高橋由伸さんが江川卓さんが長らく務めていた、日本テレビの「Going! Sports & News」の解説者に就任した。高橋さんは2018年に巨人軍の監督を辞任した後、ネット裏から解説者としてプロ野球に関わってきた。巨人軍の原辰徳監督の後任や、稲葉前日本代表監督の後任を噂される事もあったが、ひとまず読売系のポストに着任することとなった。
スカパー!プロ野球セット江川卓さんの現場復帰は叶わず
江川さんは入団の経緯から、ファンの好き嫌いがはっきりする傾向が有り、巨人軍の監督就任を熱望するファン層もあったのだが、遂に就任することが無くなりそうだ。作新学院高校を卒業するときに、慶応大学への進学を目指し、夏の大会後に集中的に勉強に励んだ。しかし、学力が届かずに法政大学へ進んだ経緯が有り、知性も兼ね備えている解説は、人気があった。また、高校時代やプロ野球でのパフォーマンス、特にストレートの威力などは伝説的に語られることが多く、You Tubeなどにも多くの動画が上げられている、伝説の投手だ。軽妙な語り口や独特な角度からの解説は、その真偽は別としても非常に興味深いものが多かった。いつかは巨人の監督や投手コーチをやってもらいたいというファンの希望もあったが、時期を逸してしまったようだ。現役時代にマスコミ対応で苦労された方だっただけに、マスコミでの仕事のみで現場復帰が出来なかったのは皮肉な結果かもしれない。現場復帰しなければ、ファンやマスコミから叩かれることもなく、江川さんには安住の地だったのだろうか。独特の考え方の角度を持つ人物なので、これからの活動に注目される。できればこれからのプロ野球OBが活動できる、新しいフィールドを作ってもらえると良いのではないだろうか。特に球団経営を江川さんぐらいなら、新しい角度で行ってもらえると良いかもしれない。それぐらいの前例のないことで、球界に貢献できる人物ではないだろうか。
高橋由伸さんの現場復帰は無いのか?
江川さんとは対照的な経歴
江川さんが熱望して入れなかった慶応大学を卒業したのが、高橋由伸さんだ。高橋さんは江川さんとは対照的に、慶應大学卒業後に逆指名で巨人入し、引退と同時に巨人軍の監督に就任している。イメージはクリーンそのものでアンチのファンが極めて少ない。
おまけにルックスも格別で、2000年には日本ジュエリーベストドレッサー賞を受賞している。(どうでもいいことですみません・・・)
現役引退と同時に巨人の監督に就任したのは長嶋茂雄終身名誉監督以来で、今も人気は絶大だ。準備不足、勉強不足で監督に就任したため、思ったような采配が振るえずに辞任した。そのため悔いが残る3年間となってしまった感がある。高橋さん本人はもう一度監督をやってみたいと発言しており、この辺りのコメントも江川さんとは対照的だ。
監督となる可能性とコーチ陣は
なんといってもまだ46歳で、監督再就任の可能性は十分にある。高橋さんは現役時代から選手間の人望も篤く、高橋さんが再登板となれば、周りを固める人材は豊富だ。
高橋さんが引退時に一緒にユニフォームを脱いだ井端弘和さんは、全日本代表のコーチとしても実績を残しており、高橋さん再登板の際にはヘッド格で支えてくれる人材ではないだろうか。今回、中日新監督の立浪和義さんが就任の際に、個人的に入閣があるのではないかと予想したのだが実現しなかった。前回高橋さんが勝てなかったことを、井端さんも悔やんでいるであろうことから、声がかかれば障害はないと考えていいだろう。
同じ誕生日で解説者の上原浩治さんも、高橋さんとは親交が深く可能性が高い一人だろう。メジャーに行ったことからか、なかなか巨人からはオファーが無いようだが、高橋さんが就任となれば助けたい気持ちは強いだろう。
松井秀喜さんも高橋さんを応援する事は間違いなく、次回は臨時の2文字が消える可能性があるかもしれない。メジャーでは監督とコーチは完全に別物で、ヤンキースで実績を積んだコーチとして割り切ることができれば、可能性がないことはない。
原カラーの一掃
もちろん原監督と高橋さんが不仲ということはないだろう。しかし、次回もし高橋さんが再登板となれば、少なくとも現場のスタッフは自ら選んでいくことになるだろう。前回はそのあたりの準備もなく、また若すぎる監督のため、周りのスタッフは年上ばかりだった経緯がある。一般社会でも年上の部下には気を使うのに、上下関係の厳しい野球界ではその比ではない筈だ。
今年原監督は契約を延長したが、プロ野球界の一瞬先は闇だ。いつ高橋さんに再登板のチャンスが来るかわからない。
高橋さんはジャイアンツの貴重な人材であることは間違いなく、Going!も大切だが、次回の再登板を阻む様な契約になっていないことを杞憂してしまうのである。
2度と泥をかぶってほしくないと思う反面、高橋さんで優勝したらまたジャイアンツファンは盛り上がること間違いないので、期待してしまいます。