遂に4番の座を失った岡本和真選手 遅すぎた降格 責任感の強さ

長く不調を続けていた岡本和真選手が、6番でのスタートとなりました。チームの失速の責任を背負い続けた岡本選手は、チームの勝敗を背負うと言われる4番をずっと守り通してきましたが、原監督がやっと決断したようです。

4番打者という責任の重さ

岡本選手は有言実行型の選手ではありません。ヒーローインタビューなどでも、独特な言い回しの中ではぐらかすような受け答えが目立つ選手です。若き4番として出始めた頃は、その様な受け答えも個性的で楽しめました。それが演出によるものであったり、照れ隠しなどであったりすれば、一過性のものとして問題はないと思います。しかしそれが、少しでも4番としての責任やプレッシャーから逃れたいがための、消極的な発言であれば、少しずつ問題は顕在化していきます。

既に岡本選手は4番として、5年目のシーズンを迎えています。押しも押されぬチームの顔であり、年俸も上がってきています。当然チームの生え抜き野手として、坂本勇人選手に次ぐ存在であり、岡本選手自身もチーム内での自分の立ち位置が、変わってきていることに気がついていると思います。はじめて4番の座についた2018年は、史上最年少で3割、30本、100打点を記録しました。この時はまだ4番のプレッシャーを感じることもなく、坂本選手などからのサポートもあり、思い切り野球に打ち込めていたのではと推測します。しかし4番に定着した翌年からは、打率が.280を超えたことはありません。本塁打と打点は稼いでいますが、やはり打率が低くてはジャイアンツの4番としては物足りません。チャンスに凡退することも多くなり、その重圧は増すばかりだったのではないでしょうか。

村上宗隆選手の存在

年下の村上選手の下からの突き上げも、かなり岡本選手を追い詰めたのではないでしょうか。昨年、シーズン前の個人的な目標を聞かれて、ゴールデングラブ賞とコメントしたときには、相変わらず正面に立たないコメントで岡本選手らしいなと、感じたものでした。

はぐらかすようなコメントをする岡本選手とは対照的に、闘志が全面にでる村上選手は、ファンにとってもチームにとっても頼りになる存在です。既にチームリーダーとしての地位を確立し、立ち振舞も素晴らしく堂々としたものです。阪神との一件でも、若者らしく堂々と振る舞う姿に、共鳴した人は少なくないはずです。

そんな村上選手はシーズンMVPとともに、日本一にもなりました。チームリーダーとしてのすべてを成し遂げた、と言っても過言ではない成果です。年も近く同じサードで、共に長距離打者という共通点を持つ二人が、お互いを意識していなはずがありません。

岡本和真選手の特徴

村上選手が素晴らしいからと言って、岡本選手に同じものを求めることは出来ません。もともとの性格からくるものは無理に変えれば、負担がかかりすぎると思います。首脳陣もそんな岡本選手を気遣うコメントが多く、4番を責めるようなものはあまり見かけなくなりました。今回4番を外れたのも、岡本選手は悔しいかもしれませんが、同時にホッとしている部分があるのが人間です。ここで6番バッターとしてのバッティングをするのではなく、また4番に返り咲くんだという気持ちをもてるかどうかが、ジャイアンツの未来にとって、とても大切なことだと思います。

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精神的なものの大きさと首脳陣の役割

一般社会でもプレッシャーに押しつぶされてしまう人は、少なくありません。プレッシャーを跳ね除けようとするあまり、良くない方向に進んでしまうことは誰にでもあり得ることです。今回の原監督の措置は、妥当だと思いますが、今後のケアーをどの様に首脳陣が考えているかが、とても大切だと思います。岡本選手は晩成型なのかもしれません。もう少しキャリアを積めば、大きな器が開花する可能性もあります。未だ長いプロ野球生活の中で、今はまだ中盤に差し掛かったところです。

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