巨人の育成方針に異変有 山下航汰選手が育成契約を拒否 自由契約へ

2018年の育成1位でドラフトされた山下選手が自由契約を選択し、ジャイアンツの育成契約を拒否したようだ。育成契約が導入されてから巨人では初めてのケースで、今後他球団からのオファーがあるのかが注目される。

ジャイアンツファン期待の星だった山下選手

ポジション外野手
投打右投左打
身長/体重174cm/83kg
生年月日2000年11月15日
経歴高崎健康福祉大高崎高
ドラフト2018年育成選手ドラフト1位
年度所属試合打席数打数得点安打二塁打三塁打本塁打塁打打点盗塁盗塁刺犠打犠飛四球死球三振併殺打打率長打率出塁率
2019巨人・イ9034431952106214715640612012134270.3320.4890.378
2020巨人・イ415141200021110010210.1430.1430.200
2021巨人・イ216653412101166101282520.2260.3020.338
通算115425386571202248174478131330549100.3110.4510.366
2019巨人1213121210030000010200.1670.250.231

山下選手は健大高崎出身の外野手で、ルーキーイヤーの7月に支配下登録になりファームの首位打者となるなど、ジャイアンツファンの中では非常に期待度の高い選手だった。しかし2年目の開幕直前に右手有鉤骨の骨折が判明し、その後も右肘を傷めるなど故障にみまわれ、育成落ちも経験してしまった。ようやく故障が癒えたが今季は打撃の調子が上がらずに、支配下契約を勝ち取るには至らなかった。選手としてはアベレージヒッターとしては秀逸な成績を収めたが、長打力はそれほどのものはなく、守備力や走力を補えるほどのパフォーマンスは出すことが出来なかった。また、ルーキーイヤーに.332を記録した打率が、2年目以降に改善されなかったことも今回の評価に繋がったのではないかと思われる。今後他球団からのオファーがあるのか、または既にオファーを非公式に受け取っていたために他球団を選択したのか不明である。仮に他球団で支配下契約をしてもらえるのであれば、応援してきたジャイアンツファンにとっても嬉しい結果となるのではないだろうか。

育成契約の環境

野球に情熱があり独立リーグなどでチャンスを待つプレイヤーからすれば、育成契約は悪くない環境であると思われる。給与や生活の心配なく、かつてのプロ野球選手から指導を受けられるとなれば、行く宛のないアマチュア選手にとっては優れた環境ではないかと思う。その環境を拒否するからには、もっと優れた環境を得られる自信があるのか、もしくは巨人の育成システムに疑問があるのか、さらには耐えられない人間関係があるのかなど重大な要因があるはずだろう。育成契約を拒否されるということは何らかの問題がある筈で、それも複数の問題点があるかもしれない。もしかしたら同じ様な問題にさらされて悩んでいる選手がいるかもしれない。球団としては問題箇所について調査・分析し決して人間的な要素で問題を解決すること無く、組織や育成プログラムなどの改善に結びつけて欲しい。今回の山下選手の件は、育成システムの隠れた欠陥を、炙り出せる良い契機であると捉えて欲しい。

育成選手に対する責任

来年度から育成選手をドラフトしても、親御さんや周囲から信頼を得られないケースも出てくる可能性がある。昨年も育成でドラフトした岡本大翔選手や笠島尚樹投手は当初育成ならプロ拒否としていたものを説得して入団にこぎつけた。未成年の進路の変更を促し、その成長過程の責任を担った組織として、今回の件を慎重に分析して育成システムのブラッシュアップを是非お願いしたい。大量採用、大量解雇でこの様な問題が多く出てしまえば、球団の信用は失墜する。特に大学進学を予定していた学生の進路を変更させたとなれば、その責任は大きい。岡本選手の卒業した米子東高校は東大や京大へも進学実績が有り、プロ野球を選択しなかった場合も、選択肢は多かっただけに進学を諦めさせた責任はある。

笠島投手が卒業した敦賀気比高も有名私立大学への進学実績が有り、同様の問題はある。球団職員やグループ企業で雇えば終わる問題ではないと思う。球団を信じた18歳の決断に応えてほしいと思う。戦力外通告の現状 各球団の戦略 肥大化の巨人 スリム化の日本ハム 

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現象には原因があるので、それを個別の人間関係のせいにはせず、組織や育成プログラムなどの改善に必ず結びつけて欲しいですね。

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