何故巨人は失速したのか 原全権監督の憂鬱 来季の続投は有るのか

阪神に4対3で惜敗し、3連戦を2敗1分けとし首位ヤクルトとは4ゲーム差がついてしまった。2位阪神とも4ゲーム差が付き、ペナントレースの優勝はとても難しい状況となった。

三つ巴の難しさ

マッチレースでは直接対決での逆転が期待できるが、3チームによる争いはなかなか逆転が難しい。そして今は既に、阪神とヤクルトとのマッチレースとなりつつある。

数字的にも極めて難しい状況になり、メディアではメークレジェンドなどの経験から、まだ諦めるのは早いとの記事が出ている。

メークレジェンドとは違うところ

08年のメークレジェンドはチームに勢いがあった。今は完全に失速してしまっている。ここまでの中5日のローテーションやマシンガン継投で、投手陣は疲弊してしまっているように見える。そして今回はクライマックスシリーズがある。08年はペナントを勝てなければそこで終わりだったが、今回はペナントが3位でも日本シリーズまでの道はあるのだ。

長期的展望と目の前の一戦

余力十分で逆転が望めるのならば、まだ諦めるのは早いのだが、宮本投手コーチは「耐えるしかない。」とコメントしている。原監督は「俺たちは別に心構えはまったく変わらない状態で、明後日からも戦う」と今までの戦い方と変わらないことを示唆した。

ペナントを早々と諦めることはジャイアンツとしては、ファンの手前もあり難しいとは思う。あからさまに優勝を諦めた形には出来ないが、クライマックスを見据えた中で、コンディションを上手く整えていくことを考えて行かなければならないのではないだろうか。

このまま特攻ローテーションを続けて投手陣に故障者でも出たら、クライマックスも惨敗してしまい、来季にも悪い影響を出しかねないだろう。

原監督は裏表があまりなく、正々堂々と戦うことを是としている。目の前の一戦に全力で戦うことがファンのためと、考えているだろう。当然見に来てくれる観客のために常に全力を尽くすことは大切だが、玉砕して長期的にチームを潰してしまっては元も子もない。ファンにも色々なタイプが有り、望みも様々だ。玉砕も覚悟して残り試合に全力でぶつかるという考え方も、間違いではないと思うが・・・

原監督は編成面も含めた全権監督であり、長期的目線をもう少し持って良いのではないかと考えてしまう。

コーチ陣の役割

昨晩の試合で投手陣がフォアボールを8つ出し、原監督は少し多いとコメントした。

そして宮本投手コーチは1イニングで4つは恥ずかしいと言っている。鍵谷陽平投手と戸根千明投手が、2つ出したことを指していったようだ。

 防御率試合勝利敗戦HLD四球死球三振
20212.95523015115027
20202.89463113013140
鍵谷投手の成績

しかし鍵谷投手は今シーズン52試合に登板して、防御率2.95と貢献している。コントロールも悪い投手ではないと思う。ここまでマシンガン継投などにより、シーズン序盤で疲弊させている中で、球威が落ちて慎重にならざるを得ない部分もあり、あまり責められるものでは無いと思う。昨年までの宮本コーチは、選手に寄り添うコメントが多かったと思うが、歯車が狂い始めて結果が出なくなるとこうなってしまうのだろうか。とても残念だ。

マシンガン継投は危険がいっぱい

原監督のマシンガン継投や特攻ローテーションを、体を張って止めるのが、宮本コーチの役目だと思うのだがどうだろうか

原監督が所望し、選手が首を振らなければそのまま実行してしまうというのでは、コーチの価値が無くなってしまう。選手は首脳陣の指示には必ず従うので、それを察して監督を止める事が時には必要なのではないかと思う。

原監督は首をかけて意見してくれるコーチを、欲しているのではないか。

それとも宮本コーチには、そこまでの信頼が既に無いのだろうか。

来季の続投は

3年契約の最終年で原監督の去就は気になるところだ。

原監督は優勝の成否にかかわらず、退任を決めているかもしれない。

その場合も何らかの形で巨人に籍を置く可能性が強く、来季以降の編成の責任者となる可能性もあるだろう。しかし今の状況は阪神やヤクルトに比べて若手の台頭が少なく、ベテラン頼りの編成で来季も苦しくなりそうだ。

ジャイアンツ終盤戦の不安要素 若手の台頭 

若手の活躍無く危機感がない巨人軍

原監督は第3次政権の課題として、指導者の育成を挙げていました。

第4次政権が必要とならないように、よろしくお願いします。

そして原監督にはもう一つ上のステージに、行ってもらいたいです。

原監督はジャイアンツにとって重要な人物であり、このまま縁が切れるようなことは絶対にありえない。ジャイアンツの監督の難しさを、一番理解している人物だ。しかし後の事に責任を持たず、侍ジャパンの監督にでも収まってしまったら、後任監督の苦労は大変だろう。

巨人の危機 若手野手の台頭なし 後任監督の運命

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