後がないLas Vegas Raidersの3つの不安材料

2020年1月にラスベガスにNFLのチームがやってきた。

Raidersである、

ラスベガスはいろいろな意味で特殊な街である。人口も少なく、NFLのフランチャイズを置く街としては疑問符がつくと思う。だから今までNFLのチームが無かったのであろう。

(北米4大スポーツでは2016年にNHLのゴールデンナイツが初めて進出)

日本人にはカジノの街という印象が強いが、最近ではボクシングなどのショービジネスも盛んである。

そのラスベガスにこれまたNFLの中では異色の、Raidersがやってきた。チームカラーはBlack & Silverでちょっと悪いイメージ・・・・

反則が多く前オーナーの名言は

「Just win baby!」―-勝てばいいんだろー

ちょっとカッコいい!

スーパーボウルは第11回、第15回、第18回と3度制している強豪チームである・・・いや、強豪チームであった。

第18回は1984年なので、最近は低迷が続いている。

4年連続プレーオフを逃しているのが、現実だ・・・

しかし、チームは2018年にジョン・グルーデンをHCとして採用。マイク・メイヨックをGMに迎え、一新を図った。選手もそれまでの主力選手を積極的に放出し、前体制の主力はQBのデレク・カーを除いて殆ど残っていない。成績は2018年4勝12敗、2019年7勝9敗、2020年8勝8敗となっている。

そろそろ結果を出さなければならない頃である。いや、むしろ出さなければならない。

チーム内でも主力選手から“もう言い訳はできない”、などの発言が出ている。

しかし、私は以下の3つの不安材料があり、今年勝ち越せなければ責任問題が出てくると予想している。

その3つの不安材料とは

  1. GMのFAとドラフト戦略での能力が不十分?
     初年度こそドラフトで中位から下位での良い指名があったが、上位指名はRBのJacobs以外は成功事例が少ない。昨年も2つの1順指名権をもっていながら、昨シーズンはあまり機能しなかった。また、FA市場でも大きな成果が挙げられず、高給で迎え入れたOTのBrownを既に放出している。今月からの動きが注視される。今年こそやってくれると信じている!

  2. HCの戦術はもう古いんじゃないか?
     グルーデンはRaidersの指揮を取るのは2度めであり、バッカニアーズでスーパーを制したのは2002年である。2008年にバッカニアーズのHCを辞任してからは今回のRaidersでの復帰まで、TVの解説者(ESPN、マンデーナイト)等を務めていた。グルーデンが戻ってきたことで、私などは大変期待をしたものである。しかし、ここまでのシーズンでの試合前の準備、試合での采配などは・・・
     GMの選手集めとHCの要求は十分にマッチしている筈なのだから、そろそろ人財を生かした戦術が観たいものである。

  3. QBの能力が足りないんじゃないか?
     8年目のQBデレク・カーは、数字上は立派な成績を収めている。3年目のシーズンは第15週に故障するまでは、MVP級の活躍をしてチームをプレーオフに導いた。しかし、怪我のためプレーオフに出場できず、その後チームはプレーオフまでたどり着けずにいる。近年流行りのモバイルQBではないが、十分にフランチャイズQBとしての能力はあると思うのだが、最近は放出の噂がつきまとっている。QBの能力を引き出すHCが能力不足なのか、QBの力を活かすだけの選手がいないのか、議論のあるところだ。放出したQBが新しいチームで好成績を収める例は、数多くあるので難しい。

優秀なGM,HC,QBは必要条件ではあるが、相性があるようでなかなか難しい。しかし今シーズンは選手もファンも許してはくれないだろう。プレーオフを逃すようなことがあれば、また体制づくりからやり直し、なんてこともあるかもしれない。

3月から始まるFA市場、4月のドラフトは目が離せないのである。

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