ジャイアンツ投手陣崩壊 毎年の繰り返し 大きすぎる原監督の存在

今年は開幕一ヶ月余りで投手陣が崩壊してしまいました。毎年繰り返している光景ですが、少しずつ時期が早くなってきているようです。

毎年他球団より恵まれた資金があるなかで補強を続けているのに、結果はどんどん悪くなっている気がします。

ファームを見てみると、若い希望の芽は育ってきていますが、それ以上に故障者の多さが気になります。エースの菅野智之投手を筆頭に、不動のセットアッパーだった中川皓太投手など勤続疲労が原因と思われる投手から、もともと故障持ちだった投手など原因は様々です。原監督が言うところの野球選手以前の投手が多いようです。

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使い捨てに見える投手達

一軍のリリーフ陣を見ても良かった頃より、明らかにパフォーマンスが落ちている投手が多いのが目に付きます。

出てきた頃の勢いがなくなる原因は、疲労によるものから、相手チームの研究が進んで対応されているものなど様々だと思います。プロ野球ですので少しでもキレや勢いがなくなれば、やられてしまうのは仕方がないことでしょう。投手自体も進化できれば良いのですが、それほど進化の余地があるわけでもなく、やはり良いコンディションを保つことが大切なのでしょう。

投手経験のない原監督

原監督は高校以後はほとんど投手経験がない監督です。

打者と違い投手は精密機械のようなもので、どこかに故障や不調を抱えていれば大きく影響してしまいます。

打者の場合は骨折していても部位によっては出場が可能であり、守るだけでも良いと出場を強行する場合がありますが、投手では考えられません。どこかに不調があってバランスを崩してしまえば、150Km出ていたものが140Kmに届かなくなるなんてことは普通にあるようです。大きな球速差が出なくても、打者の手元での勢いやキレは、微妙な狂いで違ってくることは多くの人が指摘しています。

そんな精密機械のような投手に対して、”痛いだの痒いだのと言うな”という主旨でコメントしていましたので、投手に対して理解のない監督だという様に見えてしまったと思います。

そのコメントは大学の後輩でもある山﨑伊織投手に向けられたものでしたので、多少厳し目のコメントであり、実情はどうなのか外部からはわからないと思います。

原監督の叱咤激励コメントの影響

原監督のコメントは叱咤激励であり、決して故障しても投げろという意味ではないはずです。

しかし同じチームの投手たちは、山﨑投手に対するコメントを自分たちにも向けられていたコメントと取るでしょう。また、他のチームの投手たちはジャイアンツの投手たちに比べて、自分たちは恵まれているとモチベーションが上がるかもしれません。こういった流れは、FAでジャイアンツに行こうなどと考える投手が減っている一因ではないかと推測します。

また、このコメントを聞いていたアマチュアの選手たちやご両親、指導者たちはどう思うでしょうか?

大切に自分たちを扱ってくれないと感じれば、ジャイアンツを避けるようになるのが普通ではないかと思います。以前と違いジャイアンツと他のチームの差は極めて小さくなり、人気にも陰りが出ている中で、目玉以外の選手たちは、ドラフト中位以降であればジャイアンツ入団に対してネガティブになり、指名されるのを遠慮するのではないかと思います。

ジャイアンツもプライドの高い球団なので、入団拒否をされれば強引に指名することはないと思います。

原監督は”ジャイアンツ愛”を掲げていましたが、監督のコメントで”ジャイアンツ愛”を抱けない選手たちが増えても不思議ではありません。今の若い世代は、滅私奉公などという考え方は持ちません。優秀な人材は自分を大切にしてくれる組織を選ぶのが、ごく普通の考え方でしょう。

存在が大きすぎる原監督

名将・原監督も時代の流れについていけない部分が出てくるのは、人間なのだから当たり前のことだと思います。また、同じ管理職が同じ役職を長く続ければ、弊害が出てくるのはどの組織でも同じだと思います。長く現場を預かる監督と選手の年齢差は、開いていくのが当然のことでしょう。現場の管理職に、部長もしくは重役レベルの権限をもった原監督がいれば、新入社員たちが萎縮するのは当たり前のことかもしれません。

原監督は重役レベルの人材であり、既に監督レベルとしては存在が大きすぎるという見方もしなければならないでしょう。

先発投手に常に勝敗がつく継投を

今年のジャイアンツの投手リレーを見ていると、大きな失点をする前に先発投手を下ろしています。しかしシーズン序盤に先発投手を早めに下ろしてしまっていては、先発投手は成長しません。自信を無くすばかりでしょう。そして5回持たずに先発投手を下ろしてしまえば、確実に中継ぎ投手を1~2人多く使わなければなりません。毎回この様な継投を続けていれば、投手陣が披露するのは当たり前です。ジャイアンツだけが投手を多く登録できるわけではないのですから、数学で考えれば、登板過多になって調子を落とすのは必然でしょう。そして一度調子を落としてしまったり、故障を抱えてしまったりした投手が復調するには時間がかかります。故障でも発症してしまえば、もう無茶な使い方はできなくなります。

堀田賢慎投手や井上温大投手は期待されていましたが、故障歴があり全力投球が続きません。こうなっては故障者が増えるばかりです。

連日のルーズベルトゲームで勝ちを重ねても、投手陣が崩壊してしまえば、次には惨敗が待っています。

シーズン序盤であれば、投手には最低でも5~6回を投げさせ、先発投手に勝負がつく采配をしなければ、若い投手の成長がなく、リリーフは疲れていくだけです。

疲労が取れない投手は球数が増えて、やがて故障します。

いまは令和で、故障を抱えながらも投げていた昭和の時代ではありません。

少なくとも投手を酷使するイメージだけでも払拭しなくては、長期的にジャイアンツの強化は難しくなるのでは思います。

決してジャイアンツだけが投手を酷使しているわけではありませんが、マスコミのジャイアンツの取り上げ方だけが目立つのは、以前とあまり変わりがないようです。

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