スティーラーズに惨敗のレイダース 永遠のライバルについた彼我の差

今週もレイダースは32対13で惨敗してしまいました。QBをエイダン・オコネルに変えて臨んだスティーラーズ戦ですが、大きな変わり身はなく、レギュラーの離脱によるライジングスターの登場もなく、チーム力の差を見せつけられた状況です。

レギュラー故障時のリザーブにチーム力の差

NFLの選手に怪我はつきものです。どんなに丈夫な選手であっても、コンタクトスポーツである限りは常に怪我のリスクを背負っています。これはQBであっても同じで、どのポジションでも怪我のリスクにチームは備えなくてはなりません。

たとえばエースQBが怪我で離脱したとしても、シーズンエンドの怪我でない限りは、リザーブのQBでなんとかしのぎ、プレイオフを目指すというのが当然のリスク管理であり、そのためにエースが無事でいる限り出番の無いQBを高報酬で契約します。そして良いチームのQBは、リザーブのQBも十分にチームのプレイを理解し、来る宛のない出番に万全の準備をして待ちます。この準備時間も若手QBにとっては非常に重要で、ドラフト1巡で指名したフランチャイズQB候補も、エースQBのプレーを間近に見て準備し成長していきます。

最近ではパッカーズのQBジョーダン・ラブは1巡指名でありながら、QBアーロン・ロジャースの下で、3年間も勉強しました。その準備期間があったからこその、現在のブレイクであることは間違いないでしょう。

今をときめくQBパトリック・マホームズも1巡指名でありながら、1年間はバックアップを努めています。

レイダースの控え選手たち

エースWRのダバンテ・アダムズが欠場して、2番手のWRジャコビ・マイヤーも欠場したこの試合、目立ったのはTEブロック・バウワーだけで50ヤードを超えたWRはいませんでした。3番手と思われたWRトレ・タッカーは記録なしに終わってしまいました。何より問題なのは、ターゲットになったのが2回しか無いということです。WRタッカーは快速WRとの位置づけで、ディープスレッドとして活躍が期待されているのですが、ターゲットに2回しかなっていないということは、マークを外せていないということになります。けっして大柄ではないので、競り合うよりもスピードで突き放さなければならないのですが、WRアダムズやWRマイヤーがいないとマークさえ外せなくなってしまうという有り様で、これでは来季以降も3番手からの浮上はないでしょう。

もちろんQBの能力にも問題があるとは思いますが、縦一本で抜ける可能性が無いならばディープスレッドとしての存在価値がありません。肩は強いはずのQBオコンネルに替わったのに、消極的なオフェンスが続いたので、3番手WRのマークを外す能力に疑問符がつくのは当然のことのように思います。

QBオコンネルも最初のドライブ以外は、まったくオフェンスを進めることができませんでした。ここまでの5試合でどんな準備をしていたのか、とても残念に思います。チームはQBオコンネルを先発候補として考えていたのに、この惨状は期待外れと言って良いのではないかと思います。

WRタッカーもQBオコンネルもまだ若く、十分に可能性を秘めいている筈なので、頑張ってほしいものです。そのためには首脳陣の一層の努力が必要となるでしょう。

スティーラーズとの差

かつてはAFCのライバルチームであったスティーラズですが、そのチーム運営には大きな差ができてしまいました。スティーラズはいつの時代もプレーオフを狙えるチームであり、その運営は安定しています。HCもいずれも長期政権で、コロコロ変わるレイダースとは大きな差があります。

オーナーの方針がどうなのかわかりませんが、今のレイダースで仕事を得るよりも、スティーラーズで経験を積むほうが後のキャリアには良い影響が有るのではないかと考えるのが、一般的な考え方でしょう。

名物オーナーだったアル・デイビスの時代が終わっても、レイダースの場合、あまりこのあたりは改善されていないようです。

アル・デイビスの時代は若い才能を見出して若いHCを据えるのですが、オーナーの気が短いのか、または自由にやらせる器量がなかったのか、成功するまで待てずに解雇を繰り返していたように思えます。しかし、今でもアル・デイビスはカリスマ的な存在で、レイダースにとってもレイダースファンにとっても特別な存在です。天国のアル・デイビスに早く優勝の報告をしたいものだと誰もが考えているでしょう。

HCマイク・シャナハンやHCデニス・アレンの成功を見るにつけ、レイダースが結果として踏み台の様にになってしまっているのが、非常に残念です。

オーナーの方針は絶対で、あまり現場に口を出す様ならば、優秀な人材は集まりません。稀に優秀な人材が育っても、自由度が低ければ、その関係は極めて危ういものとなります。今のレイダースを見ていると、毎々優秀な人材から避けられているような気がしてなりません。

見方によれば、ジム・ハーボーに断られ、アントニオ・ピアースを昇格させたように見えます。OCもキングスベリーと条件が合わず、ベアーズを首になったばかりのゲッツィーを採用したように見えます。あまりネガティブな見方ばかりをしてはいけませんが、GMのテレスコでさえ疑問符がついてしまいます。必ず良い方向に来る時が来ると信じでいます。

早くもタンキングなんて、ダゾーンの視聴料が無駄すぎます。

次回はドラフトで期待できるQBが取れたら、購入しようかと今から考えています。

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