プロ野球人気が相対的に落ちている中で、ジャイアンツも観客動員が伸びていません。昭和の時代はプラチナチケットであったジャイアンツ戦ですが、今は空席も目立つようになってきました。チケット販売の告知などが放送中に有ることなど、以前ならば考えられないことです。
受講生の約9割がプラスの運用実績人気一位はかろうじてジャイアンツとタイガース
人気球団の調査は色々な媒体が行っていますが、どこも一位はタイガースとジャイアンツが僅差で競り合っている状態です。衰えたりと言えども伝統の球団がツートップという構図は、まだ変わっていないようです。伝統の一戦という金看板は健在ではありますが、この2チームが最後までペナント争いをするシーズンは、長らくないので是非頑張ってほしいものです。
若年層に人気がないジャイアンツ
2022年にLINEサーチが発表した人気ランキングで、ジャイアンツは僅差で1位となりましたが、衝撃的な結果が発表されました。
20~50代では1位の人気を獲得したジャイアンツですが、10代ではタイガース、ホークス、ロス・アンジェルス・エンゼルスに次ぐ4位に沈んでいるのです。
これはこれからの球団経営にとっては、かなり衝撃的な調査結果なのではないでしょうか。
若年層が取り込めていないということは、将来の人気凋落をそのまま表していると言えます。圧倒的にトップだったジャイアンツが、タイガースとホークスに遅れを取り、MLBのエンゼルスにも及ばないのはかなりの問題でしょう。
マスコミ球団であり、TV放送による露出で人気を維持してきた路線が、そのままでは機能しなくなってきた表れと言えます。
球団強化戦略の若者による不支持
重量打線の功罪
FAで他チームの4番を取り続け、重量打線というキャッチフレーズのもと、攻撃重視でスピード感のない野球を掲げていた事が、一つの原因ではないかと思います。
MLBでもフライボール革命によってベースボールが不人気になったと言われていますが、極端なシフトの禁止やベースの拡大などで、ホームラン以外のベースボールの魅力を人気回復の戦略としていることは明らかです。
ジャイアンツは走れない選手が多く、盗塁数も伸びないなど、まさにホームラン頼みの攻撃になっています。ホームランは野球の華ですが、3時間あまりの試合時間の中で興奮できるのは一瞬です。塁上を賑わしながらの攻防による試合のほうが、観客は興奮する時間が多くなり、退屈な時間が減るのは明らかでしょう。ホームラン狙いの淡白な攻撃によって、人気を獲得できなくなるのは、当然の結果かもしれません。
巨人に目立つ育成要素の欠如のイメージ
ジャイアンツは育成ができないと、悪いレッテルを貼られてしまっています。実際にはそれほどでもないとは思うのですが、FAで各チームの4番とエースを乱獲した時代があり、イメージを悪くしてるのかもしれません。
最近の若い人たちは、育成することがとても好きな世代です。ゲームの世界でもキャラクターを育てたり、推しのキャラを応援するなどの要素が重要になります。
実際のアイドルも、人気のない頃から推して成長を見守るなどの楽しみ方が、主流になりつつあります。
しかし、ジャイアンツは若手がファームで頑張っていても、他チームからの主力の流入で活躍の場が少ない現状があり、若手の成長を見守ってきた熱心なファンが育ちにくい状況になっています。
もう他チームの選手を取ってきて活躍しても、若者の心には刺さらないのでしょう。
勝てばいいってものじゃないという価値観が、球団のフロントや首脳陣には理解できていないのかもしれません。
高校野球や大学野球を見てきた熱心なファンが、推しの選手がジャイアンツに入団して活躍の機会を与えられなければ、球団を応援する気がなくなるのは自然の流れと言えるでしょう。かえってアンチを増やしてしまうことにもなりかねません。
生え抜きという言葉に拘る必要はありませんが、ベテラン重視で若手の活躍の場がなければ、それはそのまま一般社会で居座る年長の社員に、活躍の場を奪われている若手社員に重なります。
将来の熱心なファンである若年層に不人気なのは、そういった事情があるのではないかと推測します。
若い選手に活躍の場を
今年のジャイアンツは平均年齢が高く、レギュラー野手陣はベテランが多いのが特徴です。補強も長野久義選手や松田宣浩選手などの超ベテランの補強が目立ちました。
こういった事を続けていけば、若年層のファンを取りこぼし、アンチを増やしていく流れになってしまいかねません。
実際に獲得した選手に十分にチャンスを与えることは、今のジャイアンツでは難しくなってきています。特に育成選手の大量獲得が続いている現状は、悪い流れにハマってしまっているようにも見えます。もっと2軍や3軍の試合を増やして、アピールしていかなければ、大量獲得した選手を使い切れないのではと危惧します。
もう強ければそれでいい時代は、終わっていると言って良いのかもしれません。