グルーデンの辞任、ラグスⅢの事故で激震が走ったレイダースは、さして強力でもないベンガルズオフェンスを止められずに惨敗。一時は解決されたかと思われた反則の多さも、首脳陣の気の緩みが反映しているのか再発。オフェンスも13点に抑えられて、連続の惨敗となってしまった。
1 | 2 | 3 | 4 | OT | ||
Bengals | 3 | 7 | 3 | 19 | 0 | 32 |
Raiders | 3 | 3 | 0 | 7 | 0 | 13 |
荒くれ集団は首脳陣のコントロールが効かず
Bengals | Raiders | |
288 | Total Net Yards | 278 |
1 | Total Penalties | 7 |
5 | Penalty Yards | 77 |
37:20 | Time of Possession | 22:40 |
かつてアートシェルHCの頃、オフェンスラインのホールディングについてはQBを守るために容認していた時期があった。しかし今日の反則は、全くチームのためにならないものばかりだった。最初にDTジェファーソンが、ニュートラルゾーンインストラクションを犯してしまう。DEのガクウェイとクロスビーがQBバロウをサックして、パントに追い込んだと思われたところでのイエローフラッグだ。クレジットカードの厚さの距離をスクリメージとの間に取ると言われるDLだが、ラインを出てしまっては元も子もない。盛り上がるところに水を差す、本当に無意味なペナルティーだった。CBフェイソンのアンネセサリーラフネスも無駄なペナルティーだ。もう少しルールを理解しなければ、いくら練習して良いプレーをしても台無しだ。勝負が決まった4Qの3:04までで、レイダースの犯したペナルティーは7回77ヤード。相手のペナルティーは0だ。これだけでも首脳陣の選手に対するコントロールが効いていないことが伺われる。一部のプレイヤーの無秩序なプレーが、優秀な選手の良いプレーを無駄にしてしまい、チームの指揮が上がるはずもなく、毎度同じように後半に集中力が切れて、大敗してしまっている。
カーの限界を再び感じさせるオフェンス
Player | CP/ATT | YDS | TD | INT |
J. Burrow | 20/29 | 148 | 1 | 0 |
D.Carr | 19/27 | 215 | 1 | 1 |
この試合までで、レッドーゾーンからのTDが26位と奮わないカーだが、20ヤード以上のパスを47回決めており、リーグで1位となっている。カーのミドルパスはTEやスロットレシーバーへのランアフターキャッチに頼る部分が多く、相変わらずWRへのパスが決まらない。今日も前半の9回投げたパスは、WRへは1度も投げられなかった。その後ロングボムを1回WRジョーンズに投げたが、あまり確率の高いものではなく失敗した。もともとコールが出ていないのか、WRがオープンになれないのか良く分からないが、ミドルバスやカムバックなどもなく、リバースで使うにとどまっているようではWR陣のフラストレーションも溜まっているだろう。
Player | REC | YDS | LNG | TD |
D.Waller | 7 | 116 | 21 | 0 |
H.Renfrow | 4 | 30 | 9 | 0 |
J.Jacobs | 5 | 24 | 8 | 0 |
Z.Jones | 1 | 20 | 20 | 0 |
F.Moreau | 1 | 19 | 19 | 1 |
K.Drake | 1 | 6 | 6 | 0 |
レイダースのオフェンスに関しては、相手チームがWRを抑えてしまう方法を理解しているようで、毎試合同じことが繰り返されている様に見える。カーに関してはそろそろ成長曲線が止まってしまっているのかもしれない。来年は首脳陣の総入れ替えをしなければならないだろうから、QBの交代は難しいかもしれないが、ドラフトでチャンスが有るのであれば、無理して取りに行っても良いかもしれないと思ってしまう。
解決されないディフェンスの課題
反則の多さが最大の課題であるが、DBのカバレッジ能力の欠如も一向に解決されない。SSのエイブラハムは相変わらず上がるスピードのみが見立つだけで、タックルは甘く入れ替わってしまうことが多い。またパスカバーはあまり得意ではなく、ゴール前では狙われることが多い。今日もあっさりと競り合いに負けてしまい、後ろ向きのプレーが不得意なのは改善されていない。ドラフト1位の選手では有るが、少し見込み違いだったと言わざるを得ない。
DEFENSE | T-A | SCK | INT | FF |
J.Abram | 12.0-6 | 0 | 0 | 0 |
D.Perryman | 12.0-3 | 0 | 0 | 0 |
C.Littleton | 8.0-5 | 0 | 0 | 0 |
B.Facyson | 6.0-3 | 0 | 0 | 0 |
C.Hayward | 4.0-2 | 0 | 0 | 0 |
N.Hobbs | 4.0-1 | 0 | 0 | 0 |
D.Leavitt | 4.0-3 | 0 | 0 | 0 |
C.Nassib | 4.0-0 | 0 | 0 | 0 |
Y.Ngakoue | 3.0-1 | 1 | 0 | 1 |
M.Crosby | 3.0-2 | 0 | 0 | 0 |
Q.Jefferson | 2.0-0 | 1 | 0 | 0 |
J.Hankins | 2.0-0 | 0 | 0 | 0 |
K.Wright | 2.0-0 | 0 | 0 | 0 |
D.Square | 2.0-1 | 0 | 0 | 0 |
S.Thomas | 1.0-0 | 1 | 0 | 0 |
T.Moehrig | 1.0-0 | 0 | 0 | 0 |
C.Ferrell | 1.0-0 | 0 | 0 | 0 |
LBのペリマンは、この日まで102タックルを決めてリーグ1位となっているが、今日も素晴らしいプレーを連発していた。もう少しコーチングが良ければ良い選手は揃っていると思うのだが、規律の欠如は後半に緊張が切れてしまう原因ではないかと思う。
まだ勝率5割ですが、負け方が悪く、さして強力でもないディフェンスを打ち破れないオフェンスが続いています。オフに優秀なプレイヤーが見限って出ていってしまうのではないかと心配になります。