上田桃子選手がメジャーで勝てない理由を考える 祝・吉田優利選手

国内16勝を挙げて、史上最年少の21歳で賞金女王になった上田桃子選手が、またもメジャータイトルに手が届きませんでした。妹弟子の吉田優利選手が優勝を遂げるという中で、満面の笑みで祝福する姿は、ファンとしては複雑な思いでした。

もっとも吉田優利選手は歯切れの良いゴルフで、アマチュアの頃から注目していて、上田桃子選手同様に応援していたので、とても感動したのですが、上田桃子選手の吉田選手を祝福している姿にグッときてしまったのでした。

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いつでも勝てると思っていた?メジャータイトル

プロデビューして2年で賞金女王になり、メジャータイトルに固執すること無く勢いのある時期に躊躇なく米国ツアーに参加したのはとても良い判断だったと思います。あの時期にメジャータイトルにこだわらず米国に渡ったことが、現状でメジャータイトルに縁がない結果になっているのだと思います。

あのときの勢いは飛び抜けたものがあり、あっという間に米国に渡った事が現在の上田桃子選手を支えているとも考えられ、決して失敗だったとは思えません。

ただメジャーを取れなかったのは、最も勢いのある時、最もライバルがいなかった時期に、日本にいなかったことが直接の原因であることは、間違いないのではと思います。

吉田優利選手も米ツアー参戦?

最近の女子プロを見ていると、メジャータイトルをとって複数シードを獲得してから米国に渡るという考え方が主流の様で、今回吉田優利選手が複数年シード権を獲得したので、これから準備に入るのではないかと思われます。アマチュア時代にナショナルチームで戦った、古江彩佳選手や西村優菜選手が先に渡米していますので、目指していないことはないでしょう。ゴルフのスケールは吉田選手が一番大きく見えますし、アイアンを使うことができるので結果が出るかもしれません。

最近の女子プロゴルファーを見ていると、とても入れ替わりが激しく、どんどん若い選手が活躍しています。ゴルファーは怪我との戦いや、結婚や出産など女性特有のイベントがあるので、長く第一線で活躍することは年々難しくなってきていると思います。

吉田優利選手も計画的に第一線での活躍を考えてるように見えますので、来年あたりの渡米に向けて準備に入るかもしれません。

上田桃子選手が長くプレーできる秘密

持ち玉がドローだからではないでしょうか。ドローが体の負担が少ないことから、主に腰に負担がかからないからだと思います。

フェードを持ち球にして飛ばす選手といえば、何と言っても原英莉花選手ですが、腰痛に悩まされているようです。

腰のキレが鋭い稲見萌寧選手も腰の不安があり、体調不良もあり今週の試合を棄権してしまっています。

フェードで飛ばすためには、かなり体に負担がかかるというのは、アマチュアでも良く解ることで、プロともなれば練習量にも響くレベルでしょう。

ドローで体の負担を少なくして飛距離を稼ぐ上田桃子選手は、ベテランでありながら若い世代に負けない飛距離を維持しており、上田桃子選手が長く第一線で活躍できるもう一つの要因だと思います。

上田桃子選手がメジャーに勝てない理由

腰の故障に苦しんでいる原英莉花選手と稲見萌寧選手は、メジャー大会をあっという間に制してしまいました。4日間という日程を戦うための若さと、フェードでの止まる球を武器に、難しいセッティングを制したという印象がある二人です。

対照的に上田桃子さんは、高い球で止めることをしないので、ピンを右端に切られてしまうと、攻めあぐねることが多くなるようです。特に右にバンカーなどがあるとなかなかコントロールが難しく、苦戦を強いられてしまいます。

フェードを打てないはずはありませんが、ペースを崩すことを懸念しているのか、ドローに絶対の自信があるのか、ドローで攻め続ける上田桃子選手には、何時か勝って欲しいと思います。

上田桃子選手がハイドローでメジャー制覇を!

メジャーのセッティングは兎に角グリーンが難しいと思います。女子の力でハイドローを打って高速グリーンを攻めきれるかが、一番の鍵になるのかもしれません。

妹弟子だった小祝さくらさんも、ドローとフェードで迷っているようですが、ともに今回好成績で期待しかありません。

小祝さくら選手も8勝しているのに、メジャータイトルがないのは、彼女も持ち球に迷いがあるということでしょうか。長く師事していた辻村コーチを離れたのも、メジャーが欲しいという気持ちの現われと見て、間違いがないと思います。持ち球を変えるということは、プロでも優しいこととは思えません。古くはアメリカで戦うために中嶋常幸選手がフェードからドローに改造を試みましたが、結果は出なかったと記憶しています。

人間は加齢とともに体に柔軟性がなくなり、フェードに変えることは危険が伴うと思います。上田桃子さんにはこのままハイドローで、メジャーを制して欲しいと思います。

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