大谷選手が33号本塁打を打ち、MLBの本塁打王争いを独走している。
そもそも2刀流で投手としても4勝を挙げており、異次元の活躍だ。
2刀流の元祖ベーブ・ルースとの比較をされるようにまでなったが、かなり時代も違っておりその評価は難しい。しかし米国で大谷選手は高く評価されており、その報道は加熱している。
2刀流の限界
ここまで来たら打者に専念して本塁打王をとってもらいたい、と言う意見も出てきている。
日本人が本塁打王をMLBで取ること自体、夢のような話だ。負担の大きい投手としての働きが、体力的に打撃にどの程度影響するのかは、本人にしかわからないところだ。投手も続けながらバッティングを行うことで、大谷選手のリズムが保たれるという場合もあるので、その判断は難しい。怪我や故障が心配されるが、当分はこのままの状況が続くのだろう。シーズンが終盤になり、何らかの不調などがあれば、打者への専念が行われるかもしれない。何れにしろ、コロナ禍の下の日本人にとっては嬉しい話題だ。
毎朝大谷選手の活躍をチェックするのが楽しみです。
大谷選手の人間性
大谷選手はプレー以外の行いでも、評価されている様だ。相手選手の折ったバットをその選手に返したり、落ちているゴミを拾い上げたりと、その人間性や行いが評価され報道されている。現地での放送も大谷選手の人気ぶりを取り上げているようだ。
26歳の若者にしては出来すぎている人間であり、その行いの原点は何処にあるのか興味深い。
松井秀喜選手達の功績
大谷選手は確かに優れた選手であり、人間性も保証されている。
しかしその活躍には、松井選手を代表とする先人たちの実績が大谷選手を助けていることは間違いない。松井選手はその人間性を高く評価され、今はヤンキースのGM特別アドバイザーを務めているほどだ。松井選手は最終的にはその打者としての能力を評価されたが、渡米直後は日本との商業的な繋がりも指摘され、つらい時期もあったようだ。しかしその行いは時をかけて理解され、評価されるに至った。大谷選手がいま認められているのは、先輩メジャーリーガーたちの行いが、総じて評価された事が要因の一つであると考えてよいと思う。
大谷選手が乗り越えなくてはならないもの
日本での報道を見ていると、順風満帆に見える大谷選手だが、実際はまだまだ難しい問題が大谷選手の前にあるだろう。最も大きな問題は、勝負をしてもらえるかどうかだ。大谷選手が住んでいるカリフォルニアはリベラルな州で、人種の坩堝といってよい。また、ニューヨークも同じ様にリベラルな州だ。しかしそのリベラルな州であっても、この問題は存在する。中西部の保守的な州に行けば、その度合いは増してしまう。これから本当に本塁打王を取ろうとする時に、勝負してもらえるかは大きな問題だ。この問題が無いことが理想だが、理想と現実はかけ離れていく。大谷選手がその影響を今も受けていると思うが、それが加速することは容易に想像できる。いかに大谷選手が優れた人間であっても、すべての人に認められるわけでは無いだろう。そのような事が浮き彫りにならぬように願っているが、大谷選手がその活躍を高めていくほどに心配になってしまう。
スポーツの力を信じたいですね。大谷選手の活躍を祈ってます。
