何故止まらないプロ野球人気の低下 理由を考えてみる MLBも減少

コロナが漸く収まって、プロ野球は観客動員制限を解除して開幕しました。まだマスク制限や応援に対する制限などが設けられていますが、通常運転に近くなってきたと思います。しかし観客はコロナ前と比較すると減少してしまっています。コロナを経験したことによるライフスタイルの変化によって、プロ野球の人気は低下が加速してしまうのでしょうか。

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観客動員数の激減

  NPB セ・リーグ パ・リーグ 巨人 阪神 ヤクルト ソフトバンク
2016年 29,116 32,282 25,950 41,724 40,994 25,063 35,112
2017年 29,300 32,690 25,910 41,675 42,148 25,871 35,094
2018年 29,779 33,183 26,376 41,699 40,831 27,152 36,149
2019年 30,929 34,655 27,203 42,643 42,935 27,543 36,891
2020年 6,699 7,652 5,747 8,209 8,632 6,010 8,879
2021年 9,138 10,567 7,710 11,286 10,555 9,379 6,508
2022年 23,562 27,054 20,034 31,254 36,290 18,880 29,883

2020年~2021年はコロナの影響で、観客動員数が激減しています。これは当然の数字ですが、コロナ前の2019年と2021年を比較しても、大きく減少してしまって、回復できていません。これは人気球団である巨人や阪神でもみられており、リーグ全体がその傾向にあると思います。昨年日本一になった東京ヤクルトも顕著な減少傾向にあり、今後夏休みになっても連日満員になることは考えづらく、心配な状況になってきました。

無くならないコロナの影響

観客が戻らない一つの原因に応戦制限があるようです。特に動員減少が顕著な外野席は、応援歌などを歌って盛り上がる事が大きな楽しみで、無言でいることにかえってストレスを覚える人がいるようです。Jリーグなどでは“声出し応援エリア”なるものを設置して、ファンのニーズに答えていくようですが、プロ野球も同様の施策を打つことが予想されます。

変わってしまったライフスタイル

“声出し応援エリア”の設置によって、ある程度の観客はもどってくるかもしれませんが、人々の感覚はコロナ前とは大きく変わってしまいました。マスクを付けることに抵抗があった人でも、今は普通に着用しています。また、マスクを付けることが普通になり、マスクなしでは落ち着かない人が増えていることも事実のようです。この様な状況下で、大声を出す外野席が満員になることはあるのでしょうか。

アフターコロナに対応できない球場

人気球団の観客席はとても密集しています。特に球場は傾斜がついているので、後ろの席からの飛沫は、かなり前方に飛散することになるでしょう。コロナによる制限が解除されたとしても、コロナ自体がなくなったわけではありません。コロナによって我々は飛沫感染のリスクを認識してしまい、声出し応援にそのリスクを超える魅力がないと判断するファンも、少なくないでしょう。声出し応援はある程度ファンが密集している中で、チームを応援する連帯感が生まれ、大声を出してストレスを発散するところに大きな魅力があると思います。飛沫に対するリスク管理が球場でできなければ、一定のファン離れは、防げないと思います。

また、ゆったりと野球を楽しみたいファンたちも、内野席の狭さに不満を覚えるのではないでしょうか。飲食店や映画館などもソーシャルディスタンスを意識した席が作られています。これはプロ野球も例外ではなく、飛沫感染を予防する取り組みは、球場のハード自体の改善が必要になると思います。内野席でも頭の上で、くしゃみや咳をされると飛沫は飛んできます。それを心配するファン層を諦める事は、できないのではないでしょうか。

コロナだけではない観客減少の原因

観客の減少はMLBでも続いています。しかもMLBでは2019年のコロナショック前に、4年連続で観客動員数が減少していました。2015年から比較すると、500万人以上が球場に来なくなっているということが解っています。その原因は色々と考えられますが、一つにはイチロー選手の発言にヒントが隠されているかもしれません。

イチロー氏の発言

「現在の野球は、頭を使わなくてもできてしまうものになりつつある。」と2019年3月の引退会見で発言して注目を集めました。これはAIによるビッグデータの解析によって、プレイヤーが自分の頭で考えることが、少なくなってきていることを指していると思われます。極端なポジショニングを取るチームでは、打者ごとに守る位置をメモで渡されているようで、守備位置について野手は頭をつかうことがなくなります。また極端なポジショニングを取ることで、フライボール革命が促され、野球が大味になったと言われています。メジャーの影響が日本に必ず伝わり、日本の野球も大味になってきている感はあるのではないでしょうか。ノーヒットノーランが量産される試合運びも、その一つの現れかもしれません。

MLBの素早い対応

MLBは極端な守備位置に制限をかけることが、既に話し合われているようです。何故それが迅速に行われるかと言えば、それは観客動員に直接関係があるからと予想できます。大味になってしまうゲームでは、観客を魅了することができないという証左ではないかと思います。ルールを柔軟に変える事ができるアメリカの合理主義は、本当に見習うべきだと思います。一度ルールを決めてしまうとルールに縛られてしまう日本とは大きな違いです。ルールを常に自分で決めてきたアメリカ人と、ルールを守ることを大切にし、ルールに縛られてしまう日本人との大きな差が見えてきます。

日本のプロ野球が考えなければならないこと

ファン第一が本当に考えられているかが、本当の意味での日本プロ野球の課題ではないでしょうか。そしてそれは、一部のファンのための応援の形態だけではなく、プレー自体の魅力が上がるような施策が考えられているかどうかが、問題だと思います。アフターコロナで激変したファンの心理を考えた、球場作りが必要だと思います。小手先の対応では観客は戻ってこないのではないでしょうか。

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