今日から交流戦に突入する。セ・リーグのペナントはこの交流戦の結果に直結する傾向にある。ここで抜け出すことができれば、ペナントは見えてくる。特に首位を走っている阪神が、交流戦を好成績で駆け抜けることができれば、優勝は見えてくる。そんな事は各チームの監督は十分知っているはずだが、毎年セ・リーグのチームは力負けをする。セ・リーグの監督の中で一番この交流戦に対して、用意が適切にできていければならないのが原監督である。
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原監督はシーズン前に、できれば野手は1試合をできるだけ少ない人数で戦えるようにしたいとコメントしていた。しかし今年も総力戦だ。例年通り怪我人も続出している。不動のスターティングラインナップを理想としていたのだろうが、今年も打線は日替わりで、クリーンナップさえも安定しない。先週は3番に吉川尚輝選手を起用するなど、若手に期待しベテランを刺激する、従来の手法をおこなっている。この手法は原監督の得意とするところで、なかなか封印することは難しいだろう。結局原監督の理想とする打線は、交流戦を前に実現できなかった。そのうえ坂本選手、梶谷選手という主力中の主力を怪我で欠くことになりそうだ。原監督のやりくり上手で今年もパ・リーグとの戦いに臨むこととなりそうだが、過去の反省点が現時点では活かされなかった様に見える。
メンバーが固定化できなかった原因は、若手の台頭が無かったことが1番の原因だと考えられる。毎年ドラフトで大量の選手を獲得しながら、今年は誰一人新たに戦力になった生え抜き選手がいない。2軍は阿部監督に任せきりなのだろうか。結果のでない育成を、原監督はどう評価しているのか興味深い。阿部2軍監督を引退させる時に、どの様な手形を渡しているのか我々には詳細がわからないが、不渡りになりそうな気配だ。
ドラフトの失態
過去にも言及したが、兎に角ドラフトで指名した選手が出てこない。特にドラフト上位で指名した即戦力のはずの大学・社会人出身の選手が戦力にならない。更には素材で指名した高校生も故障を発生するなどして、戦力化できていない。原監督もこの事情について忸怩たる思いがあるはずだが、根本的な解決策は打てていない。今年は育成ドラフトで大量指名し、将来のドラフト1位を指名したと球団はコメントしているが、結果はでていない。
スカウトの能力不足か、育成現場のハードが弱いのか、コーチの能力が足りないのか。一般社会であれば、細かく分析して原因を突き止める事が必要だが、何年もこの状態が改善されていない。原監督は全権監督であり、球団の幹部でもあるのだから、専門家を外部から雇い、現状を分析することから始めてほしい。(既に始まっているのならば、マスコミは取材してほしい。)
指導者の育成
原監督の課題は後継者の育成と、その後継者をサポートするコーチ人の育成の筈だ。前回の監督辞任時に高橋由伸選手に泥を被らせてしまったことを、原監督はとても後悔しているはずで、同じことを起こさないようにするために、原監督は動いてきているとみられる。しかし理想と違い、なかなかうまく行かない様だ。桑田コーチを急に招聘したのも、現状打破のための一手だと推察される。宮本投手コーチや元木ヘッドコーチなど1年目は成功例と報じられたが、現状はどうだろうか。原監督の全幅の信頼を得ているようには見えない。また阿部2軍監督に対する評価も、聞こえてこない。この辺りの情報もマスコミは取材できていない。逆をいえばそこに触れれば、取材規制を受けるなどの障害があるのだろうか。
マスコミの存在意義
柔らかい題材などの取材も悪くはないが、球団経営の本質をつく取材をしてくるマスコミでなければ、これからは生き残れないと思う。球団広報の発表を横流しするだけのマスコミは不要だ。