NFLでのQBシャフルを総まとめ オフの勝者はどのチームか

NFLでのエリートQBの価値は、うなぎ登りのようです。GOATのトム・ブレイディが現役復帰を発表して、バッカニアーズの評価が上がったように、エリートQBを獲得することの価値はとてつもなく大きい事がわかります。今年のオフシーズンはエリートQBのトレードが複数成立していて、エリートQBの価値が可視化出来ました。

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エリート・クォーターバックの価値を上げたラムズ

DETROIT ACQUIRES   LOS ANGELES ACQUIRES
Jared Goff (QB) ($27,825,000)   Matthew Stafford (QB) ($20,000,000
2022 1st round pick    
2023 1st round pick    
2021 3rd round pick    
(#101 Ifeatu Melifonwu, CB)    

昨年ラムズはライオンズから大出血して、QBマシュー・スタフォードを獲得しました。ドラフト全体1位同士のトレードでもあるにも関わらず、ドラフト1巡指名権を2つ付与することに驚いたものでした。結局この判断は正しいことが証明され、ラムズはスーパーボウルを制覇しました。この事によりエリートQBの価値は再評価され、ドラフトでバストの可能性がある新人QBを指名するよりも、ドラフト指名権と引き換えに実力が証明されたエリートQBを選択する流れが出来てきたのではないかと思います。

また、今年のドラフト候補生に、全体1位に値するようなQBが見当たらないということも、この流れに拍車をかけているのかもしれません。

ラッセル・ウイルソンのブロンコス移籍でAFC WESTがカオスに

Seahawks Broncos
QB Drew Lock QB Russell Wilson
TE Noah Fant 2022 fourth-round pick
 DL Shelby Harris  
2022 first-round pick  
2023 first-round pick  
 2022 second-round pick  
2023 second-round pick  

昨年のシーズンでQBに難があったために、ブロンコスのみが地区で置いていかれている状況でした。しかし来年は今回の勝負手によって、4チームともにエースQBを手に入れることになりました。これで来年のAFC WESTは、星のつぶしあいが予想されることとなります。ラッセル・ウイルソンは確かに素晴らしいQBですが、TEファントは2019年ドラフト1位のスターターです。更に1巡2つと2巡2つを差し出すトレードであり、実質ドラフト1巡を3つ譲渡することに近いと言えます。33歳になるウイルソンは、ピーク時の能力から落ちているとの評価もある中で、今回のトレードは大きな賭けであるとは思います。しかし今回のトレードについてブロンコスが高い評価を得ていることが、今のエリートQBの市場価値を現しているのではないでしょうか。

デショーン・ワトソンの評価とリスク

Texans Browns
2022 first-round pick QB Deshaun Watson
2023 first-round pick 2024 sixth-round pick
2024 first-round pick  
2022 fourth-round pick  
2023 third-round pick  
2024 fourth-round pick  

ブラウンズも大きな賭けに出たチームです。ワトソンの能力は間違いなく、既に証明されています。2017年の全体12位のワトソンは、既に3度もプロボウルに選出されています。しかし昨年はテキサンズにトレードを要求して、1年間プレーしていません。更にワトソンは私生活で訴訟を抱えており、民事は解決に至っていません。これだけのリスクが有るにも関わらず、ブラウンズは3つのドラフト1巡指名権を放出しました。しかもチームには、2018年全体1位指名のQBベイカー・メイフィールドがいます。メイフィールドは昨年パフォーマンスを落としたとはいえ、長年ドアマットに近い存在だったチームを引き上げた功労者の筈です。ワトソンの加入によってメイフィールドはトレードを要求していますので、まだまだ波乱があるかもしれません。

エリート・クォーターバックになりきれなかった選手たち

Falcons Colts
2022 third-round pick QB Matt Ryan
Colts Commanders
 2022 second-round pick QB Carson Wentz
2022 third-round pick 2022 second-round pick
2023 third-round pick*  
*can become a second-round pick if Wentz plays 70% of plays in 2022

イーグルスに全体2位で2016年に指名されたカーソン・ウェンツと、2003年に全体3位でファルコンズに指名されたマット・ライアンは今オフにトレードされてしまいました。マット・ライアンは2016年に大逆転を喫してスーパーボウルに破れた後、低迷が続いてしまいました。カーソン・ウェンツは2017年にスーパーボウルリングを手に入れましたが、怪我のため出場できませんでした。チャンスを物にできなかった二人ですが。新天地の巻き返すことができれば、また一つドラマが生まれることになります。

ブレイディの復帰により、エリートQBの寿命に対する評価も変わったのではないでしょうか。アーロン・ロジャースも長期契約を新たに締結することが出来ました。その反面控えのドラフト1巡QBジョーダン・ラブは、出場機会に恵まれません。

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