ジャスティン・スモーク選手退団の衝撃

家族が来日できないことを理由に、スモーク選手が契約解除となった。ここまでメジャーリーガーの実力を遺憾なく発揮したスイッチヒッターを、首位独走の阪神追撃の対戦を前に失う事は大きな影響がある。

離脱の背景

幼いお嬢さんたちを米国に残して、日本で一人戦う事はスモーク選手には耐えられなかった。

自分も幼い子供を残して海外で単身赴任をしたことがあるが、それは寂しいものである。

その時は周りの同僚や駐在員仲間が遊んでくれたので、寂しさを紛らわすことができたが、今はそれもコロナ禍で叶わない。一人で外出することもできない。真面目な性格であればあるほど、きつい状態だ。普通の会社員であれば調子が悪くても、周りの理解があれば乗り切ることができたと思う。しかしプロ野球はベストのパフォーマンスが要求される。本物のメジャーリーガーであったスモーク選手にしてみれば、自分の実力が発揮できない悔しさはもちろん、一緒に戦うチームメートに迷惑を掛けてしまっている現状にも、精神的に耐えられなかったのだと思う。ファンとしてはスモーク選手を失うことは、とても残念だ。

考えすぎかもしれないが、スモーク選手の心境をファンとして理解してあげられずに応援できなかった事も残念である。個人的には自分の思いやりの無さと、想像力の無さに少しがっかりしてしまった。自分も少し似たような経験があるから、尚更である。

外国人選手の補強

スモーク選手の長打力は図抜けていた。精神的に万全であれば率も稼げたであろう。その穴を今から外国人選手の獲得で埋めるのは難しい。しかし早々に離脱を余儀なくされたテームズ選手の代わりを探していたのならば、すぐに補強ができるかもしれない。もし6月中に獲得を発表できるならば、スモーク選手の代わりではなくテームズ選手の代わりであろう。その場合年俸の縛りがあったであろうから、スモーク選手ほどの即戦力とはいかない可能性がある。年俸が折り合わず未だ交渉中であれば、予算に余裕ができたので一気に合意に至るかもしれない。

ウィラー選手の好調が続くが、スモーク選手の離脱によって影響が出ないように球団はケアして欲しいことも付け加えたい。

これからの戦い方

失った長打力は大きいが、走力は大きく向上する。

阪神を追いかけるならば打ち勝つ野球が必要だ。今のように接戦が続いては投手陣が持たない。連勝が必要な状態だが、接戦では勝ちパターンの投手に負荷がかかりすぎる。大量得点の日が3試合に1試合ぐらいはないと、今のゲーム差を縮めることは難しいし、連勝後に反動が来る。そのためには走力を活かした連打が必要だ。岡本選手の本塁打も必要だが、それ以上に3割を超える確実性も意識してもらいたい。つなぐ野球などというものではなく、打ち勝つ野球でお祭り騒ぎになるぐらいの、打線の奮起が逆転の絶対条件だ。

これから巨人が逆転してコロナ収束の後に、スモーク選手の家族を祝賀会がらみで日本に呼べたらファンとしては少しホッとする。

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