21イニング無失点を続ける打線が、ノーヒットリレーで踏ん張る投手陣を見殺しにした。原監督のコメントとは裏腹に打線は4安打と相変わらずの貧打で、終戦モードに入ったようにみえてしまう。
菅野智之投手の劣化は止まらない
投球回 | 打者 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 与四球 | 与死球 | 失点 | 自責点 | 投球数 |
6 | 20 | 0 | 0 | 5 | 1 | 1 | 0 | 0 | 86 |
ヤクルト戦は今季2度先発して、12回を無失点で抑えているお得意様。CSでのノーヒットノーランも記憶に新しい。今日も快調に投球して、球数は6回で86球と理想的だ。ヤクルト打線は強打者が多く、仕留めにくる積極的な打者が多いので勝負が早い。最初からフォアボール狙いの打者も居ないので、見ごたえのある対戦が続く。
通常は30~35%あるストレートの比率が、22.73%と低いのは強打のヤクルト打線には当然かも知れない。カットボールが20%近く、いつもより多いのは、ストレートを打ちに来るヤクルト打線に効果的だったのだろう。
しかし、7回の投球練習中に右手親指がつったために、降板となった。あまり聞かない話で、菅野投手の体調は本物ではないのではないだろうか。投球中に踏み出した左足が滑って手をついてしまう姿も見られ、今までの菅野投手には見られない光景だった。
菅野投手も32歳で若い時と同じではない。年々勤続疲労は溜まっていくもので、若返ることはない。スーパーエースとして長らく君臨してきたが、そろそろ普通のエースとしての扱いをしてあげないと、大きな故障をしてしまうのではないかと、不安になる。肩や肘はどんなにケアーをしても磨り減るもので、菅野投手ほどの投球回数を重ねれば、消耗度はかなりのものだろう。手術などを経験しなくても良いように、そろそろ考えてあげなければならない投手ではないだろうか。故障さえしなければ今日のような投球が見られるわけで、解説の古田さんが絶賛するような投球をまだまだ見たいものだ。
1塁手の守備を軽く見すぎ
今日の最後の場面は、坂本勇人選手の送球ミスで負けてしまった。
2つ有る失策のもう一つは、1塁手の大城卓三選手だ。
巨人は大城選手や若林晃弘選手、北村拓己選手など他のポシションの選手に一塁手をさせることが多い。しかし一塁手の守備はやることも多く、簡単なポジションではない。また、内野手のワンバウンド送球などを上手くさばく事は大切で、一塁手が上手ければ内野手も安心してワンバウンド送球を行うことができる。坂本選手や岡本和真選手は高く暴投するより、故意にワンバウンドを送球することが多く、多少のイレギュラーは捕球してもらいたいものだ。今日もサヨナラの場面は難しいバウンドになってしまい、残念な結果になってしまった。2アウトだったので一塁に投げない手もあったが、あのタイミングで坂本選手なら投げて当然だろう。ファーストは打力を求められるポジションだが、大城選手や若林選手の打力では少しさみしい。外国人選手の帰国は残念だったが、守備を軽視した一塁手は内野全体に歪みを生むと思われるので、再考したほうが良いだろう。
11日のドラフト会議でのサプライズ
巨人は1位と2位を投手で行くと公言しているようだが、本当だろうか。
これだけ打てない打線は、かなりテコ入れが必要だ。主力の坂本選手や丸佳浩選手は年齢の関係もあり、守備の負担を極端に減らさない限り大きな上積みは難しいと思う。梶谷隆幸選手はもともと怪我がちで、加齢して改善される可能性は低いだろう。
来年直ちに改善できるとすれば、新外国人選手だが巨人の外国人野手は当たりが少ない。
以前は大枚をはたいて、バリバリの現役メジャーリーガーを連れてきたが、今は日本野球もレベルが上がっており、守備力に難のある選手は使いづらい。巨人の資金力も以前のように無尽蔵ではないようなので、間違いのない選手を連れてくることは難しいだろう。
仮に阿部新監督の体勢がドラフトまでに決定して、ドラフトに阿部新監督の体制で臨むことになれば、野手の指名があるのではないかと思う。特に2巡目にもし中央大の古賀悠斗捕手が残っていたら、指名するのではないかと想像してしまう。小林捕手も来年33歳で、次の世代の捕手を指名することはあるだろう。特に阿部監督が大学の後輩を英才教育することになれば、などと妄想してしまうのである。
捕手はある程度の英才教育が、必要なポジションだと思うのですが・・・