レイダースは破竹の三連勝で、プレイオフ進出に首の皮一枚で残っています。ここに来ての三連勝は大変内容がよく、シーズン終盤に向けて怪我人の復帰も望めることから、まだまだ諦める段階ではなくなってきました。一時は来期を睨んでタンキングなんて噂もありましたが、今は上昇ムード一色です。
1 | 2 | 3 | 4 | OT | ||
Chargers | 7 | 6 | 0 | 7 | 0 | 20 |
Raiders | 0 | 10 | 14 | 3 | 0 | 27 |
HCマクダニエルの本領発揮
この三連勝ではRBジョシュ・ジェイコブズが何れも100ヤードラッシュを記録して、安定した試合運びができています。QBデレク・カーに勝負どころで頼る試合運びにならず、ランで相手チームに引導を渡すという、最もリスクの少ない試合運びが出来ています。オフェンスラインの整備ができたのが大きな原因とも言えるでしょう。ラン攻撃ではブロックのスキームが嵌まることが多く、RBジェイコブズはオフェンスラインを信じて、縦に突っ込んでネガティブヤードを記録することが少なくなっています。今日も先週と同様にノータッチのTDランを決めるなど、相手のディフェンスを粉砕しました。
RBジェイコブズが止まらないので、プレイアクションからのロングパスが今週も決まりました。これも先週と同様にフリーフリッカーからのパスが決まったのは、ラン攻撃がいかに効いていたかの証左でしょう。
アル・デイビスが見ていたら、本当に喜んだのではないかと思われる試合運びです。LTコルトン・ミラーを核とした左のラインの強さは、LTアート・シェル、LGジム・アップショーを彷彿すると言ったら、オールドファンに叱られるでしょうか・・・
パスプロテクションも後半には安定するようになり、QBカーには十分な時間が有りました。これもラン攻撃が安定して出ていたことの影響が、大きいのでしょう。
シーズン当初はバタバタした感じが強かったHCマクダニエルですが、十分実力があることを見せ始めたと思います。
強かった頃のレイダースのタレントがポジション毎に揃ってきたようで、RBジェイコブズの怪我さえなければ、終盤戦も楽しみな状況です。逆に言うと控えRBザミール・ホワイトの実力が気になります。あまりチャンスをもらえていないのは、ボールセキュリティーにでも不安があるのでしょうか。
RBジェイコブズは鬼神の走り
さほど大きくないRBジェイコブズですが、人にも強くファーストコンタクトでは止まりません。前のめりに倒れてくれるので、安定したゲインを重ねることができています。
CAR | YDS | AVG | TD | LONG | |
Josh Jacobs | 26 | 144 | 5.5 | 1 | 20 |
Zamir White | 2 | 6 | 3 | 0 | 3 |
Ameer Abdullah | 1 | 4 | 4 | 0 | 4 |
今日はファンブルをしてしまいましたが、ここまでボールセキュリティはNFLで3位の成績で、安定しています。レシーブも良く、今は本当に頼りになるRBです。こうなるとオフの契約更新が気になります。HCマクダニエルのチーム作りでは、RBに大きな予算をつけることは避けたいところだと推測しますが、現状で控えRBの出来を考えると、替えのきかない選手と言う評価にはなるでしょう。
QBデレク・カーの焦りが不安
今日も立ち上がりに、インターセプトを喫してしまいました。その後も危険なスローが見られ、少し焦っているのかもしれません。ラン攻撃が出ているため、イージーなロングパスも決まっており、QBカーとしては実力を見せつける場面を欲しているのかもしれません。WRダバンテ・アダムズに難しいパスを連発するのも、少し考えもので、エンドゾーン内でワイドオープンのWRホリンズを見逃してしまうなど、視野の狭さが出てしまっています。
Player | CP/ATT | YDS | TD | INT | SACKS | QBR |
J. Herbert | 28/47 | 335 | 1 | 0 | 5-21 | 15.3 |
D.Carr | 16/30 | 250 | 2 | 1 | 0-0 | 89.6 |
QBカーにはQBガロポロのように、達観したクォーターバッキングをしてもらいたいと思います。決してQBパトリック・マホームズやQBアーロン・ロジャースのように一人で局面を打開できるとは思わず、チームプレーに徹してもらいたいと思います。
ディフェンスラインはチャージャースを粉砕
今日はQBジャスティン・ハーバートに、全く時間を与えませんでした。コンテインも余り崩れることがなく、理性的にラッシュできているので、スクランブルも発進させませんでした。DEクロスビーがいきなりプレッシャーをかけて始まったためか、反対側のDEチャンドラー・ジョーンズが機能しました。ルーキーが二人も入っているチャージャースのオフェンスラインは、今日のところは力負けと言ってもいいでしょう。
試合早々にパントフェイクをしたり、4thダウンギャンブルを敢行したりするなど、HCステイリーに焦りが見えたのは、オフェンスラインの不安があったからなのかもしれません。
CBネイト・ホッブスはランディフェンスの時の上がりが素晴らしく、やはり頼りになります。今日もショートパスのランアフターキャッチを許さず、とても効果的なディフェンスを遂行できていたと思います。
HCジョシュ・マクダニエルの目指すチーム作りが、徐々に見えてきたのではないでしょうか。オフェンスラインの整備が完了した後は、スキルポジションの控え選手の充実と、QBの長期的展望が確立されれば、長期政権を築くことが出来るかもしれません。