DH制セ・リーグ導入の賛否 指名代打のメリット・デメリット

今シーズン開幕前までセ・リーグへのDH制の導入が話題となっていた。

巨人がソフトバンクに2年連続でスイープされて、原監督が導入を提唱したことから話題となった。もともと交流戦でパ・リーグがセ・リーグを圧倒していたこともあり、DH制の適用が無いことがセ・リーグの弱体化の1つの理由とされた。

MLBでの導入

1972年ア・リーグで採用となった。極度の打高投低のため不人気となったア・リーグが人気回復のために採用したようだ。ワールドシリーズでは本拠地チームがア・リーグの場合に適用となるのは日本と同様で、2020年はコロナ禍のためナ・リーグでも採用された。

NPBでの導入

日本での導入の経緯もMLBと酷似している。当時人気低迷に喘いでいたパ・リーグが、MLBに習って1975年に導入した。日本シリーズでの適用もMLBと同様にパ・リーグの主催ゲームのときのみとされている。しかし、2020年はソフトバンク工藤監督が原監督に全試合DH制の適用を提案し、原監督がそれを受ける形となった。

国際大会と日本のアマチュア

東京五輪の記憶が新しいが、五輪を含めてWBCや世界大学選手権大会など多くの国際大会でDH制は採用されている。日本のアマチュアでは東京六大学野球連盟と関西学生野球連盟が不採用の他は、高校野球を除く殆どのアマチュア野球では採用している。

DH制のメリット

打撃戦が多くなり人気回復策として導入された制度だが、NPBの場合は直接人気回復に貢献したとは言いにくい。最近のパ・リーグ人気の上昇は、フランチャイズの徹底や各球団の施策が原因であり、広島やDeNAなどのセ・リーグも観客動員数は改善している。

オープン戦終了 ~セパの差~

打撃のみの選手が活かされる

守備につかない長打力がある特徴のある打者が、DH制の恩恵を得ていると言えるだろう。晩年に守備力の衰えた選手が選手寿命を伸ばすこともできる。以前であれば代打のみが活躍の場となったタイプの選手が、その活躍の場を広げている。代打のみだった阪急の高井選手、持病のため打撃に専念した石嶺選手などはDH制の恩恵を得た代表格だろう。

主力選手を休ませることができる

守備の負担が無いため、疲れの出ている主力選手をDHに入れることによって、交代で休ませることができる。この方法を取っているチームも最近では多いようだ。連戦が続いたり、人工芝で下半身に疲れが貯まったりする事を防ぐことができ、怪我の防止にも繋がる。

投手の交代が少なくなる

先発投手が代打で交代することが少なくなるので、勝ちがつきやすくなり、完投能力も向上すると言われていた。セ・リーグの投手は終盤に入る前にリードされていると、代打を送られてしまうので、序盤からより注意深くなる傾向があるようだ。そのためパ・リーグの投手がストレートで押し、セ・リーグの投手が変化球で大事をとるという構図ができあがってしまったのかもしれない。交流戦のときのセ・リーグ打者の感想で、パ・リーグはパワーピッチャーが多いというコメントが多いのはこのためではないかと思う。

DH制のデメリット 

打者の打順をめぐる駆け引きがなくなる

セ・リーグを見ているとこのあたりは試合を面白くする醍醐味だと思う。監督の采配の一番難しいところでもあり、興味は尽きない。岡田彰布さんはDH制になったら、監督は試合中にやることがなくなってつまらないとコメントしていた。阪神とオリックスで監督を務められた岡田さんのコメントは、的を射ていると思われる。

交代選手の出番が少なくなる

投手の交代に付随する野手の交代が少なくなる。レギュラークラスの選手の交代が少なくなれば当然の話しで、控え野手や若手の出番が減ってしまうことはファンにとっては喜ばしい話ではない。

以上メリデメがあるので導入には慎重となる意見が多いようだ。 

今年も巨人はソフトバンクに勝てない~恥ずかしい負け方~

選手交代の上手さに定評がある原監督がセ・リーグへのDH制の導入を提言したのは、何故?日本シリーズでの完敗が本当に理由なのでしょうか?

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