小祝選手の本人の強さと環境の良さ

小祝選手が悪天候の中、10アンダーで今季3勝目を上げた。

上位陣が目まぐるしく変わる大混戦の中で、終始安定したゴルフで最後に抜け出した。

小祝選手はどちらかと言うと、勝負所でも無理にピンを狙わずにリスクを取らないゴルフをしていた印象で、2位が多くて勝ちきれないという印象があったのだが、最近はストレートに近いハイドローでピンを指してくる。15番ではキャディーのアドバイスに反してドライバーで攻めて、バディーをもぎとって優勝を決めた。

アプローチは多才で方向性も距離感も良くて、安定したストロークでとても参考になる。ドライバーもアゲインストの時は低い球を打ったりして、色々と練習しているなぁという印象だ。

リズムもとても参考になる。やることが決まったら淀みなくルーティン通り打つので、傍目から見るとあっさり打っているような感じで、プレッシャーを感じさせない。17番や18番でも緊張した様子もなく、ニコニコしながらプレーをしていた。

ほんわかした雰囲気があるので、元来プレッシャーに強いのかもしれないが、練習量も多く手先で打っていないようなので、大きなミスが出ないようだ。練習量は見習えないが、手先を使わずにスイングをすることは、ゴルファーの理想なので、とても興味深くプレーを見ている。特に今週はトップに立った選手がことごとく崩れていったので、ひときわ強さが際立っていた。

放送でも言及されていたが、小祝選手のコーチは辻村さんで、先週惜しくも優勝を逃した永井選手と同門である。

他に上田桃子選手や吉田優利選手がいて、実力者ばかりである。

上田選手は若い世代に負けず、端切れの良いゴルフでいつも楽しみにプレーを見させてもらっている。熊本出身で被災地に対する気持ちが強く出ていたので、好感がもてた。数多く勝利しているのに、国内メジャーになかなか勝てないので、特にメジャーの時は応援に力が入る。

吉田選手はアマチュア時代から有名な、プラチナ世代である。

体幹がぶれないしっかりしたスイングが良いお手本で、真似したいがなかなかできない。

アプローチもとても上手で本人も自信があるようで、そのためかガンガン攻めるゴルフのようである。同じプラチナ世代で、昨年怪我で低迷した安田選手とともに今年きっと出てくるはずと、期待している同じアイアンを使っているので、使っている間に優勝してくれないかなと思っている。

最近の選手は世代を超えて中が良い。

チーム辻村やジャンボアカデミーのように、結果を出す選手が出てくると連鎖して好成績を収める傾向があると思う。まさに切磋琢磨なのだろう。

そろそろ上田選手のメジャー制覇と吉田選手の初勝利が見られるのではないかと、やっぱり女子ゴルフは楽しみが多いのである。

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