上田桃子選手優勝おめでとう~勝負根性と体力~

パナソニックオープンレディースで上田桃子選手が、通算5アンダーで並んだ大里桃子選手をプレーオフの末退けて、通算16勝目を飾った。

上田選手は熊本出身の34歳で、最後まで争った大里選手は同郷の後輩だ。161cmであるが、下半身の強さから繰り出すショットは安定感抜群で、メジャーが勝てないのが不思議なくらいで、実力は折り紙付きだ。34歳でベテランと言われてしまうほど、若手選手の台頭が目覚ましい女子プロゴルフだが、上田選手は常に上位争いをしており、負けん気が表に現れるプレーで、好感が持てる。

今日も最終の18番のセカンドでのキャディーとのやり取りを聞いていると、勝負に対する執念と、後悔しないためのショットに対する準備ができていて、若手には余り見られない精神的な粘り強さを見た気がする。

今日は強風が吹き荒れる千葉の浜野GCで、午後になるにつれて風が強くなっていくようで、最終組が18番ホールに来る頃には、横風がとても厳しく、セカンドショットの難易度は非常に高かったと思う。18番のセカンドをレイアップした上田選手のボールは、風に流されてラフまで行ってしまった程だ。殆どの選手がスコアーを伸ばせずに、我慢比べになったところで上田選手の勝負根性が活きたのではないかと思う。全英での強風下での経験が活きたとインタビューで話されたようだ。

最近は良いコンディションの中、若手が持ち前のショット力で、ピンをデッドにガンガン狙っていく、伸ばし合いの勝負が多かったのだが、今日は我慢比べを上田選手が制した。特にプレーオフに入ってからもショットが少し乱れてしまった大里選手とは対照的に、それまで通りのショットを難しいコンディションの中で打ち続けられたのは、体力と精神力がすり減らない準備をしてきたからだと思う。良いコンディションの中での伸ばし合いも見ていて楽しいが、今日の様に難しいコンディションに苦労しながら、プロの技を見せてくれる勝負も非常に興味深い。特に強風のコンディションはアマチュアも次元は違うが、非常に苦労するので見ていて楽しいものだ。池超えのセカンドショット等は、自分のショット力に自信があるかどうかが明確にみてとれ、強風に負けない球筋を操れる選手とできない選手との差が選手の実力の奥行きを浮き彫りにする。

海外での試合は芝や風のコンディションが地域によって違うことが多いので、ショットのバリエーションが多い選手とそうでない選手との差がでてしまう。

プレーオフも含めて20ホールを戦い抜いた上田選手の体力と精神力が、このトーナメントを勝たせた1番の原因ではないかと思う。強風の中18ホールを廻ると、体力の消耗はとても激しい。これから若手が海外で活躍するためにも、今日のようなコンディションで、開催できるトーナメントをもう少し多く設定してほしいものである。

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