原監督の続投 巨人ファンが望まない理由 生え抜き育成と扱い

CS進出を決めたものの、終盤の大失速で借金1でシーズンを終えた巨人は、原監督の続投を決めたようだ。一部のジャイアンツファンの中では、続投に疑問符をつける意見があり、大本営であるスポーツ報知も大きく報じることはなく、引退選手にクローズアップして焦点を避けているように見える。

亀井善行選手の引退報道

期待された亀井選手

背番号9
ポジション外野手
身長178cm体重82kg
生年月日1982/7/28
投打右投左打
経歴上宮太子高-中央大-巨人(2005年〜)
ドラフト2004年ドラフト4位
初出場2005年7月9日 対広島11回戦 広島
初安打2005年7月9日 対広島11回戦 ロマノ 広島
初打点2005年7月13日 対中日10回戦 鈴木義広 札幌ドーム
初本塁打2006年6月29日 対横浜9回戦 山口俊 横浜
初盗塁2006年4月8日 対中日2回戦 ナゴヤドーム
表彰ゴールデングラブ賞(2009年)
背番号25(2005〜2006年)-35(2007〜2008年)-9(2009年〜)

亀井選手は高校時代より注目されていた選手で、中央大学進学後も常に注目されている選手だった。2004年のドラフト4位で指名ができた時は、ドラフトファンの間では驚きも有った。

私も指名時にはとても喜びました。当時は高校時代からのスカウト陣の努力によって上手く指名できたのかと思っていました。

しかし、大学での記録などを見てみると、指名順位は妥当だったのかもしれない。

試合打席数打数得点安打二塁打三塁打本塁打塁打打点盗塁盗塁刺犠打犠飛四球死球三振併殺打打率長打率出塁率
14134576415749310692451710116514626124473231426698700.2570.3970.311

三拍子揃った選手として期待は大きく、肩の強さなどはかなりのレベルだったと記憶している。一方で通算打率は.259、盗塁は通算60個と期待に応えられなかった部分が多い。

2009年にキャリアハイを記録しているが、翌年に不調に陥り怪我にも悩まされた。その年に加入した長野久義選手の活躍により、出番が減ってしまったのは亀井選手から見れば残念な巡り合わせだった。

晩年に体のケアを試合前などに入念に行い復活を遂げたが、少し遅かったのかもしれない。

通算1029安打はよくやった数字では無いだろうか。本塁打が98本と長打を期待されることが多い外野手としては少ないにもかかわらず、17年間も現役を続けることが出来たのは晩年の努力の姿勢と、外野手としての守備力の高さが評価されたのではないかと思われる。

生え抜きの野手としてその貢献度は、大きかったといえる。

引退報道の不公平

亀井選手の引退報道やセレモニーを見るにつけ、素直に入り込めない違和感に襲われてしまう。生え抜きの外野手として、実働17年間通算1029安打は称賛に値するものだが、あまりに大きい扱いに、素直に喜べなくなってしまう。優勝をのがした現状で焦点ずらしの思惑も見えるが、それだけが素直に喜べない原因ではない。

一つは高橋由伸前監督の引退試合が出来なかった事。

試合打席数打数得点安打二塁打三塁打本塁打塁打打点盗塁盗塁刺犠打犠飛四球死球三振併殺打打率長打率出塁率
1819683160288901753297932130319862926174263411011731140.2910.5030.366

優勝を逃した状況は今年と変わらないが、高橋さんは監督就任の件もあり引退試合が出来なかった。高橋さんの性格上、引退試合などを固辞した経緯があるのかもしれないが、ファンとしてはやりきれない思いがある。翌年のシーズン開幕前にでも引退試合は出来なかったのだろうかと、今でも思っている。通算1753安打321本塁打は、それに値する記録だ。

もう一人は長野久義選手の扱いについてだ。

試合打席数打数得点安打二塁打三塁打本塁打塁打打点盗塁盗塁刺犠打犠飛四球死球三振併殺打打率長打率出塁率
13765390488860813922312515221295629436211543630860970.2850.4360.346
2020年度まで

どの様な経緯で長野選手がプロテクトから外れてしまったのかは不明だが、ファン目線では極めて残念な出来事だった。巨人時代に記録した1271安打、137本塁打は亀井選手を上回っている。現役引退時には1日だけでも巨人と契約して、引退試合やセレモニーを是非行ってもらいたい選手だ。

原監督続投で望むこと

ジャイアンツファンはもちろん勝利を欲している。しかし勝てれば何でも良いと思っているファンは、極めて少ないだろう。 FAは日本人気質には合わない部分が有り、生え抜きの選手に対する思い入れは強いものがある。自前で育てた選手には格別の思い入れがあり、生え抜きの若手の台頭を強く望むファンは多い。また、生え抜きのベテランの処遇には、あまりドラスティクな扱いを望まないファンも多いだろう。FAやトレードは最小限にとどめて、選手の育成に注力して欲しい。

若手の活躍無く危機感がない巨人軍 

ジャイアンツ若手成長株のフェニックスリーグでの活躍

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