圧倒的な強さでメジャー初優勝の稲見萌寧　何故強い　その理由

通算9勝目を挙げて賞金ランキングトップに浮上した稲美萌寧選手は、2週連続優勝を目指して、住友生命レディス東海クラッシックに出場している。

好調が長い稲見萌寧選手

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1	稲見 萌寧	205,729,149
2	小祝 さくら	173,217,583
3	古江 彩佳	134,051,325
4	西村 優菜	127,329,556
5	申 ジエ	112,520,000
6	西郷 真央	107,113,191
7	笹生 優花	97,721,942
8	菊地 絵理香	97,619,849
9	原 英莉花	92,704,011
10	渡邉 彩香	88,429,716

今シーズンの女子ゴルフ賞金女王争いは、古江彩佳選手が2週連続優勝を決めて、トップに立った。しかしその後、小祝さくら選手が安定したゴルフを展開してトップに立ち、強さを今も維持している。そして東京五輪銀メダリストの稲見萌寧選手が、その強さを誇る小祝さくら選手を抜いて首位に浮上した。ゴルフの場合好調が長く続くことはあまりなく、好不調の波があるのが普通だが、稲見萌寧選手の好調は長い。

パーオン率と奥嶋コーチの存在

1	稲見 萌寧	75.38
2	髙橋 彩華	74.97
3	植竹 希望	74.77
4	イ ミニョン	73.74
5	西郷 真央	73.47
6	岡山 絵里	73.31
7	大山 志保	73.02
8	小祝 さくら	72.88
9	笠 りつ子	72.79
10	穴井 詩	72.7

稲見萌寧選手が75％を一人超えて、強さの証明をしている。注目されるのは2位の高橋彩華選手も稲見萌寧選手と同じ、奥嶋誠昭コーチに師事していることだろう。奥嶋コーチは高橋彩華選手のほうが曲がらないとコメントしており、この二人の安定性に奥嶋コーチが大きく寄与していることは間違いないだろう。高橋彩華選手は優勝争いをしながら最終日に崩れてしまう事が続いており、未だに初優勝を挙げられていない。平均パットも11位で最終日を上手く乗り越えられれば、今後注目の選手かもしれない。

稲美萌寧選手は東京五輪も含めて奥嶋コーチがキャディを務めることが多く、信頼するコーチが試合中もそばに居てくれるのは大きなアドバンテージだろう。

平均パット率

　

1	古江 彩佳	1.7635
2	稲見 萌寧	1.7645
3	吉田 優利	1.7654
4	勝 みなみ	1.7673
5	西村 優菜	1.772
6	青木 瀬令奈	1.7732
7	鈴木 愛	1.7733
8	小祝 さくら	1.7764
9	全 美貞	1.7898
10	山路 晶	1.7931

パット巧者の古江彩佳選手に続く2位で、此処でも強さを裏付けている。パットについても奥嶋コーチから、アドレスでの肘の位置についてアドバイスをもらってから、改善されたとコメントしていた。このあたりにはアマチュアゴルファーには分かりづらい。パット巧者と言われていた鈴木愛選手が現在は7位。強気のパットが持ち味の渋野日向子選手は今季はランク外と、パットの難しさが解る。

平均ストローク

1	稲見 萌寧	70.02
2	小祝 さくら	70.43
3	古江 彩佳	70.55
4	申 ジエ	70.58
5	西村 優菜	70.85
6	ペ ソンウ	70.86
7	植竹 希望	70.9
8	髙橋 彩華	70.94
9	イ ミニョン	70.96
10	西郷 真央	71.08

稲見萌寧選手、小祝さくら選手、古江彩佳選手がトップ3で、安定感の有るゴルフが成績を裏打ちしている。ロングヒッターがランクインしておらず、ゴルフの本質が解るデーターだ。ファンの人気はロングヒッターに集まりがちだが、強いゴルファーほど飛距離を求めないのかもしれない。

パーキープ率

1	稲見 萌寧	90.35
2	申 ジエ	89.04
3	古江 彩佳	88.99
4	小祝 さくら	88.76
5	山下 美夢有	88.36
6	ペ ソンウ	87.81
7	西村 優菜	87.74
8	岡山 絵里	87.67
9	イ ミニョン	87.53
10	植竹 希望	87.52

ここでも一人90％を超えて、稲美萌寧選手の強さが目立つ。平均ストロークで4位だった申ジエ選手が2位になっているが、上位の顔ぶれは平均ストロークとリンク度が強い結果だ。稲美萌寧選手の場合無理をしないというわけではなく、果敢にピンを狙いに行くこともあり、徹底してリスクを回避しているようには見えないので、素晴らしい結果だ。

平均バーディー数

1	稲見 萌寧	3.76
2	小祝 さくら	3.68
3	原 英莉花	3.57
4	全 美貞	3.56
5	西村 優菜	3.54
6	髙橋 彩華	3.54
7	勝 みなみ	3.49
8	渡邉 彩香	3.47
9	植竹 希望	3.45
10	吉田 優利	3.43

ここも稲美萌寧選手が1位で、パーセーブできてバーディーも取れていれば、”そりゃ強いでしょ“という内容だ。注目されるのは勝みなみ選手と原英莉花選手のロングヒッターが、ランクインしていることだ。圧倒的飛距離はアマチュアの夢だが、勝利と直結しない事が証明されてしまっている。

イーグル数

1T	古江 彩佳	10
1T	山路 晶	10
3T	小祝 さくら	9
3T	勝 みなみ	9
5T	藤田 さいき	8
5T	穴井 詩	8
5T	葭葉 ルミ	8
8	原 英莉花	7
9T	笹生 優花	6
9T	髙橋 彩華	6
9T	上田 桃子	6
9T	比嘉 真美子	6
9T	サイ ペイイン	6
9T	野澤 真央	6
9T	テレサ ルー	6
9T	山城 奈々	6

稲見萌寧選手は2個で37位とこれだけがトップ10に入らなかった。

以外なのはロングヒッターとは言えない古江彩佳選手が、10個で1位に入ったことだ。フェアウェイウッドで花道から転がして乗せるところをよく見るので、このあたりが古江彩佳選手の強さの秘密かもしれない。

強すぎる？稲見萌寧選手の未来図

稲見萌寧選手の不安要素

こうやって見ると稲見萌寧選手は破綻のないゴルフで、トラブルが少なく盤石だ。ゴルフに対する姿勢も謙虚でしばらくは無双が続くかもしれない。

心配な要素があるとすれば、練習のやりすぎによる故障と、“悪い虫”がつくことだけかもしれない。