高橋優貴選手は何故勝てなくなったのか 杉内コーチと桑田コーチの違い

前半戦好調を続けていた高橋投手だが、11勝目はまたお預けになってしまった。

今年はストレート中心の投球を心がけることによって、好成績を挙げてきたと思う。

弱気になる傾向があり、変化球が多いために成績が上がらなかった様だが、今年はキャッチャーの協力を得て成長したと考えていた。

高橋優貴投手の成長~ストレートの威力~

現状はどうだろうか。

スカパー!プロ野球セット

好調時との投球内容の比較

7月11日に阪神戦で9勝目を挙げた時と、投球内容を比較してみたい。

今回は4回79球を投じて、被安打5の3失点。フォアボールは3で本塁打を1本サンタナ選手に献上している。

防御率投球回打者被安打被本塁打奪三振与四球与死球失点自責点投球数
3.134   20514303379
9月17日投球内容 報知新聞より

7月11日はヤクルト打線に対し7回91球無失点。被安打は1でフォアボールは1つだった。甲子園と東京ドームとの違いはあるが、今回はかなり慎重に投球してしまった様だ。

防御率投球回打者被安打被本塁打奪三振与四球与死球失点自責点投球数
2.517   23102100081
7月11日投球内容 報知新聞より

球種について、意外にも今回はストレートが61.90%で最も多く、次がスライダーで22.62%だ。

9月17日投球内容(報知新聞より)

7月11日はストレートが44.44%で、スライダーが25.93%でスライダー自体の割合はあまり変わらない。前回特徴的なのは、スクリューが20.99%でカーブが8.64%と遅い球が多かったことだ。今回はスクリューが8.33%、カーブが7.14%と極端に少なくなっている。

7月11日投球内容(報知新聞より)

緩急を使うことができず、84.52%がストレートとスライダーで単調なピッチングになってしまったようだ。特に今回は決め球のスクリューのコントロールが出来ずに、使えなくなってしまったのではないだろうか。ストレートとスライダーを慎重に投げるために球数が増えて、苦しくなって甘くなった変化球を打たれている様だ。サンタナの本塁打もスリーボールにしてから真ん中のスライダーを、レフトスタンドに運ばれてしまった。

球場との相性 東京ドームに弱い高橋投手

高橋投手は甲子園球場で防御率0.72、バンテリンドームで0.00と広い球場では非常に良い成績なのだが、東京ドームは4.57とセ・リーグ6球場で最悪だ。狭い球場では本塁打を恐れるためか、成績を残せていない。ホームグラウンドで成績が残せなければ、本当の意味でのエースは遠い。ここでも慎重な性格が、狭い球場によって顕在化し悪い影響を与えているのかもしれない。

ストレートに対する信頼度

自分のストレートの強さを信じて成長した高橋投手だが、もう1ランク上の信頼をストレートに置けることができれば、スクリューやカーブの緩い球を使えるのでは無いかと思う。

スクリューがコーナーに決まらなくても、緩急がついていれば打ち取れるのではないだろうか。昨日好投した奥川投手のフォークはストライクゾーンに甘く来ていたが、巨人の打者はタイミングが合わず凡打、もしくは見逃していたと思う。巨人の貧打の原因はなにか 奥川恭伸投手を打てず

高橋投手のストレートはスピードガン表示以上の速さが感じられるという、相手打者のコメントも有り信じてもいい球種だと思う。

やっぱりケーブルテレビが安心?今なら最大79,200円相当貰えるJ:COM

桑田コーチと杉内コーチ

桑田コーチはアウトローに決めることがピッチングの基本だとし、困ったらアウトローに決められるようになることが、勝てる投手の条件だとしている。

このコメントとは反対に杉内コーチは、桑田コーチが巨人の投手コーチに就任する前のTV番組で、“アウトローが大切なのは解るが、そこにいつも投げられるかどうかが問題だ”という旨の発言をしていた。

桑田投手は中学・高校の頃から抜群のコントロールを誇ってきた。プロ入り後もアウトローに決めるストレートは素晴らしく、投球のまさに生命線だった。

しかし、どれだけの投手が桑田投手と同じレベルで、アウトローに投げきれるだろうか。杉内投手もコントロールが悪い投手ではなかった。しかし番組内でアウトコースとインコースのラインを意識して、ピッチングしていたと言っていた。コーナーを狙うことをいつもしているわけではない、という旨の発言だろう。

今の高橋投手は良いところを狙いすぎて、カウントを悪くして球数が増え、結局甘い球を打たれている傾向にある。桑田投手ほどのコントロールは、おそらく高橋投手は引退までものにすることが出来ないのではないかと思ってしまう。

しかし杉内投手と同等程度のコントロールは、持つことができそうだ。だとすれば現役時代の杉内投手のピッチングの組み立てを参考に、ストレートの勢いでカウントを稼ぐ投球をして、ストレートの威力で押し込み、打ち取ったりファールを打たせたりすれば良いのではないだろうか。そして追い込んだら決め球のスクリューで三振を狙えば良いのではないだろうか?

球数を減らすために、これぐらいの割り切りはどうなのだろうか?

原監督が指摘したように、見ていて苦しい投球では、打線の援護も難しくしてしまうかもしれないですよね。

巨人の貧打の原因はなにか 奥川恭伸投手を打てず

桑田投手の目指す完成形が高橋投手にできるのであれば、絶対的なエースになれると思うのですが・・・

高橋投手はサウスポーでタイプも似ているので、杉内投手の指導の方が、今はあっているかもしれませんね。現状どのコーチが担当しているんでしょうかね?

タイトルとURLをコピーしました