることで、怪我を防ぎ、基礎体力の向上に成果が見られるようになってきたと思います。今年は育成で指名された高校生投手が、何人も支配下枠を勝ち取れる状況が見られるかもしれません。コーチ任せだった育成プログラムが、確立できたことで、入団した選手も無用な焦りをすることなく、練習に励むことができるのではないでしょうか。

育成環境が充実したジャイアンツ

2軍の新球場ができることは、ファームの選手には大きな励みになるでしょう。今年ジャイアンツはファームの試合もナイターで行うなど、重要視するようになりました。これは大変重要な試みで、もっと拡充してほしいと思います。

また、新しい選手寮がもうすぐ完成するなど、ハードへの投資もされており、育成環境が整いつつあります。先日は最先端のラボラトリーが新球場に設置され、最新の動作解析の機器などが、ファームに導入されることが発表されています。

数値化されたデータは1軍2軍を問わず、非常に力になるのは当然のことでしょう。特にファームで基礎から始める選手の場合は、余計な回り道が少なくなる可能性もあります。こういった環境は、スカウト活動でも有益に働くことになり、ジャイアンツの育成氏名に対して、ポジティブな印象がアマチュア球界から得られる結果になると推測できます。そうなれば、他球団での育成指名は拒否するものの、ジャイアンツの育成指名は受諾する候補が出てくる可能性もあります。

いよいよスタートする阿部新監督の体制ですが、まずはドラフトが注目されます。ジャイアンツ史上初の捕手出身、2軍監督経験者である阿部慎之助監督は、原監督時代にはなかった視点でチームを率いてくれることは、間違いないと思います。その第1歩目がドラフトの指名だと考えていいでしょう。

上位の指名はある程度の予測ができますが、中位下位の指名に阿部新監督の意向が強く反映すると思われます。編成の吉村禎章さん、水野スカウト部長と役者が揃った感もあり、山口オーナーの統括ぶりも楽しみなところです。

果たして支配下のドラフトは何人指名されるかから、読み解けることが沢山あるのではと思っています。

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