阿部監督は名監督になれる 新しいタイプの球団幹部になれば巨人復活

春季キャンプが始まって、ジャイアンツの新監督である阿部慎之助監督に注目が集まっています。選手より監督にスポットライトが当たる日本のマスコミの報道の仕方に、常々疑問を持っていますが、そこは今回は触れずに、純粋に阿部監督が名監督となれるかどうかを考えていきたいと思います。

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今までの監督像は古い

野球の監督はとてもマスコミでは持ち上げられていますが、組織の中では現場監督で、それほど権限は大きくありません。プロスポーツという現場に華々しくスポットライトがあたるという特質上、監督に注目が集まりますが、組織上は一般社会で言う課長です。実務部隊である選手たちをマネージメントするのが監督で、メジャーではそのままマネージャーと呼ばれています。かの渡邉恒雄さんが”たかが選手”と発言して物議を醸す事になりましたが、大企業の会長に当たる渡辺さんが、平社員である選手をたかが選手と言うのは、見方を変えれば普通のことと言えます。ファンからすれば大切な選手に対して無礼極まりないと思いますが、一般社会に照らすと当たり前のことでしょう。

プロ野球の監督というのは現場の最高指揮官であり、ファンからすれば絶大な権力を持っているように見えますが、大したことはありません。特に最近は選手がファンに対して広く発信したり、事あるごとにマスコミがパワハラだセクハラだと騒ぐので、以前よりも監督の権力や自由度は落ちてしまっていると言っていいでしょう。

一般企業でも昭和の時代の大企業は課長になれば、ろくに仕事もせずにふんぞり返って新聞読んでいる課長が確かにいましたし、営業系の部長になれば運転手がつくのは当たり前でした。しかし、最近は課長と言っても殆はプレイングマネージャーで、部長の待遇も落ちてきています。入社時に部長の席を目指していざなってみると、待遇や扱いがかなり悪くなっており、更に部下や中間管理職のセクハラやパワハラの管理責任を連座制で取らされたりするので、何処から弾が飛んでくるかわからない状況の部長職も増えていると思います。

そんな中で生き残っていくためには、進化した新しいタイプの管理職になる必要があり、プロ野球の監督も、新しいタイプの監督になる必要があるのは間違いないでしょう。

ひとつ上の目線での仕事

一般社会で階段を登っていけるのは、一つもしくは二つ上の視線をもった人達です。平社員であれば課長が何を考え何を求めているか。課長であれば部長やもう一つ上の重役が何を求めているかを理解できる社員が、組織の求めている人間になることができます。これは決して上司にお世辞を言ってコバンザメになれというわけではなく、言われなくても上司や組織が必要としている成果がわかり、結果を出し続けるということです。こんな事ができる社員はたとえ課長と相性が悪くても、その上の部長に認められれば課長を追い抜くことも十分にありえます。平社員であれば部長に認められ、課長であれば重役に認められてしまえば、現場では怖いものがなくなります。最近の風潮で部下や異性の気持ちが理解できることに重要性が置かれているようですが、実際のところは上の目線と下の目線を兼ね備えなければ、パフォーマンスは落ちてしまいます。

監督の2つのタイプ

今までの名監督には2つのタイプが有りました。

1つ目は職人のような古いタイプの監督です。職人の様な監督は過去には多く、球団との交渉事が余りできず、選手が足りないとか、補強ができないとか嘆く監督はこのタイプに当てはまると思います。

2つ目は就任前も就任後も選手の補強や球団の経営に対して、意見を言えるタイプの監督です。古くは西武を強くした根本陸夫さんが、このタイプではないでしょうか。根本さんは監督を務めた後、GMとして球団強化に絶大な力を発揮し、後にダイエーも強くしたことで有名です。

パ・リーグを3連覇しているオリックスはGMに福良淳一さんを就任させてから強くなっており、その存在が大きく影響しているのかもしれません。

プロ野球の監督で成功するためにも、ひとつ上の目線は必ず必要で、編成部門やスカウト部門の目線や、球団経営の目線が球団幹部との交渉などには必要になると思います。過去の監督の中には球団幹部を素人呼ばわりしたり、自分の意見が通らないことをマスコミに漏らしたりする監督がいましたが、組織人としては最悪で、組織人として素人と言われても仕方がないと思います。

阿部監督は新しいタイプの監督になれる

ジャイアンツは今編成のトップが吉村禎章さんで、スカウト部長が水野雄仁さんという選手上がりの人材が重要ポストに就いているので非常にやりやすく、球団幹部との意思疎通も非常に取りやすいのではないかと思います。2023年のドラフトも、現場に対するバックアップの姿勢が感じられ、監督としては恵まれた状況だと思います。

阿部監督は中央大学出身で、組織人としての球団幹部からの評価も高くなりやすい状況にあります。親会社や球団幹部との相互理解も進みやすいのではないでしょうか。ここで阿部監督が環境に甘えるだけではなく、球団経営の視線も持つことが出来れば、巨大組織が一気に加速する可能性があると思います。

また、阿部監督が現場で結果を出した後に、球団幹部に加われば、その後のジャイアンツはまた常勝球団に戻れる可能性も広がるのではないでしょうか。

眼の前の1戦1戦に集中することはもちろん必要ですが、長期目線と高い目線を確保して、ジャイアンツを復活させて欲しいと思います。

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