中5日のローテーションが論議となっていた巨人の先発陣に、原監督が一定の方向性を披露した。力のある4人を中5日のローテーションとして、若手の先発投手に一定の間隔を明けながら、2枠を与えて起用するプランを明かしてくれた。
やっぱりケーブルテレビが安心?今なら最大79,200円相当貰えるJ:COM中5日の継続に問題有り
先発4枚はシーズン序盤を除き、中5日を基本とするようだ。エース菅野智之投手は中5日でも一定の実績を示しており、問題ないと言えるだろう。MLBの経験のある山口俊投手も十分に起用に応えられる素地は有ると思われる。問題は後の2枚が揃うかどうかだ。原監督は新外国人投手アンドリースを頭に入れているようだが、果たして計算通り行くかどうかは問題が残る。比較的投手の獲得には成功例が多いが、投げてみなければわからない部分が多いだろう。また、新型コロナの影響で力を発揮できる環境を整えることができるかも、大きな問題だ。
その他の候補と言えば、まだ27歳と若く、体力の向上が望めるメルセデス投手と4年目の戸郷翔征投手になるのかもしれない。メルセデス投手はもともと体力に疑問が残る投手ではあるが、コンディショニングを厳しく管理できれば可能かもしれない。戸郷投手も変則的な投法なので、関節や靭帯への負担が気になるところだが、様子を見ながらやっていくことができるかもしれない。
昨年の勝ち頭の高橋優貴投手はどうだろうか。ストレートのキレが生命線の投手だが、もう一つボリューム感にかけるストレートが、中5日で威力を維持できるかが問題だろう。貴重な左腕なので中5日のローテーションで廻ってほしいが、課題の多い投手だけにこのオフの体力強化と、スクリューの精度のアップが鍵となるのではないだろうか。
育成登板枠の2人
ここは候補が沢山おり、その候補の中からコンディションの良い投手、シーズン中に成長した投手を使っていくイメージだろう。オフのこの時期は新人選手や若手選手に過度の期待をしてしまいがちだが、今年は候補の数が多く期待できる。原監督もこの2枠の起用を、最も楽しみにしているのではないだろうか。もちろんジャイアンツファンも、非常に楽しみにしている部分だ。昨年の奥川恭伸投手や佐々木朗希投手の起用と成長を、羨望していたジャイアンツファンにとっては、ありがたい方針発表と言えるのではないだろうか。
今年のドラフト1位~3位までは、この育成枠の候補だ。変速の大勢投手、本格派左腕の山田龍聖投手、技巧派右腕の赤星優志投手と、バラエティに富んだ指名で期待ができる。
しかし、本当に期待できるのは堀田賢慎投手と山﨑伊織投手の2人だろう。原監督の登板間隔を開けた2枠は、手術後のこの2人を考慮しての方針ではないかと推測される。特にシーズン序盤は積極登板の4枠も中6日で回すようなので、ここに挙げた投手たちは中6日以上の間隔を置くことが予想される。原監督は登板後に抹消も考えているということだ。5人の投手にチャンスを与え、修正・調整する時間も与えることで、シーズン中盤以降の戦力を整えていく構想だろう。今年も同じようなことを考えていたのかもしれないが、期待をしている若手が、期待はずれに終わってしまったのが大きな誤算であったのだろう。
原監督の変わり身の速さと修正能力
あれほど中5日に拘っているように見えた原監督だが、“やっぱり基本は6枚だよ。今年は本当にいなかった。”とコメントしている。内部の事情があるので何でも本当のことをコメントしているとは思えないが、この修正能力の速さが有る限り、未だ原監督は優秀な指揮官であることの証左ではないかと思われる。
巨人の首脳陣は、原監督以外は経験の浅いコーチが多い。原監督は選手の育成も見てはいるが、コーチの育成ができるのはチーム内では原監督しかいない布陣になっていた。そこも素早く反省し、首脳陣にテコ入れもしている。
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川相昌弘ファーム総監督
原監督は巨人の組織の肥大化に伴い、自身の責任範囲の大きさに限界を感じたのでは無いだろうか。阿部2軍監督にファームの育成を任せてみたが、2年間で目立った成果が見られなかった。むしろ二岡3軍監督の評価が高くなったぐらいだ。“今年は本当にいなかった”の部分に、ファームの育成能力の低さが、念頭にあったのではないかと思われる。1軍監督である原監督の目がファームまで届かない事を、この2年で実感したのではないだろうか。
そこを解消するためにある程度実績が有り、安心して任すことのできる川相さんを、コーチの育成役として、ファーム総監督に据えたのではないかと思われる。原監督にしか出来なかったコーチ陣の育成を、川相総監督に託しているのではないかと推測する。
3軍監督の駒田さんは川相総監督よりも2つ年上で、2000本安打も記録している。しかし、指導者としての経験は川相総監督の方が豊富で、今回は役職としては川相総監督の方が上だろう。駒田さんも当然その事は理解しながらの就任であり、お互いに相当の経験を積んだ指導者なので、問題はないだろう。ただマスコミ向けに川相総監督が自らの今回の役割について、多くを語らないことは、そういった事情もあるのかもしれない。
巨人の新首脳陣が発表される 肥大化組織の弱点 責任権限の明確化を
いろいろ批判も有りましたが、原監督はきっちりと修正してきたようです。2月のキャンプインがとても楽しみですね。