プロ野球で活躍できる選手を見抜く方法はあるのか 育てる環境は

最近の高卒の新人選手を見ていると、とても高卒1年目とは思えない体格をしている選手がいます。トレーニングや栄養学が進んでいるためと思われますが、効率的に肉体改造ができるようになっているようです。また、故障予防に関しての知識も豊富になり、野手に関して言えば主力選手の現役生活も長くなっている様です。

故障しない選手の養成

プロ野球で大成する選手で共通しているのは、体が頑健だと言われることがあります。これはプロ野球に限ったことではなく、プロゴルファーやその他のアスリートも同じではないでしょうか。プロは1年を通じて練習する様になっており、故障をして練習ができなくなってしまえば、それだけ現役の貴重な時間が削られてしまいます。2020年の調査では選手の在籍期間は平均で7.7年と言われています。これには10年以上在籍する主力選手も含まれていますので、ドラフト下位や育成ドラフトからのスタートの選手にはもっと短い時間しか与えられません。ただでさえドラフト上位に指名されず、実力が上位ではないと評価されているので、時間を有効に使えなければ、成長する時間が足りません。ドラフト下位からのスタートで怪我をしてしまえば、よほどの才能が見いだされない限り、遅れを取り戻す時間はないと言えます。

最近の選手は猛練習を行うことは、少ないようです。伝説の伊東キャンプに参加した中畑清さんや篠塚和典さんは今の選手が同じことをやったら、壊れてしまうので出来ないとコメントしていました。

科学的なトレーニングや栄養学で効率的な強化ができるようになっただけ、故障をしない様な練習量で成長できるようになったと言えるのではないかと思います。

才能が同じならば練習量が決め手

プロに入ってくる選手であれば、才能がある程度認められた選手です。しかしプロに入った後に努力ができなければ、才能ある選手たちの中から抜け出すことは出来ないでしょう。練習量を増やすためには、必要な練習をできる能力が必要です。その能力を構成する主な要素は以下の3つではないでしょうか。

1つ目は、練習するための努力を怠らないモチベーション。2つ目は、猛練習に耐えられるための頑健な体。3つ目は、必要な練習を選別できる思考能力。このあたりをドラフト前にきちんと評価できれば優秀な選手が取れるのではないかと思います。この中で2つ目の頑健な体は入団前にある程度は評価できると思います。特に強豪校といわれる高校や大学は練習も厳しいため、そこで実績を積んでいる選手は頑健な体を持っていると考えて良いのではないでしょうか。選手の中にはプロの練習よりもアマチュア時代の練習量のほうが、圧倒的に多かったとコメントする選手がいます。そういった選手は総じて故障に強い選手とも言えます。

必要な練習するための環境

練習するためのモチベーションと必要な練習を選別する能力は、持って生まれたものもありますが、多くは入団後の環境によって左右されることになるのではないでしょうか。ジャイアンツに移籍した選手が、大人扱いをされて練習量が落ち成績を落としてしまう様では、球団として問題が残ります。原監督が練習量の多い選手を好んでいるのは、そういった環境づくりの面を考慮しているのではないかと思われます。また、能力の劣るコーチが無駄な練習を課してしまえば、若手や中堅選手が成長しなくなり、チーム全体の力は落ちてしまうでしょう。

育成選手など能力の劣る選手を育てるのならば、数だけではなく育てる環境を作り上げることが必要ですよね。

ハスキー
ハスキー

育成環境には練習場やトレーニングルームなどのハードも大切ですが、育成メニューや実戦の多さなどソフト面の充実が欠かせないですね。

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