桑田コーチの英断が必要になる今シーズン スタートダッシュが必要

オープン戦でジャイアンツが苦戦しています。

若手と中堅の成長が見られない中で、打線が沈黙している事が大きな原因と見られています。戦力が均衡している最近のプロ野球で、かつてのように4月5月は戦力を見極めながらといっていたら、出遅れて取り返しのつかないことになるかもしれません。

スカパー!プロ野球セット

湿った打線は昨年から続いている

昨年終盤に失速した原因は、中5日のローテーションで投手が息切れしたからという理由になりがちですが、そもそも中5日で回すほど余裕がなかったのは、打線の援護が足りずに、最小失点で抑えないと勝てないからだと思います。大量得点で中継ぎや抑えを休ませる事ができずに、すべての試合を勝ちに行ったため、最後は投手陣がバテてしまいました。昨年の打者の成績を見れば、得点力がないことは当然でしょう。3割バッターが一人もいなければ、打ち勝つ野球は難しくなります。本塁打攻勢がお得意の巨人打線ですが、出塁率が悪ければソロホームランが多くなり、効果的な攻撃はできません。中盤までのソロホームランは相手投手に与えるダメージが少なく、走れる走者の出塁が少ない巨人打線は、与し易い打線になっていたと思われます。

期待の中堅選手の伸び悩み

ともに一桁の背番号を与えられた吉川尚輝選手と松原聖弥選手が、レギュラーを掴みきれていません。特に松原選手は与えられた課題を克服できず、とうとう1軍から外されてしまいました。期待値が高かっただけに残念と言わざるを得ません。

まだまだ力不足の若手野手 中山礼都選手 秋広優人選手

中山礼都選手や秋広優人選手にキャンプ序盤は注目が集まりましたが、オープン戦に突入すると同時に失速してしまいました。ここまでのオープン戦でチームの成績が振るわないのは、チャンスを若手が活かせなかったことに他なりません。

結局打線は新外国人次第

ジャイアンツ打線はベテランが多くなってきており、これからキャリアハイを更新するような選手は少なく、劣化が進むと思われる選手が多いと言えます。まだ上積みが期待できる選手は、現時点では岡本和真選手だけと言えそうです。そうなると今年も新外国人選手の活躍次第、と言えるかもしれません。昨年ほとんど活躍できなかった新外国人選手ですが、今年はどうでしょうか?まだ2軍の試合に出場している段階ですが、ファンからすれば昨年よりはマシにはなるだろうという淡い期待があります。

頼りにしたい投手陣

打線は水物とよく言われますが、投手はある程度の計算ができると思います。新人選手もここまでは順調に頭角を現しており、若手投手の台頭も見られます。しかし、ベテラン投手や中堅投手には期待はずれの面が多いようです。

菅野智之投手と山口俊投手の衰え

年齢からくる衰えは必ずきます。特に山口投手はストレートとフォーク中心の投手だけに、球威が落ちれば通用しなくなる危険性が高いと思われます。また菅野投手はピッチングの幅が広いので極端にパフォーマンスが落ちることはないと思いますが、“絶対エース”と言えるほどのパフォーマンスを求めることは難しいと思います。

研究されてしまった高橋優貴投手と戸郷翔征投手

昨年のローテーションを担った二人ですが、昨年後半からの流れが断ち切れないようです。昨年後半の失速を体力の問題としているようですが、むしろ他球団の対策が進み、打たれるようになったというのが本当のところではないでしょうか。相手の対策を上回る成長ができなかった時点で、今年は昨年以上のパフォーマンスは難しいかもしれません。

桑田コーチの見極めと配置転換

この状況を桑田コーチがいち早く分析して対策を練ることができるかが、今年のペナントの行方を決めるかもしれません。各球団の自力が接近しているので、出遅れは許されません。様子を見ている時間は今の巨人にはないでしょう。桑田コーチに期待するのは以下の2点です。

菅野智之投手の信頼度

菅野投手に往年のパフォーマンスを求めることを、何時の時点で諦めることができるかが1つ目の問題点でしょう。菅野投手はある程度気がついていると思いますが、原監督にも納得させなければなりません。下手をすると中5日でなどと言い出しかねませんので、そこを桑田コーチが抑えなければならないでしょう。

山口俊投手と戸郷翔征投手の配置転換

ストレートとフォークが持ち味のパワーピッチャーで、長いイニングを担えるスタミナとピッチングの幅がなくなっているようなので、セットアッパーや抑えに配置転換するのが良いのではないでしょうか。デラロサ投手とビエイラ投手に安定感がなく、中川皓太投手も勤続疲労が来ているようです。4月に失敗が続くようであれば、山口投手と戸郷投手の配置転換を、早目に実現しなければならないかもしれません。

スパニエル
スパニエル

桑田コーチがここまでの可能性を考慮しているかは全くわかりません。いや、きっともっと深い考えがあると思います・・・

今年の鍵を握るのは桑田コーチ

桑田コーチはやはり投手のことがよく解っており、投手を大切にしたい気持ちが強いようです。手術明けの選手について、今年の酷使を否定する発言を早々としたり、堀田賢慎投手については先発での起用を明言したりしています。堀田投手はリリーフ適性も十分ありそうですが、手術明けを考慮してくれているのではないでしょうか。原監督との距離感を保てていること、マスコミを上手に利用して発信してくれているところなどは、頼もしい限りです。

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