プロ野球はオフになり、選手たちは自主練習期間になりました。このオフの2ヶ月間は最近のプロ野球界ではとても重要で、ここでの差が春のキャンプで明確になるようです。
d払いポイントGETモール高校生もこのオフの期間までが大切
以前の高校生は、大会が終われば引退して受験や就職などに備える選手が多かったようです。プロへ進む選手も、最後の高校生活をエンジョイする傾向が強く、それが当たり前の風景だった気がします。そのため高卒でありながら期待が高かった選手などは、春のキャンプでついていけずパンクしてしまうことが懸念されていました。
ポルテベースボールスクール」の無料体験会へ参加常識を覆した松坂大輔投手
甲子園の優勝投手である松坂投手は、プロ入り1年目に180イニングを投げ、16勝5敗と近年の常識を覆す活躍をしました。入団から3年連続で最多勝を獲得するなど、その活躍は継続されています。当時の常識では考えられないパフォーマンスですが、その大きな要因として当時の西武ライオンズの監督であった東尾修監督は、高校時代の卒業までの練習を挙げていました。当時の横浜高校はプロ野球をも駕ぐ練習量で知られていましたが、引退後の練習がプロ野球入団直後の活躍に繋がったと証言しているのです。
松坂投手を追いかけた涌井秀章投手
その事実を裏付ける選手が同じ横浜高校から西武ライオンズに入団した、涌井秀章投手です。涌井投手も1年目から先発ローテーションに入り、13先発で55イニングを投げています。勝ち星は1勝に終わりましたが、2年目12勝、3年目は17勝で最多勝と、松坂投手の活躍を追いかけるように結果を残しました。涌井投手の練習量の多さは球界屈指とも言われており、西武入団前の練習量が松坂投手の跡を追うように、努力していたのではないかと推測されます。良い先輩の実例があっただけに、その練習方法にも迷いがなく、引退後に練習を怠った当時の同期高卒選手から、飛び抜けた選手になれたのではないかと思います。ここまでやれば結果が出るという具体的な目標を見つめることが出来ていたとすれば、その努力に迷いがなく突き進めていたと思うのです。
自ら考え工夫の出来ない若手選手たち
このオフの期間は、自己分析をしてじっくりと自分の課題に向き合える時間です。それだけにその練習量と練習方法で、他の選手との差が開いてしまう2ヶ月であると思います。涌井投手が偉大な先輩である松坂投手を良い手本として、自らを鍛えていけたように、若い選手は目標を求めます。若い選手たちが現役の選手と自主トレを行うことによって活路を求めるのは、当然の成り行きと考えていいでしょう。しかし、多くの選手は自主トレを単に一緒に行うだけで、結果が出る選手は少ないと言わざるを得ません。坂本勇人選手がともに自主トレをともにした若手選手に、自ら思考することを求めたようですが、自ら考えることが出来なければ結果が出ないことへの警告だったのでしょう。
大谷翔平選手の目標達成シート
あまりに有名になってしまった大谷選手の目標設定シートですが、高校1年生の時点であれだけ具体的な目標を突き詰めていたのは、素晴らしいと言う以外有りません。その目標に従って長期間にわたってブレずに努力を続けているからこそ、天賦の才能を活かすことが出来たのでしょう。言うは易しですが、行うことが難しく、その難しいことを貫けたから、今の位置に届いたとも言えるのかもしれません。
何かを変えなければいけない
伸び悩む選手の中には「何かを変えなければいけない。」とコメントする選手がいます。つまりは何をしていいのかわからないということです。この時点でレジェンドに辿り着く選手との大きな差が、埋まらないと思います。
You Tubeなどを見ていると、レジェンドたちが地上波のテレビなどでは語り尽くせない部分の努力の跡を、語ってくれています。当然レジェンドになる様な選手たちは、人並み外れた時間を練習に注いでいるのですが、それと同時に自らの頭で考え創意工夫して努力していることが語られています。同じフリーバッティングを行うにしても、気持ちよく柵越えを続ける選手よりも、右打ちやフライを打つなど工夫をしていたようです。
古田敦也さんは他チームのフリーバッティングを見て、気持ちよくバッティングをしている選手よりも、自らに課題を課して取り組んでいる選手に警戒心を憶えた旨の発言をしています。
自己分析をした後に自分がプロ野球で勝ち残るための練習を、どれだけの選手が行うことが出来るのでしょうか。若手の選手として期待される時間は極めて短い中で、あまり遠回りをしている時間は有りません。夢を追いかけて長距離砲を目指すのは誰でもできますが、本当の長距離打者に成れる選手は限られています。
時間がない選手たち
自分の頭で自己分析をして、正しい方向へ導いてくれる指導者や先輩の助言を得なければ、成長のスピードは上がらないでしょう。ゆっくりやっている時間は有りません。成長スピードが速い選手に、チャンスは奪われてしまうからです。
特に出遅れている育成選手には、休んでいる時間はないと思います。1年後にはバリバリのドラフト上位が入団してきます。育成選手も大量に採用されてくるでしょう。
1年で成長の跡を見せなければ、存在感は薄れてしまいます。
このオフの2ヶ月で、ハッキリとした成長の跡を首脳陣に見せられるかどうかが、若手選手の分かれ道だと言えるでしょう。
これだけの厳しさを本当に自覚できずに出遅れてしまえば、その選手が他の選手を追い抜くことは極めて困難です。怪我をせずに目一杯正しい努力をすることが出来なければ、ライバルをごぼう抜きにすることは、現実的では有りません。
厳しい世界ですね。でも、誰も本当のことを言ってくれないのであれば、自分で気がつくしか有りません。