昭和と平成の野球はもう古い コーチも解説も新時代へ勉強が必要

令和になって大きく野球界は変わりました。昭和時代の感覚による野球から、科学、物理による野球に大きく変わってきました。現役のベテラン選手はその大きな流れに必死に対応し、若手たちは不確かなものから確かなものに目標を変えて、どんどんレベルアップしています。

ウエイトトレーニングだけではもう古い

昭和の時代は、ウェイトトレーニングを否定していました。例えば投手がウェイトトレーニングをすれば批判が起こり、体が動きづらくなり逆効果であると言う意見が出て、暫く結論は出ませんでした。しかし、今ではきちんと計算された体つくりを行うのが常識となっています。ウェイトトレーニングを始めた頃は、プロレスラーの様な体になってしまって、成績を落とす選手もでてきましたが、最近は知見も集まり、その選手が目指すプレースタイルに最適な体つくりができるようになっています。

以前はウェイトトレーニングをやってサプリメントとプロテインをがぶ飲みするようなイメージが有りましたが、最近は栄養学によって選手に最適な栄養補給の方法が提供されるようになってきています。体つくりにおいても常に進歩してきており、古い知識ではついていけず、常に新しい知識を導入していかなければ、置いていかれてしまうようです。

昭和の時代のコーチはもう通用しない

動作解析やラプソードなどの計測器が安価になってきており、プロ球団はもちろん、アマチュアでも導入できる時代になってきました。打球の測定などは簡易版であれば個人でも購入が可能になってきています。プロ球団のキャンプを見ていても、常に投球や打球のデータを確認して練習を続けています。ブルペンでは1球毎にデータを確認している投手も多く、練習風景が様変わりしました。

昭和や平成の時代に現役を終えてしまったコーチたちは、数字で出てくるデータと自分の今までの経験を答え合わせをできないので、コーチングが非常に難しくなってきていると思います。特に動作解析は物理学なので、数字で物事を考えられない人は、非常に難しい状況に追い込まれていると思います。

また、数値で現れた結果を、選手と共有化するためには言語化も必要で、擬音を使ったコーチングなどは早晩なくなるのではないでしょうか。

ただただ無闇に練習の量を求めるコーチングは、すでに無くなっていると言って良いのだと思います。

解説者も淘汰されるべき

昨年辺りからテレビのプロ野球中継で、投球の回転数と回転軸が表示されることがありました。しかし、ほぼすべての解説者が表示される数値について的確なコメントができませんでした。これは明らかに解説者が勉強不足で、時代についていけないことの証明になってしまっています。

更に行ってしまえば、最近の動作解析や打球や投球のデータについて、的確なコメントができる解説者もほとんど見ることができません。ただ「打球速度がすごいですね。」とか、「回転数が驚異的ですね。」などと感想を述べるだけならば、実況だけで充分です。

野球は打球速度や回転数だけではないので、それだけで解説者失格とは言えませんが、新しいことに対する知識のアップデートができていない解説者は、You Tubeで昔話をしてくれるぐらいが丁度いいかもしれません。

やはり選手を引退して10年以上も経つ解説者は、勉強が必要なはずで、いつまでも昭和の曖昧な野球しか知らないのであれば、解説者としては努力が足りないのではないかと思います。

選手も賢くなければならない

動作解析については物理学なので、ある程度の理系の頭が必要になります。昭和の時代は投げ込みや数多くの素振りで見つけていたものが、今はデータを理解することによって、短時間で見つけることができるようになっています。新しい時代の選手たちは、そういった賢さが必要になるでしょう。

コーチは選手経験がなくてもできる時代に

プロ野球は歴史が長く、古いコーチがまだまだ必要とされるでしょう。チーム戦術の落とし込みなどもあるでしょうから、生き残れる分野のコーチも少なくありません。ただ、ゴルフ界では一足先にコーチの存在意義が大きく変わりつつあるようです。

女子プロゴルフではトッププロのコーチが選手経験のない父親というのが、珍しくなくなってきています。中には100も切れない父親が、トッププロをコーチングしているという事実もあります。簡単に言ってしまえば、ある程度のマシーンがあって、勉強する意欲があれば、すでに情報や環境は揃っているということです。

これからはアマチュア時代に最新の適切なコーチングを受けてきた選手が、時代遅れのプロのコーチの言うことを素直に聞けるかどうか、非常に疑問が残ります。

知識をアップデート出来ないコーチや解説者は、You Tubeで昔のエピソードを語っているのが良いのかもしれません。ただ、夜の武勇伝などは今の選手や若いファン層には、興味があるとは思えません。やはり最新の情報を提供できなければ、価値は下がり続けるのみだと思います。

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