プロ野球人気凋落 回復には何が必要か 原因と対策 エースを育てろ

プロ野球が地上波から消えて長い時間が経ちました。その間、他のスポーツが台頭したかといえばそういうことでもありません。プロ野球の最大のライバルと思われていたサッカーのJリーグも、地上波では滅多に見ることができません。

メジャーなスポーツで言えばゴルフは 女子は活況ですが、男子は冴えません。ラグビーも新日鉄や神戸製鋼が強かった時代、早慶戦や早明戦が人気を博した時代には追いついていないでしょう。バスケットも少しずつ人気が出てきましたが、メジャースポーツとは言い難い状況です。

代わりに人気が出てきて競技人口が増えてきたのは、スケートボードやボルダリングなどの個人競技です。多様性を重んじる時代背景の中で、女子ゴルフも含めて個人競技に人気が出つつ有るのは、人数が集まらなくても、練習や試合形式の練習ができるからではないでしょうか。

受講生の約9割がプラスの運用実績

経験者が減っていく野球の弱み

野球は昭和の時代は見るスポーツでもあり、やるスポーツでした。多くの子供達はグローブとバットを買ってもらい、河川敷や広場、公園や神社などで野球を楽しみました。

二人集まればキャッチボールと投球練習、3人集まれば”ハサミッコ”やフライ取りなどが始まりました。5人になれば三角ベースで、いつまでも楽しめたものです。

小学校低学年からバットを使わずにハンドベースと呼ばれる手で打つ野球をやりながら、小学校4年生になれば、町内会の軟式野球のチームに気軽に入れたものです。

しかし、時代は変わって今は公園や神社では野球は禁止されています。家の前でキャッチボールをしている少年を、都会では殆ど見なくなりました。

つまり野球の競技人口の裾野が、とてつもなく狭くなってしまったのです。

経験者が減れば、ファンや視聴者が減り、衰退が加速するのは当たり前のことでしょう。

簡易な野球の楽しみ方の提案を

シュミレーションゴルフが、都会には多くなりました。ゴルフは省スペースで楽しめる方法を模索していますが、野球はどうでしょうか。

飛ばないボールなどを利用して、小さなスペースで三角ベースはできないものでしょうか。バッティングセンターも、もっと飲食などができるようにして、試合形式で少人数で楽しめるようにはならないでしょうか。

野球はゴルフと同じように、かなり年配になってからも楽しめるスポーツだと思います。後楽園でその様な施設を作るなどして、野球をもう一度やるスポーツに変えていく努力が、プロ野球球団には必要なのではと思います。

外野で応援歌を歌う楽しみ方もありですが、内野やバックネット裏で、じっくり楽しむファンを増やす努力も必要だと思います。

新人が活躍できるリーグに

人気の面でNFLに大きく劣っているMLBは、新人が出てきにくい状況です。ドラフトされて1年目からメジャーに行く選手は皆無に近く、マイナーでの下積みが数年続きます。

対照的にNFLではドラフト1巡の選手は、殆どが開幕から出場します。今年ドラフト全体1位と2位の大学のスーパースターだったQBは、開幕戦で先発を任される予想がされています。大学のアメフトも非常に人気があるアメリカでは、大学のスーパースターのプロでの活躍が、全米で注目されていると言えます。

やはりニュースターの誕生は人気の源泉で、ベテランばかりの集まりでは変化が無く、リーグは活性化しません。レジェンドであるベテランに新人がどう挑むかが、ファンの大きな楽しみであることは、間違いないでしょう。

甲子園のスターの重要性

日本でも甲子園のスターは、注目度が違います。

かつては大学野球が注目度が高く、長嶋茂雄さんの新人としての活躍が、プロ野球人気に火をつけたと言われていますが、今は甲子園でしょう。

歴代のスーパースターも、甲子園での活躍が鮮明な人は、別格の扱いになります。

王貞治さん、江川卓さん、松坂大輔さん、桑田真澄さん、清原和博さん、松井秀喜さん、田中将大さん達はその代表でしょう。

しかし、最近は甲子園のスターが育ちにくくなってしまっているようです。

甲子園のスターを育てる方策

実力主義も大切ですが、華のある選手を育てることはとても重要です。

球数制限が甲子園に導入されるなど、甲子園もドラマ性が無くなってきてしまいました。故障を押して投げる姿は見たくはありませんが、余力を残してマウンドを降りる投手に、スター性は感じられません。故障を回避するための球数制限は必要だと思いますが、次々と出てくる投手にはエースが誰なのかも判別できません。背番号1の重みがなくなってきて、それがそのままスターの出現を阻んでいるのではと推察します。日程を調整するなりして、背番号1がエースの働きを可能にするようにはできないものでしょうか。

そのためにはサッカー形式で、準々決勝から甲子園で開催し、そのほかの試合はドーム球場などでナイター等を行ったほうが、球児たちの体には優しいと思います。

そうなればいつも地元で試合をできる関西勢に有利な状況を、緩和できると思います。東北勢も寄付が集まらず応援団が遠征できないなんて問題が、緩和されるかもしれません。

スターが育ちにくい現状をなんとか打開しないと、野球人気の衰退は、意外なところからも始まっているのではないかと、危惧しています。

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