何故日本の野球はアメリカに勝てない 巨人軍憲章とホリエモン

2024年の春のキャンプが、バッファローズとライオンズを除く10球団で始まりました。マスメディアでも、ようやく日本の野球を取り上げてくれました。オフの話題は大谷翔平選手や山本由伸投手の巨額契約が話題になり、日本の選手の話題よりも大谷選手の愛犬の名前が話題になるなど、非常に寂しい状況が続いていました。

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MLBのマイナー化が懸念されるNPB

日本のエースや4番打者が次々とメジャーに取られていく現状を、色々な人達が憂えています。ホリエモンさんは”みんな悔しくないのかな?”とYou Tubeでコメントしていましたが、本当にそのとおりだと思いました。このままではNPBがMLBのマイナー化してしまうという心配を、ファンの皆さんは感じていると思いますが、あるOBの解説者は、マイナーは勝敗度外視で育成をメインにしているのに対して、1軍は勝つためにやっているのでマイナー化という言葉は当てはまらないと発言していました。やっている選手目線ではそういった部分はあると思いますが、少し時代においていかれている感があり、視線も選手目線からのみの意見で、経営目線やファン目線がない事に残念な思いをしてしまいました。選手OBであるのでその目線での発言は必要ですが、ファンあってのプロ野球という目線が欠けており、ファンを大切にと日頃発言している割には、視野が狭い事に残念な思いをしてしまいました。

佐々木朗希投手は先を見ている

佐々木朗希投手は明らかにメジャーを最終目的にしており、NPBはそのためのステップと捉えているようです。過去の成績を見ても規定投球回数に達しておらず、ひと桁勝利止まりの中でのポスティングを目指す視線は、明らかに日本球界をステップ、言葉は悪いが踏み台にしていることが感じられます。この佐々木投手の考えを否定することは私にはできず、むしろ現状にあった考え方だと思います。既にWBC等でMLBの視線を集め、評価もされている中で、佐々木投手にとって日本球界で無理をして故障を発生させてしまうことは、大きなマイナスです。佐々木投手の周りには、色々なアドヴァイスをする人もいるはずで、日本球界で無理をして評価が下がることを避けたいと思うのは、至極当たり前のことです。

米国では大学生もプロを見据えて欠場する

米国で一番の人気コンテンツであるNFLを目指す大学生たちは、もっとドラスティックです。ポストシーズンの華であるボウルゲームに、翌春のドラフト候補生が欠場することは決して珍しいことではありません。特に4月のドラフトで上位指名の評価が既にされているスター選手が、欠場するのは当たり前のようです。こういった考え方はこれから日本の選手、特に佐々木投手のように評価が既にされている選手達には広がっていく可能性が強いと思います。

球団も選手も巨人軍憲章を思い出せ

「巨人軍は常に強くあれ」「巨人軍は常に紳士たれ」「巨人軍はアメリカ野球に追いつけ、そして追い越せ」

これは球団創設者の故正力松太郎氏の遺訓です。時代は違いますが、今でも忘れてはいけない大切なことが書かれていると思います。そしてこの遺訓は選手のみならず、球団をも対象にしていると思います。選手の技量だけでなく球団としての力、つまり日本プロ野球界もメジャーリーグに追いつけ追い越せという高い目線がここには感じられます。ホリエモンが悔しくないのかと問いかける視線が、この遺訓と通じる部分があります。ソフトバンクホークスがメジャーを追い抜く視線を持っているのは、王会長の影響、つまりは巨人軍憲章が影響していると考えるのは、考えすぎでしょうか。

世界と戦っている企業がいないプロ野球

今のプロ野球の親会社を見ていると、世界で勝ち抜いていこうという球団が非常に少ないことに気が付きます。海外でプレゼンスがある企業は殆無く、国内のトップを争うのがせいぜいの親会社ばかりと言っても良いかもしれません。ソフトバンクだけでは球界を変えることは難しく、むしろ異端児扱いされてしまいがちです。いつまでもソフトバンクを金満球団と揶揄しているようでは、視線の低さが残念でなりません。

「アメリカ野球に追いつけ、そして追い越せ」

この気概が一部の選手を除く今のプロ野球界には、明らかに欠けています。

ましてやプロ野球の首脳陣やOB解説者などは、一部を除いてとても視野が狭く、これではフロントが現場の監督をリスペクトできないのも無理はないと思います。

ホリエモンこと堀江貴文さんをオーナーに

ホリエモンこと堀江貴文さんが、プロ野球界にどんな風を吹かせてくれるか現時点ではわかりませんが、少なくとも現状維持、縮小均衡ではなく、発展させる視線を持っていることは確かだと思います。お金がなくて困っている、DH制は資金が要る、などと言っている球団は、さっさと新しい考えのオーナーと共同経営するなどしてアイデア不足を補って欲しいと思います。ここでも既得権益にしがみつく人達が、発展を妨げている日本の縮図が見えます。

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