政治とカネ 税金 NISA 確定申告 どうしてこんなに複雑なのか

政治とカネの問題で国会があれています。政治とカネの問題はいつまで経っても解決されない問題で、それは日本だけの問題ではありません。時の政権は嵐が吹きまくるのをどう避けるかを問題にしているようで、根本的問題を議論しようとしません。

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どうして派閥解消が議論の的になるのか?

政治とカネの問題なのに、いつの間にか派閥解消で幕引きをしようとしている事がどうしても理解できない人が多いのではないでしょうか。野党の追求も特大ブーメランを恐れているのか、根本的問題を避けているように見えます。”政治にはカネがかかる”と当たり前のように言いますが、野党のカネの問題は全くクリーンなのでしょうか?選挙区が広いから秘書が足りないと言いますが、それは対立候補も同じです。資金力の差が直接選挙結果を左右するとなれば、それはもうその時点で、クリーンを求めるのは無理でしょう。

政治にカネがかからなくするための議論をしなければ、いくら政党助成金を配っても、意味が無いと思います。ある派閥の幹部が領袖に成りたいと発言した時に、”お前、金は有るのか”と聞かれて引き下がったという話を聞きましたが、そんな状況の派閥を存続させる事は、お金にクリーンな政治とは対極にあると思います。

何故日本人は政治に興味がないのか

米国と比べていつも思うのは、日本人は政治に興味がないということです。私の身の回りや会社では政治のことを口にする事がタブーであるかのような雰囲気がありました。たまに誰かが声高に政権の話しなどをすると、眉をひそめるような人もいたと思います。米国では普通の会社に勤める普通の人が、共和党支持者であるか民主党支持者であるかを隠しません。選挙中は党員であることを表すバッジを胸につけて出勤している人もいました。対象的に日本では仕事後に居酒屋で政治の話をすることは稀で、たまに国防の話しなどをする人がいると、あの人は右翼だなどと噂が立つことがあったほどです。何故ここまで日本人は政治を遠ざけるのでしょうか。今回の政治とカネの話でも、裏金だ裏金だと騒ぐコメンテーターに引きづられるようなアンケート結果は出ますが、その先には進みません。政治家の腐敗や無能を嘆く人はとても多いですが、自ら進んで政治家になろうという優秀な人は稀有な存在です。お笑い芸人や売れなくなった歌手が立候補して当選する状況で、当選後のインタビューでは、”これから勉強します”と言い放つ議員もいます。頭脳優秀な人は官僚あがりか弁護士で、庶民の味方と思えるような人が候補者にいないのが現状でしょう。

政治に興味がないことの理由の一つに、仕組みが複雑なことが挙げられるでしょう。そもそも直接大統領を選べるアメリカと、いくつもある政党の中の、いくつも有る派閥の中の有力者が、複雑な仕組みの中で選ばれる日本とでは、仕組みが違いすぎます。大統領選をひとつのショーのように盛り上げて、国民の注目を集める米国。なるべく国民に分かりにくい仕組みの中で、密室での取り決めが左右する日本。どちらがわかりやすく国民の注目を集めるかは、明らかです。

何故複雑な仕組みを政治と官僚はつくるのか?

何故こんなに複雑な仕組みを、政府や官僚は作るのでしょうか?

それは国民に分かってほしくないからだと思います。広く国民が首相の選定について理解してしまったら、今までの既得権を持っている人達の目論見が崩れてしまいます。投票率が低いことを嘆くマスコミはいますが、少なくとも自民党は投票率が上がってほしいとは思っていないはずです。投票率が低ければ現職が有利というのは、選挙の世界では常識だと思います。風が吹かなければ現職有利で、信任を得たということになります。日本の首長の選挙では現職が負けることが殆ないというのが、日本人の政治に対する姿勢をよく表していると思います。

今回の政治とカネの問題も、仕組みが複雑に分かりにくく作られていて、国民の理解が進みません。そもそも政治資金規正法や政党助成法も極めてわかりにくく、ザル法と言われており、作った人達が自らを律する法律ですから、政治家に都合よくそしてわかりにくく作ってあるというのが、本当のところではないでしょうか。

ワザワザ複雑にするのは何故か

それは一般の国民が損をしていることに、気が付かないようにするためだと思います。そして一般の国民は損をしないために、弁護士や税理士などに手数料を払うように仕向けられます。結局お金を取られるのです。確定申告が複雑に作られているのは、税理士を守るためもあると思いますが、一番は一般の国民が節税しにくように仕組みを作っており、節税するためにその道のプロに手数料を払うか、そのまま節税を諦めるように作っているようにしか思えません。勉強しない国民が悪いという言い方もあるかもしれませんが、複雑にすれば複雑にするほどついていけない人は多くなり、プロが手数料を稼ぎます。複雑にすれば複雑にするほど、詐欺のリスクだって大きくなると思います。

だいたい申告しなければ節税できないという仕組みが、事業体以外に必要なのでしょうか。事業を営んでいれば経費の問題もあり、申告が必要になるのはわかりますが、普通のサラリーマンが申告しなければ還付や給付金が貰えないなんて、税金を取るのは自動なのに、おかしいと思うでしょう。

確定申告を本当に簡単にするのはマイナンバーによる一元管理で、殆どの国民がマイナンバーで自動に控除が受けられ、還付金も受領できるようにしてくれれば、損する人がいなくなるのではないでしょうか?何かを誤魔化そうとする人は別ですけど・・・

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