ジャイアンツは何故人気がなくなっていくのか 巨人凋落原因を考える

人気凋落とはいえ、まだ巨人は人気ナンバーワンです。日本においてはトップのプロスポーツチームです。しかし、圧倒的な人気はなくなりました。

”巨人・大鵬・卵焼き”は古い話ですが、あれほど人気があった球団が、アンチ的な見方をする向きが増えてきたことも事実です。

マスメディアを親会社としているので、以前は考えられなかったことですが、アンチ的な扱いをするマスメディアも存在していると思います。

プロスポーツが増え、各球団のフランチャイズ戦略が功を奏しているとはいえ、最近の球団の戦力の低下と、人気の落ちぶりは何故なのか考えてみました。

巨人軍は紳士たれ

これはその頃紳士には見えづらかった選手たちを、見栄えや言動から戒めたものだと思います。職業野球がプロ野球となってから、今日に至るまでの地位を上げていったのは、間違いなくジャイアンツでした。その精神は今も受け継がれており、巨人軍の選手はヒゲや茶髪を良しとしません。

いまどきそんな事をという向きもあるかもしれませんが、そういう球団が存在することはプロ野球の地位を今も持ち上げていると思います。

別にヒゲや茶髪を否定するつもりはありませんが、そういう球団があってもいいと思います。いわゆるドレスコードは欧米でも非常に大切にされています。ヤンキースがヒゲを禁止しているのも、ドレスコードによるものです。

大谷翔平線にファンが多いのも、清潔感あふれるルックスに寄与する部分が大きいと思います。

ドレスコードを重んじる姿勢は、礼儀正しい日本人からは高く評価されるものでもあり、これから他球団に迎合すること無く、守ってもらいたいものです。そういった唯一無二な物は、プロスポーツ集団としては大変起用なものであり、これからはもっと全面に押し出してほしいものだと思います。

個人的には球場入りも全選手が品の良いスーツでバッチリ決めて、球場入りの段階からファンの目を大切にしてもらいたいと思います。

NFLのスター選手の決めっぷりはカッコイイことこの上ないので・・・

時代の最先端を常にいっていたジャイアンツ

紳士たれと言って時代の先頭に立っていたジャイアンツは、外見だけが先行していたわけではありません。

ドジャース戦法の導入

近代野球の先駆けとなったドジャース戦法は、V9を支えた牧野茂さんが、日本に持ち込んだものです。今では当たり前になっていますが、当時は先進的であり、ジャイアンツの強さを支えました。こういった先進性がジャイアンツには常にありました。そして、各球団はジャイアンツの先進性と強さを追いかけていたのです。

8時半の男・宮田征典

リリーフ専門投手として一世を風靡した宮田さんは、クローザーの草分け的存在でした。余りの酷使で活躍の時期は短かったのですが、その経験を生かしてコーチとしても現役引退後に手腕を振るっています。宮田さんの特徴を生かして起用したのは、当時の投手コーチだった藤田元司さんだったようです。

8時半の男は当時のウグイス嬢さんの言葉からついたようですが、カッコイイですよね。

日本初のスイッチヒッター柴田勲さん

ONは超有名な大スターでしたが、柴田さんも負けず劣らずの大スターでした。甲子園で春夏連覇をした優勝投手であり、最後の夏は浪商の怪童・尾崎行雄さんとの3度目の対決で負けはしましたが、間違いなく甲子園の大スターでした。

その柴田さんは日本で初のスイッチヒッターでした。当時は両方で打てるなんて考えられないことで、我々少年野球の選手たちも、試して見るようになりました。通算579盗塁は今もセ・リーグ記録ですが、塁上での赤い手袋が柴田さんの代名詞でもありました。当時はグローブを付ける選手は珍しかったのですが、それをまた甲子園の大スターの柴田さんがつけるところが、カッコよかったんですね。

そして柴田さんは、多摩川ブルースの作詞者でもあります。替え歌とはいえ当時18歳の若者がやることとしては、飛び抜けてカッコイイですよね。

一寸先を行くイメージのあった横浜出身の高校生が、少し生意気な雰囲気で次々と新しいことに力を発揮して、大人に立ち向かっていくのは、漫画の世界ですよね。

勝利の方程式は長嶋終身名誉監督の命名

JFKやスコット鉄太郎などのリリーフの勝ちパターンは今のプロ野球では珍しくありませんが、勝ちパターンというものを広く知らしめたのは、長島終身名誉監督だと思います。橋本清ー石毛博史の方程式は1993~1994年と長くは続きませんでしたが、当時のファンとしてはワクワク・ハラハラしたものでした(笑)。

しかし、本来の方程式の意味合いを考えると、微妙なネーミングだと思うのですが、それを当たり前としてしまうミスタープロ野球の御威光はさすがですね。

ドーム球場もジャイアンツが初めて

東京ドームも日本初のドーム球場で、時代の最先端でした。

ついでにいうと人工芝も後楽園が日本初だったと思います。

こうした日本発を常に導入したのがジャイアンツであったことは、当時のジャイアンツファンのホコリであったと思います。

最近は他球団に遅れをとっている

最近You Tubeなどではジャイアンツはソフトバンクに10年遅れているなどと言われることもあるようです。それもソフトバンクのOBに言われているのは、かなりジャイアンツとしては悔しいことで、ファンとしても残念な現状だと思います。

またメジャーが導入している極端なシフトなども、ジャイアンツでは取り入れていません。なんとなく古いものにしがみついているイメージがつきつつあるのは、気のせいなのでしょうか。

先進性が失われていく中で、選手の不祥事などが発覚してしまえば、イメージダウンは避けられないでしょう。そして優勝から遠ざかり、Bクラスが続くようになれば、人気ナンバーワンも風前の灯だと思います。

球団はドレスコードなどの伝統を大切にすることはもちろんですが、新しいものに取り組む姿勢をもっと全面に押し出して欲しいと思います。

常に球界をリードしているというイメージが、ジャイアンツの人気を支えてきたのは間違いないと思いますので・・・

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