河本結選手が最終日に4打差を逆転されて、優勝を逃した。
前日63のコースレコード新を叩き出し、キャディーさんからピンを狙うのではなく、グリーンセンターからセイフティーに狙うようにアドバイスを受けて、一皮むけたとコメントしていた。確かに今までは攻めすぎのところもあったのだろう。そして最終日は同じ様に攻めたのだろうが、結果は1オーバーであった。
河本結選手は黄金世代で、1軸に近い体重移動の少ないフェードヒッターで、攻撃的なゴルフが魅力の選手である。いつもリボンをしていてスタイル抜群。昨年までとは違うナチュラルメイクが特徴の選手である。YouTubeでゴルフの練習方法や英会話、歌まで披露してくれていて、私もファンの一人である。
特別ショットが乱れた様ではない。パーオンは2日目が15ホール、最終日は13ホールで大きな違いはない。違いはパット数だ。2日目は24パットで最終日は32パットで8の違いは大きい。たしかに前日は長めのバーディーパットもねじ込んで、入り過ぎの感はあった。対象的に今日は雨の影響もあったのだろうが、打ち切れないバーディーパットが15番のスリーパットの後にあった。
特別にゴルフが乱れたわけでもないのに、10打も違ってしまう。トッププロがそれほど1日で大きく変わってしまうほど、ゴルフは難しいスポーツなんだろう。
特にパットはメンタルが大きく作用するのは、アマチュアもプロも同じだろう。(当然程度の差はあります。)
昨日は同じ黄金世代の原英莉花選手と同組で、バチバチ火花を散らすような(勝手にそう思っています。)伸ばし合いだった。原選手も長身でスタイル抜群の黄金世代。飛距離も身長も原選手のほうがあるようで、強気の河本選手の闘志に火がついていたのではないかと思う。そこにベテランのキャディーさんの冷静なアドバイスが、丁度良く効いていたためのベストスコアーではないだろうか。
最終日は只今絶好調の稲見選手と実力者の申ジエ選手。今日も伸ばし合いになって行くのだろうと思っていたのだが、3選手とも伸ばせずに終わってしまった。
申ジエ選手は今年初参戦ということで、調整段階だとのこと。最終日は2オーバー。
稲見選手は右手の人差し指の怪我が影響したのか、1オーバーで終わった。
稲見選手は河本選手ととても仲が良いようで、「大好きな結ちゃんと廻れるのが嬉しい。」みたいなコメントを、スタート前にしていたようである。
当然4打差の首位発進で、守りに入った部分もあったのかもしれない。
しかしもしどちらかの選手がスコアーを伸ばしていったら、河本選手の闘志に火がついてパットが冴えたかもしれない。
もし前日と同じく原選手と同じ組だったら、火花バチバチの伸ばし合いが再現できたかもしれない。
来週はカリフォルニアでANAインスピレーションだ。
リンクスではないので日本人選手には、優勝のチャンスが十分にあると思う。
黄金世代のライバルたちが参加する。米国での経験は畑岡選手には及ばないが、渋野選手や原選手に負けないものを持っている河本選手の闘志に火がつくのは間違いないだろう。
畑岡、渋野、原に少し置いていかれている感のある河本選手が、ここで実力を発揮して、メジャーチャンピオンになるのも夢ではないと、期待を膨らませてしまう。